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​ゆかり行政書士事務所

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道路撮影当日の安全管理と、許可を受けた後の注意点

  • 10 時間前
  • 読了時間: 9分


道路使用許可が出ると、「これで撮影できる」と安心します。


もちろん、許可を受けることは大きな準備の一つです。


しかし、道路撮影では、許可を取ったら終わりではありません。


道路使用許可は、申請した場所・時間・方法などを前提に、交通への影響や安全性を確認したうえで出されるものです。


そのため撮影当日は、許可条件を守りながら、一般の歩行者や車両が安全に通行できるよう現場を運営する必要があります。



まず許可証と許可条件を確認する


道路使用許可が出たら、撮影前に許可証の内容を確認しましょう。


特に確認したいのは、


  • 使用できる場所

  • 使用できる日時

  • 撮影方法

  • 交通誘導員の配置

  • 機材の配置

  • その他の許可条件


です。


道路使用許可は、単に「この道路で撮影していい」という包括的な許可ではありません。

申請内容や許可条件に沿って撮影する必要があります。


警察庁も、道路使用許可について、許可に付された条件に従うことで交通の妨害となるおそれがなくなる場合を許可基準の一つとして示しています。



撮影時間は許可された範囲を守る


道路使用許可には、道路を使用できる期間や時間が記載されます。


撮影が押してしまったからといって、「あと10分だけ」と現場判断で延長できるとは限りません。


また、撮影時間だけでなく、


  • 搬入

  • 機材設置

  • 本番

  • 撤収


まで含めて、道路を使用している時間を意識する必要があります。


撮影終了時刻までに本番を終えればよいのではなく、許可内容に応じて道路上から機材やスタッフが撤収できる時間まで考えて進行しましょう。



申請した撮影範囲から勝手に広げない


ロケ現場では、


「もう少し奥まで歩いてもらおう」

「カメラを数メートル移動した方が画がいい」


と、その場で変更したくなることがあります。


しかし、道路使用許可は申請した場所や方法を前提に審査されています。


警視庁では、許可後でも、


  • 同一路線上でのわずかな場所変更

  • 資器材の配置変更

  • 交通誘導員の配置変更


など、許可内容に実質的な変更が及ばない範囲であれば、道路使用許可証記載事項変更届で対応できる場合があるとしています。


一方、新たな審査が必要になるような場所変更などは、新規申請が必要です。


つまり、「ちょっと変えるだけだから大丈夫」と現場だけで判断しないことが大切です。



歩行者の通路を確保する


歩道で撮影するときは、一般の歩行者が安全に通れるスペースを確保します。


撮影隊が使うのは、


  • カメラ

  • 三脚

  • 照明

  • 録音機材

  • スタッフ

  • 出演者


だけではありません。


機材ケースや荷物、ケーブルなども場所を取ります。


撮影開始時には十分なスペースがあっても、途中で機材が増えたりスタッフが集まったりすると、通路が狭くなることがあります。


撮影中も継続して歩行者通路が確保されているか確認することが重要です。



「撮影中なので止まってください」は慎重に


撮影では、


「本番です!」


となった瞬間、通行人に少し待ってもらいたくなることがあります。


しかし、道路使用許可を得たからといって、制作側が一般の歩行者や車両を自由に停止させられるわけではありません。


交通誘導員を配置している場合でも、何をどこまで行えるかは、許可条件や警察との事前調整に従います。


道路は撮影隊だけの場所ではありません。


通行を完全に止める必要がある撮影であれば、事前の段階でその内容を警察へ相談し、実施可能な方法を決めておく必要があります。



交通誘導員は「いるだけ」にしない


交通誘導員を配置する場合は、誰を、どこに、何のために配置するのかを事前に決めておきます。


たとえば、


  • 撮影範囲の両端

  • 店舗や駐車場の出入口

  • 車両の出入りがある場所

  • 死角になる曲がり角


などです。


誘導員本人にも、


  • 撮影範囲

  • 許可内容

  • 出演者や車両の動き

  • 一般交通をどう確保するか


を共有しておきましょう。


図面には配置されているのに、本人が何をすればよいか分かっていない状態では、安全管理になりません。



ケーブル・三脚・スタンドの転倒にも注意


道路撮影では、交通そのものだけでなく、撮影機材による事故にも注意します。


特に、


  • 電源ケーブル

  • 音声ケーブル

  • 三脚

  • 照明スタンド

  • レフ板

  • 機材ケース


などは、歩行者の転倒や接触につながる可能性があります。


必要以上に道路上へ物を広げず、使用していない機材は別の場所へ移動させます。


道路交通法では、交通の妨害となるような方法で物をみだりに道路へ置くこと自体が禁止されています。


許可を取っているから、どこに機材を置いてもよいわけではありません。



店舗や建物の出入口を塞がない


道路上の撮影で意外と問題になりやすいのが、周囲の店舗や建物への出入りです。


カメラ位置だけを見れば歩道を確保できていても、


  • 店舗の入口

  • マンションの入口

  • 駐車場

  • 搬入口


の前にスタッフや機材が集まっていることがあります。


道路使用許可が出ていても、周辺施設の利用まで妨げてよいわけではありません。


ロケハン時に出入口を確認し、当日も常に使える状態を保ちましょう。



撮影車両の扱いにも注意する


撮影では、


  • 機材車

  • 出演車両

  • 撮影車両

  • スタッフ車両


などが現場に来ることがあります。


しかし、道路使用許可があるからといって、道路上へ自由に駐車できるわけではありません。


