公園と周辺道路を使って撮影するときに必要な許可
更新日:9月27日
公園の撮影許可を取っても、公園の外にある道路まで同じ許可で撮影できるわけではありません。
公園内は公園管理者、道路は道路側のルールで確認します。
例えば、公園内から道路を背景に撮るだけなら道路使用許可が問題にならない場合もありますが、カメラ・出演者・スタッフ・機材が道路上に出て撮影し、交通に影響する場合は道路使用許可が必要になることがあります。
まず、公園と道路の境界を確認することが大切です。
この記事でわかること
公園の撮影許可だけでは周辺道路まで使えないこと
公園と道路の境界を確認する方法
道路使用許可が必要になる場合
道路占用許可が関係する場合
公園と道路をまたぐ配置図の考え方
それぞれの申請内容を一致させる理由
周辺住民・店舗へのお知らせを検討するケース
最初に公園と道路の境界を確認する
ロケハンでは、撮影場所だけでなく、公園と道路の境界も確認しておきましょう。
公園の入口や外周部分では、
公園の通路
歩道
緑道
公園前の広場
公園に接する区道や都道
公園管理者とは別の管理者が管理する敷地
などが隣接していることがあります。
見た目だけでは、どこまでが公園で、どこからが道路なのか分からないこともあります。
カメラ、三脚、照明、出演者、スタッフ、車両などを置く場所も含めて、実際にどの管理区域を使用するのか確認する必要があります。
公園内では公園の撮影許可を確認する
公園内で業務や商業目的の撮影を行う場合は、公園管理者の許可が必要になることがあります。
自治体や公園によって、手続の名称は「公園占用許可」「行為許可」「撮影許可」など異なります。
申請先は、その公園を管理する自治体の担当部署、サービスセンター、指定管理者などです。
公園管理者には、次のような内容を伝えます。
撮影の目的と内容
撮影日時
使用する場所
出演者とスタッフの人数
使用する機材
公園利用者への安全対策
設営と撤収を含めた使用時間
道路側でも撮影を行うこと
道路側も使用する計画であれば、最初から伝えておきましょう。
撮影内容によっては、公園管理者から道路側の手続や周辺への対応について確認されることもあります。
道路上の撮影には道路使用許可が必要になることがある
東京都内では、ロケーションや撮影会などによって一般交通に著しい影響を及ぼす場合、道路使用許可が必要になります。
申請先は、撮影場所を管轄する警察署です。
公園と道路をまたぐ撮影では、例えば次のような場合に道路使用許可が必要になる可能性があります。
カメラや三脚を歩道に置く
照明、レール、ケーブルなどを道路上に配置する
出演者やスタッフが歩道や車道を繰り返し移動する
歩行者を誘導するスタッフを配置する
公園の入口付近の道路上で撮影隊が一定の場所にとどまり、通行に影響する
撮影車両やカメラカーを使用する
通行人や車両の通行に影響を与える
一方、道路が背景に映り込むだけで、道路上に人や機材を置かず、一般交通にも影響を与えない場合は、道路が映るという理由だけで道路使用許可が必要になるわけではありません。
実際に道路をどのように使用するのかを整理して、必要に応じて管轄警察署へ確認します。
詳しくは、他記事「道路で撮影するとき、許可は必要?」も参考にしてください。
道路占用許可が必要になる場合もある
道路使用許可と道路占用許可は、同じものではありません。
道路使用許可は、道路交通への影響について警察が審査する手続です。
道路占用許可は、道路に一定の工作物や施設を設け、継続的に道路を使用する場合などに、道路管理者から受ける許可です。
大型の工作物、仮設設備、足場などを道路上に設置する場合は、道路使用許可に加えて道路占用許可が必要になることがあります。
ただし、撮影のために一時的に三脚や機材を置けば、必ず道路占用許可が必要になるという意味ではありません。
設置する物、設置方法、使用時間などによって扱いは異なり、そもそも道路上への設置が認められない場合もあります。
道路管理者は道路によって異なり、国道、都道、区市町村道などによって確認先も変わります。
詳しくは、道路使用許可と道路占用許可の違いで整理しています。
どの許可が必要になるか具体例で確認する
撮影が公園内だけで完結する場合
出演者、スタッフ、機材がすべて公園内に収まり、道路を使用しない場合は、原則として公園側の手続を確認します。
道路が背景として映るだけであれば、それだけで道路使用許可が必要になるわけではありません。
道路側にカメラや三脚を置く場合
公園内の出演者を道路側から撮影する場合は、公園の撮影許可に加えて、道路使用許可が必要になる可能性があります。
被写体が公園内にいても、カメラやスタッフが道路上にいれば道路側の確認が必要です。
出演者が公園から歩道へ移動する場合
出演者が公園の出口から歩道や車道へ移動する場面では、公園と道路の両方を使用します。
