top of page

​映像制作を法務面からサポート

​ゆかり行政書士事務所

​ゆかり行政書士事務所

道路使用許可の申請に必要な書類

  • 4 日前
  • 読了時間: 8分

更新日:3 時間前



道路でロケ撮影を行うために道路使用許可を申請するときは、申請書だけを提出すればよいわけではありません。


道路使用許可では、どこで、いつ、どのように道路を使用するのかを警察が確認できる資料が必要です。


警察庁が案内している全国共通の基本書類は、


  • 道路使用許可申請書

  • 道路使用場所や区間の付近の見取図

  • 道路使用の方法や形態を補足するために公安委員会が必要と定めた書類


です。


ロケ撮影では、これに加えて、企画書や道路使用状況図などを求められることがあります。


必要書類は撮影内容や地域によって異なるため、「この書類を出せば全国どこでも同じ」というわけではありません。


まず撮影内容を整理し、申請先の警察署へ必要書類を確認しましょう。



道路使用許可申請書


基本となるのが、道路使用許可申請書です。


警察庁の案内では、窓口申請の場合、道路使用許可申請書を2通提出することになっています。


申請書には、主に、


  • 道路使用の目的

  • 使用する場所または区間

  • 使用する期間

  • 使用方法や形態

  • 添付書類

  • 現場責任者

  • 連絡先


などを記載します。


ロケ撮影であれば、単に「撮影」とだけ書くより、どのような撮影を、どのように道路を使って行うのかが分かるように記載することが重要です。


警察庁の記載例でも、「方法又は形態」の欄には、参加人員や通行方法など、道路使用について必要な事項を記載するよう示されています。



現場案内図・見取図


次に必要になるのが、撮影場所周辺の地図です。


これは、「撮影場所がどこなのか」を示すための資料です。


地図には、


  • 撮影する道路

  • 交差点

  • 建物

  • 店舗

  • 周辺道路


など、撮影場所を特定できる情報が分かるようにしておきます。


Googleマップなどの地図を利用して位置を示す方法もありますが、必要な記載方法については申請先の警察署に確認しましょう。


現場案内図は、次に説明する道路使用状況図とは役割が違います。


現場案内図は「どこで撮影するか」。


道路使用状況図は「その道路をどう使うか」。


この2つを分けて考えると分かりやすくなります。



道路使用状況図


ロケ撮影では、道路をどのように使用するのかを示す図面を求められることがあります。


東京都内では、警視庁がロケーション等の道路使用許可申請について、


  • 経路

  • 交通誘導員の配置

  • 資器材の配置


などを記載した道路使用状況図を必要書類として案内しています。


撮影内容によっては、


  • カメラ位置

  • 三脚

  • 照明

  • 出演者の位置や動き

  • スタッフの位置

  • 交通誘導員

  • 歩行者の通路

  • 撮影車両

  • 機材置場


なども図面上で整理すると、撮影方法を説明しやすくなります。


この図面は道路使用許可申請では非常に重要なので、詳しい作り方は別記事「道路撮影の申請図面はどう作る?」で整理します。



企画書


ロケ撮影では、撮影の概要が分かる企画書を求められることがあります。


警視庁も、ロケーション等の申請資料として、行事・イベント等の概要が分かるものとして企画書などを挙げています。


企画書には、たとえば、


  • 作品名

  • 制作会社・制作団体

  • 作品の種類

  • 作品概要

  • 撮影予定日

  • 撮影時間

  • 撮影場所

  • 出演者・スタッフ人数

  • 撮影内容


などをまとめておきます。


道路使用許可のためだけに大掛かりな企画書を作る必要があるとは限りません。


警察が、「どのような撮影をするのか」を確認できる資料であることが重要です。



台本や該当シーンの抜粋


撮影内容によっては、台本や撮影するシーンの抜粋を求められることがあります。


特に、


  • 出演者が道路上でどのような動きをするのか

  • 車両をどう動かすのか

  • 同じ場所を何度も使用するのか

  • 事件・事故に見える演出があるか

  • 周囲に影響する特殊な演出があるか


といったことは、企画書だけでは伝わりにくい場合があります。


その場合は、該当するシーンだけを抜粋して提出すると説明しやすくなります。


作品全体の台本を必ず提出する、という全国共通のルールではありません。


必要な範囲については、警察署との事前相談で確認しましょう。



撮影日時は「撮っている時間」だけで考えない


申請書へ記載する時間については、実際にカメラを回している時間だけではなく、


  • 搬入

  • 機材設置

  • 撮影

  • 撤収


まで含めて道路を使用する時間を考える必要があります。


たとえば、「撮影は10時から12時」でも、9時30分から道路上に機材を運び込み、12時30分まで撤収作業をするのであれば、道路使用の実態は撮影時間だけではありません。


