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道路撮影の申請図面はどう作る?

  • 1 日前
  • 読了時間: 10分


道路使用許可を申請するとき、「図面を出してください」と言われて困ることがあります。

地図を印刷するだけでよいのか。


カメラの位置まで書くのか。


出演者やスタッフの位置も必要なのか。


道路撮影で提出する図面には、主に、


  • 撮影場所そのものを示す図

  • その道路をどのように使うかを示す図


という2つの役割があります。


特にロケ撮影では、「撮影隊が道路のどこを、どのように使用するのか」を警察が判断できるようにすることが重要です。


東京都内では、警視庁がロケーション等の申請資料として、現場案内図と、経路・交通誘導員・資器材の配置状況などを記載した道路使用状況図を案内しています。


全国で図面の名称や細かな記載方法が完全に同じとは限りませんが、基本的な考え方は共通しています。



「現場案内図」と「道路使用状況図」は役割が違う


まず、この2つを分けて考えると分かりやすくなります。



現場案内図


撮影場所がどこなのかを示す図です。


周辺道路、交差点、駅、建物などを含めて、撮影場所を特定できるようにします。



道路使用状況図


その場所で、実際に道路をどう使うのかを示す図です。


こちらには、以下を必要に応じて書き込みます。

  • 撮影範囲

  • 機材

  • 出演者

  • スタッフ

  • 車両

  • 交通誘導員

  • 一般の歩行者や車両が通る場所


単に地図へ丸を付けただけでは、「この場所で何をするのか」までは分かりません。


ロケ撮影では、この道路使用状況図が特に重要になります。



図面は「きれいさ」より「状況が分かること」


申請図面というと、


「CADで作らないといけない?」

「専門的な図面じゃないとダメ?」


と思うかもしれません。


しかし、ロケ撮影の図面で重要なのは、見た目の豪華さではありません。


警察が見て、道路の使い方と交通への影響を判断できることが大切です。


道路の形、歩道、建物などが分かる図に、必要な情報を分かりやすく書き込む方法でも作成できます。


ただし、撮影内容や地域によって求められる精度は異なります。


作成前に申請先へ確認すると安心です。



*まず撮影範囲を示す


最初に、実際に撮影で使用する範囲を図面上に示します。


たとえば、


  • 歩道のこの部分

  • 店舗前から交差点まで

  • 道路のこの区間

  • 出演者が歩く範囲


などです。


撮影範囲が曖昧だと、「結局どこまで使うのか」が分かりません。


演技やカメラが動く場合は、1地点だけではなく、移動する範囲全体を示しましょう。


*カメラ位置を書く


カメラを固定して撮影する場合は、カメラ位置を示します。


たとえば、CAM①などと図面上に記載しておくと分かりやすくなります。


複数のカメラ位置を使う場合は、

  • CAM①

  • CAM②

  • CAM③

のように分けてもよいでしょう。


特に三脚を使用する場合は、カメラそのものだけではなく、三脚を含めてどの程度の場所を使うのかを考えます。


カメラが歩道の端にあっても、オペレーターや機材がその周囲にいるため、実際にはカメラ1台分以上のスペースを使うことがあります。


*照明・録音機材なども書く


道路上に設置する機材がある場合は、それも図面へ記載します。


たとえば、

  • 照明スタンド

  • レフ板

  • 録音機材

  • モニター

  • 電源

  • ケーブル

  • その他の資器材

です。


警視庁も、道路使用状況図には資器材の配置状況を記載するよう案内しています。


特に注意したいのがケーブルです。


カメラや照明だけを図面に書いても、電源ケーブルが歩道を横切るのであれば、転倒などの危険が生じます。


機材本体だけではなく、それを使用するために道路上へ何が出るのかまで考えましょう。



*出演者の位置と動きを示す


道路撮影では、出演者がどのように動くのかも重要です。


たとえば、

  • 店から出てくる

  • 歩道を歩く

  • この位置で立ち止まる

  • 横断歩道方向へ移動する

といった動きです。


図面には、出演者→のように矢印で動線を示すと分かりやすくなります。


演技を何度も繰り返す場合は、どこからどこまでを反復するのかも確認できるようにしておくとよいでしょう。