駐車や通行については、それぞれ道路交通法上の規制があります。


申請時に認められた使用方法と、通常の駐車・停車ルールを区別して考えましょう。


特に撮影車両を動かす場合は、出演者やカメラだけでなく、一般車両や歩行者との位置関係を現場全体で確認します。



事件や事故と誤解される演出は現場でも注意する


道路上で、


  • 人が倒れる

  • 喧嘩する

  • 大声で叫ぶ

  • 血糊を使う

  • 武器のように見える小道具を使う

  • 車両事故のような演出をする


場合は、撮影当日も特に注意が必要です。


近隣へ事前説明をしていても、たまたま通りかかった人は撮影だと知らないことがあります。

撮影中であることが分かるスタッフ配置や現場管理を行い、必要な事前調整をしておきましょう。


警察庁も、ロケ撮影では地域住民や道路利用者等との合意形成が重要であり、協力依頼文の配布などについて警察が助言することがあると案内しています。



天候や交通状況が変わった場合


申請時には問題がなかった撮影でも、当日、


  • 強風

  • 交通量の増加

  • 工事

  • 事故

  • 周辺イベント


などによって現場状況が変わることがあります。


たとえば強風時には照明スタンドやレフ板が危険になることがあります。


また、想定以上に歩行者が多ければ、予定していた通路幅では安全を確保できないこともあります。


許可を受けたから予定通り強行するのではなく、その日の状況に応じて安全を優先する

ことが大切です。


警察庁も、安全にロケ撮影を実施するため、場所や時間帯を変更して交通への影響を低減する方法を助言する取組を行っています。



警察官から指示があった場合


道路撮影中、交通状況などによって警察官から指示を受けることがあります。


その場合は、現場責任者を中心に対応しましょう。


現場責任者は、


  • 道路使用許可証

  • 撮影内容

  • 申請図面

  • 許可条件


を把握しておく必要があります。


「申請した人は現場にいないので分かりません」という状態にならないよう、撮影前に必要な情報を共有しておきましょう。



撮影が終わったら原状回復する


道路撮影は、カメラを止めたところで終了ではありません。


撤収後、


  • 機材

  • テープ

  • 養生材

  • ゴミ

  • コーン

  • 掲示物


などが残っていないか確認します。


道路や周辺施設を汚したり、物を移動したりした場合は、必要に応じて元の状態へ戻します。


道路は撮影終了後も一般の人が使用します。


撮影前と同じ状態に戻して現場を離れるところまでがロケです。



苦情が出たら「許可を取っている」で終わらせない


撮影中に住民や店舗から、


「通りにくい」

「うるさい」

「店に入りづらい」


などと言われることがあります。


その際、「警察から許可を取っています」だけで終わらせるのは適切ではありません。


道路使用許可は、その人の不便や不快感を否定するものではありません。


まず現場状況を確認し、


  • 機材を移動する

  • スタッフの位置を変える

  • 声量を下げる

  • 通路を広げる


など、可能な対応を考えましょう。


必要であれば現場責任者が説明します。



一つの撮影隊の対応が次のロケにも影響する


撮影現場では、「今回撮れれば終わり」と考えないことも大切です。


道路そのものは公共の場所でも、ロケを成立させるためには、


  • 周辺住民

  • 店舗

  • 警察

  • 道路管理者

  • フィルムコミッション


など、多くの人が関わります。


撮影隊の対応が悪ければ、「もう撮影には協力したくない」と思われることがあります。


それによって、自分たちが次回使えないだけでなく、後から同じ地域で撮影したい別の制作チームにも影響する可能性があります。


約束した時間や範囲を守り、周囲へ配慮し、きれいに撤収する。


こうした基本的な対応が、地域と撮影側との関係をつくります。



撮影当日のチェックリスト


撮影開始前に、次の項目を確認するとよいでしょう。


  1. 道路使用許可証を確認できるか

  2. 許可された時間・場所・方法を全員が把握しているか

  3. 現場責任者が決まっているか

  4. カメラ・照明・機材が申請した配置になっているか

  5. 歩行者通路が確保されているか

  6. 店舗・住宅・駐車場などの出入口を塞いでいないか

  7. 交通誘導員が必要な位置に配置されているか

  8. ケーブルやスタンドに危険がないか

  9. 車両の位置・動きが計画どおりか

  10. 周囲の交通量や天候に変化がないか

  11. 近隣からの問い合わせに対応できる人がいるか

  12. 撮影後に原状回復できる体制になっているか



まとめ


道路使用許可は、道路を自由に使える許可ではありません。


申請した場所・時間・方法や、付された条件に従って撮影する必要があります。


撮影当日は、


  • 一般の歩行者や車両の安全を確保する

  • 機材を適切に配置する

  • 周囲の店舗や住宅へ配慮する

  • 許可内容を無断で変更しない

  • 現場状況が変われば安全を優先する

  • 撮影後は原状回復する


ことが重要です。


また、撮影方法を変更したい場合でも、変更内容によっては変更届で対応できる場合と、新たな道路使用許可申請が必要になる場合があります。


自己判断せず、必要に応じて申請先の警察署へ確認しましょう。


道路撮影は、許可証を受け取った時点で完成するものではありません。


許可された計画を、安全に現場で実行して、問題なく撤収するところまでが道路撮影です。



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参考


※道路での撮影について、道路使用許可後の変更や撮影当日の安全管理で迷った場合は、お問い合わせからご相談ください。


 
 
 

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