道路使用許可と道路占用許可の違い
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更新日:2 時間前
道路で撮影するとき、「道路使用許可」と「道路占用許可」という言葉を見かけることがあります。
どちらも道路を使うときの手続ですが、同じものではありません。
簡単にいうと、
「道路使用許可」は、道路交通の安全や円滑を確保するための許可
「道路占用許可」は、道路に一定の物件や施設を設けて継続的に使用するための許可
です。
ロケ撮影では、まず道路使用許可が問題になることが多く、すべての撮影で道路占用許可まで必要になるわけではありません。
ただし、撮影内容によっては両方が関係することがあります。
道路使用許可とは
道路使用許可は、道路交通法に基づく制度です。
道路は本来、人や車が通行するための場所です。
その道路で、
ロケーション
イベント
工事
作業
その他、通常の通行とは異なる行為
を行い、交通への影響が生じる場合に、警察署長の許可が必要になることがあります。
ロケ撮影であれば、
三脚や照明を道路上に置く
出演者が道路上で演技する
スタッフが一定の場所に滞在する
交通誘導が必要になる
撮影車両を使用する
といった撮影で問題になりやすい手続です。
警察庁は、道路におけるロケーション等を道路使用許可の対象となる行為として案内しています。
道路占用許可とは
道路占用許可は、道路法に基づく制度です。
道路に一定の物件や施設を設置して、道路を継続して使用することを「道路の占用」といいます。
たとえば、
電柱
電線
水道管
ガス管
工事用の足場
看板
工事用施設
などを道路上や道路の地下・上空に設置する場合です。
道路占用許可は、警察ではなく、その道路を管理する道路管理者が扱います。
国道であれば国、都道府県道であれば都道府県、市区町村道であれば市区町村などが道路管理者になるのが基本です。
国土交通省も、道路上に一定の物件を設けて道路を継続的に使用する場合には、道路管理者の許可が必要になると案内しています。
2つの許可は目的が違う
道路使用許可と道路占用許可は、同じ道路についての手続でも目的が違います。
道路使用許可
交通の安全・円滑を確保することが中心です。
申請先は警察署です。
道路占用許可
道路という公共施設を、一定の物件を設けて継続的に使用することが中心です。
申請先は道路管理者です。
つまり、警察と道路管理者が、それぞれ別の観点から道路の使用を確認する制度
と考えると分かりやすくなります。
普通のロケ撮影なら道路占用許可は必要?
通常の短時間のロケ撮影だからといって、必ず道路占用許可が必要になるわけではありません。
たとえば、
短時間だけ三脚を置く
手持ちカメラで撮影する
撮影中だけ照明を設置する
出演者が道路上で演技する
といった撮影では、まず道路使用許可の要否を確認することになります。
道路占用許可は、道路上に一定の物件を設けて継続的に使用する制度なので、通常のロケ撮影と必ず結びつくものではありません。
そのため、「道路で機材を置く=道路占用許可も必要」と一律に考えるのは正確ではありません。
道路占用許可が関係する可能性がある撮影
一方で、撮影のために道路上へ特殊な設備や施設を設置する場合には、道路占用許可が関係することがあります。
たとえば、
大型の仮設設備を設置する
足場のような構造物を組む
道路上へ一定期間設備を設置する
道路上空や地下を利用する設備を設ける
といった場合です。
撮影用の設備であっても、設置方法や使用期間によっては道路管理者への確認が必要になります。
どこから「道路占用」に当たるかは、設備の種類や設置方法によって判断が変わるため、特殊な機材や仮設物を使う場合は道路管理者へ相談しましょう。
道路使用許可と道路占用許可の両方が必要になることもある
道路上で行う行為によっては、道路使用許可と道路占用許可の両方が必要になることがあります。
たとえば、道路上へ一定の設備を設置し、その設置によって道路交通にも影響が出る場合です。
この場合、
道路交通への影響 → 警察
道路そのものの占用 → 道路管理者
というように、それぞれ別の確認が必要になります。
警察庁も、道路使用許可と道路占用許可の両方が必要になる場合があることを案内しています。
「道路使用許可が取れたから占用もOK」ではない
道路使用許可と道路占用許可は別の制度なので、道路使用許可が出たから道路占用も認められたということにはなりません。
反対に、道路管理者から道路占用許可を得ても、それだけで道路交通への影響について警察の許可が不要になるわけでもありません。
それぞれ必要な場合は、それぞれの手続を行う必要があります。
同時に申請できる仕組みもある
道路使用許可と道路占用許可の両方が必要になる場合、申請者の負担を減らすため、一定の場合には申請を一括して受け付ける仕組みがあります。
警察庁は、道路使用許可と道路占用許可の双方が必要な場合には、警察署または道路管理者のいずれか一方の窓口を経由して、両方の申請書を提出できる仕組みを案内しています。
ただし、提出先が一つになるだけで、許可自体が一つになるわけではありません。
警察と道路管理者が、それぞれの基準で審査します。
道路管理者はどう調べる?