*スタッフの待機場所も忘れない


図面を作るとき、カメラと出演者だけを書いてしまうことがあります。


しかし実際の現場には、

  • 監督

  • 撮影スタッフ

  • 録音

  • 照明

  • 制作

  • 出演者

  • その他のスタッフ

がいます。


撮影中に全員がカメラの横へ集まれば、歩道を塞いでしまうかもしれません。


そのため、スタッフをどこに待機させるかも撮影計画の一部です。


道路上に待機させる必要がないスタッフは、店舗内、私有地、控室など、別の場所へ待機させる方法も考えましょう。



*一般の歩行者が通る場所を残す


道路撮影の図面で特に重要なのが、一般の歩行者がどこを通るのかです。


撮影隊の配置だけを書いて「残った部分が通行できるだろう」と考えるのではなく、実際に通行スペースが確保できているかを確認します。


ベビーカー、車椅子、自転車を押している人など、さまざまな道路利用者がいることも考えておきましょう。


撮影隊が無理なく収まっていても、一般利用者が危険に感じる配置では問題があります。



*交通誘導員の位置を書く


交通誘導員を配置する場合は、その位置も図面に示します。


警視庁も、道路使用状況図について、交通誘導員の配置状況を記載するよう案内しています。


たとえば、誘導員①誘導員②のように記載します。


重要なのは、単に人数を書くことではなく、なぜその場所に配置するのかを考えることです。


  • 曲がり角

  • 店舗の出入口

  • 撮影範囲の両端

  • 車両が出入りする場所


など、危険が生じる場所を確認して配置します。


なお、交通誘導員を配置したからといって、撮影側が一般交通を自由に止められるわけではありません。


実際にどのような誘導を行うかは、警察との相談内容や許可条件に従います。



*車両を使う場合は位置と動きを書く


車両を使用する撮影では、


  • 出演車両

  • 撮影車両

  • 機材車

  • その他の車両


を分けて整理します。


図面には、


  • 車両の位置

  • 走行する方向

  • 撮影区間

  • 停止する場所

  • 出入りする場所


などを必要に応じて記載します。


同じ道路を何度も走行する場合は、車両がどのような経路で戻るのかまで確認しておくと、現場運用を考えやすくなります。


撮影車両を使った特殊な撮影では、別の交通関係手続が必要になることもあるため、図面を作る段階で警察へ相談しましょう。



店舗前の撮影では敷地境界にも注意


店舗から道路へ出演者が出てくる撮影では、


  • 店舗内

  • 建物敷地

  • 公開空地

  • 歩道


など複数の場所をまたぐことがあります。


この場合、どこからが公道なのかが分かるようにしておくことが重要です。


店舗から撮影許可をもらっていても、歩道まで店舗が管理しているとは限りません。


逆に、歩道のように見えても民間施設の敷地の場合があります。


ロケハン時に管理範囲を確認し、図面にも必要に応じて境界を示しましょう。



撮影位置だけでなく「撮影隊全体」を描く


道路使用状況図を作るときの大きなポイントは、画面に映る部分だけを図にしないことです。


撮影画面の外には、

  • カメラマン

  • 監督

  • 照明

  • 録音

  • 制作スタッフ

  • 機材

  • 待機中の出演者

  • 車両

などがいます。


道路使用許可で確認されるのは、完成映像の画角ではなく、撮影当日に道路上で何が起きるか

です。


したがって、図面も撮影隊全体を基準に考えましょう。



ロケハンで図面に必要な情報を確認する


申請図面は、机の上だけで作るより、ロケハン時に必要な情報を確認しておくと作りやすくなります。


現地では、


  • 道路や歩道の幅

  • 店舗・住宅の出入口

  • 交差点

  • 横断歩道

  • ガードレール

  • 街路樹

  • 標識

  • 駐車車両

  • 自転車置場

  • 人の流れ

  • 車の流れ


などを確認します。


図面上では十分なスペースがあるように見えても、現地には街路樹や標識があり、実際には三脚を置けないこともあります。


図面を作るためのロケハンという視点も持っておくとよいでしょう。



写真を添えると説明しやすい場合もある


図面だけでは現場状況が伝わりにくい場合、現地写真を用意すると説明しやすくなることがあります。