公園管理者と管轄警察署の双方に、移動経路や撮影方法を説明できるようにしておきましょう。
公園前に撮影車両を置く場合
公園前の道路に撮影車両を停止させる場合は、道路使用許可だけでなく、駐車や通行に関する別の確認が必要になることがあります。
道路を撮影車両の待機場所や機材置場として自由に使えるわけではありません。
可能であれば、近隣の駐車場や許可を得た私有地などに待機場所を確保しておきます。
道路上に工作物や仮設設備を設置する場合
道路使用許可に加えて、道路管理者への道路占用許可が関係する可能性があります。
道路占用が認められる物件には制限があるため、設置物がある場合は企画段階で道路管理者へ確認しましょう。
公園と道路の申請内容を一致させる
公園と道路の両方を使用する場合、それぞれの申請内容が矛盾しないようにすることが大切です。
例えば、公園側に提出した書類ではスタッフ10人、警察署へ提出した書類ではスタッフ15人となっていたり、撮影時間や機材の配置が異なっていたりすると、確認や修正に時間がかかります。
次の内容を一つの撮影計画として整理しましょう。
撮影日時
設営と撤収の時間
出演者とスタッフの人数
公園と道路の使用範囲
出演者の移動経路
カメラや照明などの配置
撮影車両の位置
歩行者の通行経路
誘導員の配置
緊急時の連絡先
公園と道路を色分けした配置図を作成すると、それぞれの管理者に撮影範囲を説明しやすくなります。
道路側の図面については、他記事「道路撮影の申請図面はどう作る?」も参考にしてください。
事前相談は並行して進める
公園の許可が出てから警察署へ相談する、あるいは道路使用許可が出てから公園へ申請するという順番では、撮影日までに間に合わない可能性があります。
まず、公園管理者と管轄警察署の両方へ撮影計画を伝え、必要な手続の確認を並行して進めると準備しやすくなります。
片方から撮影時間、使用範囲、スタッフ配置などについて条件が付いた場合は、もう片方の申請内容にも反映させます。
道路占用許可が関係する可能性がある場合は、道路管理者への確認も早めに行います。
東京では道路使用許可をオンライン申請できる
東京都内の道路使用許可は、e-Govを利用してオンラインで申請することができます。
ただし、手数料のオンライン決済には対応していないため、申請先の警察署で納付する必要があります。
東京都内では、ロケーションなど、工事・作業以外の道路使用許可申請手数料は2,100円です。
そのため、オンラインで申請しても、すべての手続がオンラインだけで完結するわけではありません。
また、申請内容に確認や補正が必要な場合は、申請先警察署から連絡を受けることがあります。
公園側の申請方法は管理者によって異なり、オンライン申請、窓口申請、郵送などがあります。
公園と道路で申請方法が異なることを前提に、撮影日から逆算して準備しておきましょう。
周辺住民や店舗へのお知らせも検討する
必要な許可を取得していても、公園の入口や周辺道路で撮影を行えば、近隣の住民や店舗に影響が出ることがあります。
撮影内容によっては、公園管理者や警察署から周辺への事前説明などを求められることもあります。
特に、
早朝や夜間に撮影する
多くのスタッフや車両が集まる
公園の出入口付近を使用する
照明や発電機を使用する
歩行者の通行に影響が出る
といった撮影では、周辺への配慮も撮影計画に含めておきましょう。
詳しくは、他記事「道路で撮影するとき、周辺住民へのお知らせは必要?」も参考にしてください。
手続の流れ
公園と周辺道路を使用するときは、次の流れで準備すると整理しやすくなります。
ロケハンを行う
公園と道路の境界を確認する
公園管理者、管轄警察署、必要に応じて道路管理者を確認する
公園管理者と警察署へ並行して事前相談する
撮影計画と配置図を調整する
必要な許可をそれぞれ申請する
必要に応じて周辺住民や店舗へお知らせする
許可条件をスタッフ全員で共有する
当日は許可証や撮影計画を確認できるようにしておく
まとめ
公園と周辺道路を使って撮影する場合、一つの撮影であっても、使用する場所ごとに確認する手続は異なります。
公園内は公園管理者、道路上の撮影は管轄警察署、道路占用が関係する場合は道路管理者がそれぞれ確認先になります。
重要なのは、カメラがどこを向いているかだけではありません。
出演者、スタッフ、機材、車両をどこに置き、どのように移動させるのかまで確認し、一つの撮影計画として整理する必要があります。
公園と道路の事前相談を並行して進め、それぞれの申請で日時、人数、配置、移動経路などが食い違わないようにしておきましょう。
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参考
※公園と道路にまたがる撮影について、必要な許可や申請先を整理したい場合は、お問い合わせからご相談ください。