必要な時間帯の考え方については、撮影方法を整理したうえで申請先へ確認しましょう。



人数は出演者だけではなく現場全体で考える


道路撮影では、出演者だけでなく、


  • 監督

  • 撮影

  • 照明

  • 録音

  • 制作

  • 出演者

  • エキストラ

  • 交通誘導員


など、現場にいる人数全体を考える必要があります。


警察庁の道路使用許可申請書の記載要領でも、使用方法や形態の説明として参加人員などを記載することが示されています。


「カメラマン2人だけ」と考えていたら、実際には出演者や制作スタッフを含めて10人以上いた、ということにならないようにしましょう。



車両を使う場合は車両情報も整理する


道路撮影で車両を使用する場合は、


  • 車種

  • 台数

  • 使用方法

  • 走行経路

  • 停車位置

  • 撮影車両なのか出演車両なのか


などを整理します。


撮影方法によっては、道路使用許可だけではなく、


  • 通行禁止道路通行許可

  • 制限外許可

  • パーキングメーター休止・撤去


など、別の手続が関係することがあります。


警視庁も、道路使用許可以外の申請が含まれる場合には別途申請が必要と案内しています。


車両を使う場合は、「車が出ます」だけではなく、道路上でどう動かすのかまで説明できるようにしておきましょう。



現場責任者と連絡先


道路使用許可申請書には、現場責任者の氏名や連絡先を記載する欄があります。


現場責任者は、撮影当日に、


  • 許可条件を把握する

  • 警察からの指示に対応する

  • 現場の安全を管理する

  • 問題が起きた際に連絡を受ける


立場になります。


名義だけ記載して、本人が撮影内容や許可条件を知らないという状態は避けましょう。


撮影当日は、道路使用許可証の内容を確認できるようにしておくことも重要です。



周辺住民への説明資料を求められることもある


ロケ撮影の内容や場所によっては、周辺住民や店舗などへの説明・協力依頼が必要になることがあります。


警察庁は、ロケ撮影では地域住民や道路利用者等との合意形成が重要であり、状況によって、


  • 合同説明会

  • 協力依頼文の配布


などの方法について警察が助言することがあると案内しています。


そのため、撮影内容によっては、


  • 撮影日時

  • 撮影場所

  • 撮影内容

  • 問い合わせ先


などを記載した周辺向けのお知らせを準備することがあります。




全国で必要書類が完全に同じとは限らない


全国共通の基本書類は、道路交通法施行規則に基づき、


  • 道路使用許可申請書

  • 道路使用場所・区間付近の見取図

  • 公安委員会が必要と定めた補足資料


とされています。


しかし、ロケ撮影で実際に求められる追加資料や記載方法は、地域や撮影内容によって異なることがあります。


そのため、インターネット上で見つけた別の都道府県の必要書類を、そのまま全国共通だと思わないことが大切です。


撮影場所を管轄する警察の案内を確認しましょう。



東京都内でロケ撮影をする場合


東京都内では、警視庁がロケーション等の道路使用許可について、主な必要書類として、


  • 道路使用許可申請書

  • 企画書など撮影内容が分かるもの

  • 現場案内図

  • 道路使用状況図


を案内しています。


道路使用状況図には、経路・交通誘導員・資器材の配置状況などを記載します。


ただし、警視庁自身も、内容によって必要書類のすべてが必要とは限らず、詳細は申請先の警察署へ問い合わせるよう案内しています。


つまり、東京でも、「この4種類さえ出せばどんな撮影でも終わり」というわけではありません。