たとえば、


  • カメラ位置から見た写真

  • 出演者が歩く方向

  • 歩道の幅

  • 店舗入口

  • 機材を置く予定場所


などです。


ただし、写真が全国一律の必須書類というわけではありません。


図面だけで説明しにくいときの補助資料として考えましょう。



最初から完璧な図面を作り込みすぎない


撮影内容が複雑な場合は、警察との事前相談によって、


  • カメラ位置

  • 撮影時間

  • 機材配置

  • 交通誘導員の位置


などを変更することがあります。


警察庁も、ロケ撮影については早期の事前相談を求め、安全に撮影できる方法を実施主体と一緒に考える姿勢を示しています。


そのため、相談前に図面を細部まで完成させ、「この配置以外では撮れません」という状態にするより、まず基本配置を作って相談し、必要に応じて修正する方が効率的な場合があります。



許可後に配置を変えたくなったら?


撮影当日になって、


「こっちの方が画がいいからカメラを移そう」

「スタッフの位置を変えよう」


となることがあります。


しかし、道路使用許可は申請した内容を前提に審査されています。


東京都内では警視庁が、許可後の道路使用状況図について、資器材や交通誘導員の配置変更は、許可内容に実質的な変更が及ばない範囲で変更届により対応できる場合がある一方、新たな審査を必要とする場所変更などは新規申請が必要になると案内しています。


つまり、図面は提出したら終わりではなく、実際の撮影も基本的にその内容に沿って行う

ものです。


大きく変更したい場合は、自己判断せず申請先へ確認しましょう。



東京都内での道路使用状況図


東京都内では、警視庁がロケーション等の道路使用許可申請について、道路使用状況図に、経路・交通誘導員配置状況・資器材配置状況等を記載するよう案内しています。


したがって、東京で道路ロケをする場合は少なくとも、


  • どこを使用するか

  • どのような経路か

  • 誘導員をどこに置くか

  • 機材をどこに置くか


が分かるようにしておく必要があります。


ただし、必要資料は撮影内容によって異なります。


詳しい図面の形式や記載内容については、撮影場所を管轄する警察署へ確認しましょう。



図面を作るときのチェックリスト


道路使用状況図を作るときは、次の項目を確認すると整理しやすくなります。


  1. 道路・歩道の形が分かるか

  2. 撮影する範囲が分かるか

  3. カメラ位置が分かるか

  4. 照明・三脚などの機材位置が分かるか

  5. 出演者の位置・動線が分かるか

  6. スタッフの待機場所が分かるか

  7. 一般歩行者の通路が確保されているか

  8. 交通誘導員の位置が分かるか

  9. 車両を使う場合、位置や経路が分かるか

  10. 店舗・住宅等の出入口を塞いでいないか

  11. ケーブルなど危険になり得るものがないか

  12. 公道と私有地の範囲を整理できているか

  13. 図面と実際の撮影計画が一致しているか



まとめ


道路撮影の申請図面は、きれいな図面を作ることが目的ではありません。


警察が、「この撮影では、道路上のどこに誰がいて、何を置き、一般交通にどのような影響があるのか」を判断できることが重要です。


現場案内図では撮影場所を示し、道路使用状況図では、


  • 撮影範囲

  • カメラ

  • 機材

  • 出演者

  • スタッフ

  • 歩行者動線

  • 交通誘導員

  • 車両


などを必要に応じて示します。


特に忘れやすいのが、カメラに映らないスタッフや機材の位置です。


完成映像ではなく、撮影当日の現場全体を図にすると考えると分かりやすくなります。


また、複雑な撮影では最初から完成図面を作り込むのではなく、基本案を作った段階で所轄警察署へ相談し、必要な修正を行う方が効率的です。


図面は申請のためだけの書類ではありません。


撮影当日のスタッフ配置や安全管理を考える資料としても活用できます。



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参考


※道路での撮影について、道路使用状況図の作成や道路使用許可の申請で迷った場合は、お問い合わせからご相談ください。


 
 
 

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