道路占用許可が関係しそうな場合は、その道路を誰が管理しているか確認します。
道路には、
国道
都道府県道
市区町村道
などがあります。
同じ地域にある道路でも、管理者が違うことがあります。
道路の種類が分からない場合は、
国土交通省の地方整備局
都道府県
市区町村の道路担当部署
などへ問い合わせて確認します。
また、撮影場所を管轄する警察署へ相談した際に、道路管理者への確認も必要だと案内されることがあります。
私道は道路占用許可とは別の話
撮影場所が道路のように見えても、実際には私道や私有地である場合があります。
この場合、道路法上の道路占用許可ではなく、土地所有者や管理者との調整が必要になることがあります。
つまり、道路のように見える場所=すべて道路法上の道路ではありません。
ロケハンの段階で、その場所が、
公道
私道
建物敷地
公開空地
商業施設の敷地
のどれに当たるのか確認しておくと、その後の許可関係を整理しやすくなります。
公開空地にも注意する
オフィスビルや商業施設の前に、歩道のように一般の人が通れる広いスペースがあることがあります。
こうした場所は、道路ではなく民間施設の敷地内にある公開空地であることがあります。
誰でも通れるからといって、公道と同じように撮影できるわけではありません。
公開空地で撮影する場合は、建物や土地の管理者へ確認する必要があります。
道路使用許可や道路占用許可の話とは別になるため、まず場所の管理者を確認しましょう。
店舗前の場所も公道とは限らない
店舗前にカメラや照明を置きたい場合も同じです。
店の前がそのまま歩道になっている場合もあれば、
建物の敷地
セットバック部分
私道
公開空地
を挟んでいる場合もあります。
「店の前だから道路使用許可」とすぐに判断するのではなく、その場所を誰が管理しているのかを確認することが重要です。
公道なら警察や道路管理者、私有地なら土地や施設の管理者というように、必要な確認先が変わります。
東京都内では
東京都内でも、道路使用許可と道路占用許可は別の制度です。
道路使用許可は、撮影場所を管轄する警察署へ申請します。
一方、道路占用許可については、その道路の管理者へ申請します。
東京都が管理する道路については、東京都建設局が道路占用許可の手続を案内しています。
また、国道、市区町村道などでは、それぞれ別の道路管理者が担当します。
東京都内だから一つの窓口ですべての道路を管理しているわけではありません。
撮影場所の道路種別と管理者を確認しましょう。
撮影で迷ったときの考え方
道路撮影で、
「道路使用許可だけでいいのか」
「道路占用許可も必要なのか」
迷った場合は、次のように整理すると分かりやすくなります。
交通への影響がある
→ 道路使用許可を確認
道路上に一定の物件や施設を設置して使用する
→ 道路占用許可を確認
両方に当てはまる
→ 両方の手続が必要になる可能性を確認
ただし、実際の判断は撮影内容や設備によって変わります。
特殊な設備を使う場合は、警察署だけでなく道路管理者にも相談しましょう。
道路撮影で確認する順序
撮影場所が公道か私有地か確認する
公道の場合、その道路の管理者を確認する
撮影によって道路交通へ影響があるか確認する
道路使用許可が必要か警察署へ確認する
道路上へ設置する設備や物件を整理する
道路占用許可が関係するか道路管理者へ確認する
両方必要な場合は申請方法を確認する
許可条件を確認して撮影方法を決定する
まとめ
道路使用許可と道路占用許可は、どちらも道路に関する手続ですが、目的が異なります。
道路使用許可は、道路交通の安全や円滑を確保するための制度で、警察署が扱います。
道路占用許可は、道路に一定の物件を設けて継続的に使用するための制度で、道路管理者が扱います。
通常の短時間のロケ撮影では、道路使用許可が中心になることが多く、道路で撮影するから必ず道路占用許可も必要というわけではありません。
一方で、大型の仮設設備などを道路上に設置する場合には、道路占用許可が関係することがあります。
また、その場所が公道ではなく私道や公開空地であれば、道路使用許可・道路占用許可とは別に、土地や施設の管理者への確認が必要になります。
まず、「どこを使うのか」「道路交通へどう影響するのか」「何を道路上に設置するのか」を整理し、必要な手続きを確認しましょう。
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参考
※道路での撮影について、道路使用許可と道路占用許可のどちらが必要か、道路管理者への確認で迷った場合は、お問い合わせからご相談ください。

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