撮影内容に応じて追加資料や事前協議が必要になることがあります。



申請前にまとめておきたい情報


道路使用許可を相談・申請する前に、次の内容を整理しておくとスムーズです。


  1. 作品名・制作団体

  2. 撮影目的

  3. 撮影場所・区間

  4. 撮影日時

  5. 搬入から撤収までの時間

  6. 出演者・スタッフの人数

  7. カメラや照明などの機材

  8. 出演者の動き

  9. スタッフの配置

  10. 通行人・車両への影響

  11. 交通誘導員の配置

  12. 使用する車両

  13. 現場責任者と連絡先

  14. 周辺住民や店舗への影響

  15. 企画書・台本・図面などの資料


これらが整理されていれば、警察署との事前相談もしやすくなります。



まとめ


道路使用許可の申請では、申請書だけでなく、撮影場所と、道路をどのように使用するのかを警察が判断できる資料を用意することが重要です。


全国共通の基本書類は、


  • 道路使用許可申請書

  • 撮影場所付近の見取図

  • 必要な補足資料


です。


ロケ撮影では、これに加えて、企画書、道路使用状況図、台本の抜粋、車両情報などを求められることがあります。


必要書類は撮影内容や地域によって変わります。


書類を一式作ってから警察へ持っていくのではなく、複雑な撮影の場合は早めに事前相談し、「この撮影なら何を提出すれば判断できますか」と確認しながら準備すると無駄が少なくなります。


特に道路使用状況図は、道路撮影の申請で重要な資料です。


カメラ、出演者、スタッフ、機材、歩行者動線などをどのように図面へ落とし込むかについては、「道路撮影の申請図面はどう作る?」で詳しく整理します。



関連記事


参考


※道路での撮影について、道路使用許可の必要書類や申請資料の準備で迷った場合は、お問い合わせからご相談ください。


 
 
 

最新記事

すべて表示
店舗前の道路や建物の共用部分も使う場合

店舗で撮影するとき、実際に使うのが店内だけとは限りません。 たとえば、 店舗前の歩道から外観を撮る 出演者が店から道路へ出てくる場面を撮る 店舗前にカメラや照明を置く 商業施設の廊下から店内を撮る エントランスやエレベーターを使う 共用部分にスタッフや機材を待機させる といった撮影があります。 この場合、店舗から撮影の承諾を得ただけでは足りないことがあります。 店舗内、建物の共用部分、道路では、そ

 
 
 
店名・看板・ロゴ・商品・店内BGMが映るときの注意

店舗で撮影すると、店内だけでなく、 店名 看板 ロゴ 商品 商品パッケージ ポスター 絵画 キャラクター 店内BGM など、さまざまなものが映像に入ります。 このとき、 「店舗から撮影許可をもらったから、店内にあるものはすべて自由に使える」 とは限りません。 一方で、ロゴや商品が少し映っただけで、必ず権利者の許可が必要になるわけでもありません。 何が、どのように、どの程度映るのか。 そして、作品の

 
 
 
営業中の撮影と、来店客・従業員への配慮

店舗で撮影するとき、必ずしも貸切や営業時間外に撮影できるとは限りません。 小規模な撮影では、営業を続けながら店内の一部を使わせてもらうこともあります。 ただし、営業中の店舗には一般の来店客や従業員がいます。 撮影を優先しすぎると、店舗の営業を妨げたり、来店客が映り込んだり、従業員の業務に支障が出たりすることがあります。 そのため、営業中に撮影する場合は、 「撮影できるか」だけではなく、「通常営業と

 
 
 

コメント

コメントが読み込まれませんでした。
技術的な問題があったようです。お手数ですが、再度接続するか、ページを再読み込みしてださい。
bottom of page