生成AIで作った文章・脚本を作品に使っていい?
更新日:9月18日
結論からいうと、生成AIで作った文章や脚本だからという理由だけで、映画や動画に使えないわけではありません。
ただし、使う前に確認したいのは、
利用したAIサービスで商用利用できるか
出力された文章が他人の作品に似すぎていないか
自分でどの程度手を入れているか
脚本やセリフとして使う場合に問題がないか
です。
つまり、AIが出した文章をそのまま使えば何でも自由、というわけではありません。
この記事で分かること
AIで作った文章や脚本を映画に使えるのか
セリフをそのまま使ってよいのか
他人の小説や脚本に似ていたらどうするのか
AIが作った脚本に著作権はあるのか
実際に使う前に何をすればよいのか
まず利用規約を見る
生成AIサービスには、それぞれ利用条件があります。
確認したいのは、
商用利用できるか
出力内容を映画や動画で使えるか
脚本や出版物に使えるか
出力内容の権利がどう扱われるか
です。
映画祭への出品だけでなく、
劇場公開
配信
YouTube
DVD販売
へ広がる可能性もあるため、商用利用まで想定して使えるサービスかを見ておく方が分かりやすいです。
AIが作った文章なら、他人の著作権は関係ない?
そうとは限りません。
たとえば、生成された文章が、
有名小説の一節にかなり似ている
特定の映画のセリフとほぼ同じ
既存脚本の場面構成を強く再現している
特徴的な表現がそのまま出ている
場合です。
AIが出力した文章でも、既存作品との関係で著作権問題が出ることがあります。
著作権侵害を考えるときは、既存作品との類似性に加えて、その作品に依拠して作られたといえるかも問題になります。
そのため、出力された文章そのものを見るだけでなく、特定の作品や作者を指定していないかなど、生成過程もあわせて確認します。
「〇〇みたいな脚本を書いて」で作るのは?
たとえば、
「会話劇中心の低予算サスペンス」「閉鎖空間のホラー」「1980年代風の青春映画」
くらいの一般的な方向性なら、特定作品をそのまま再現するとは限りません。
一方で、
「映画〇〇と同じ展開で」「作家〇〇の小説の文体をそのまま再現して」
など、特定作品を強く意識した指示をすると、出力も近づく可能性があります。
映画制作で使うなら、特定作品そのものを再現させるより、ジャンルや構造、雰囲気で指示する方が扱いやすいです。
有名なセリフに似ていたら?
AIが作ったセリフを読んで、
「これ、有名な映画のセリフにかなり似てない?」
と感じたら、そのまま使わない方がよいでしょう。
言い回しを変える
文脈を変える
意味だけ残して書き直す
別案を生成する
などして、作品独自の表現にします。
特に印象的な決め台詞は、既存作品との類似が目立ちやすいです。
AIが作った脚本をそのまま提出していい?
利用規約上問題がなければ使える場合があります。
ただし、映画制作では、そのまま使うより自分でかなり手を入れる方が現実的です。
たとえば、
キャラクターの性格を調整する
セリフを自然にする
尺を合わせる
ロケ可能な場所に変える
制作費に合わせて場面を減らす
俳優の演技に合わせて書き直す
などです。
生成AIは下書きやアイデア出しに使い、最終的な脚本は制作側で整える方が使いやすいでしょう。
AIで作った脚本に著作権はある?
これも、単にAIを使ったかどうかだけでは決まりません。
AIで作った脚本に著作権が認められるかは、人に創作意図があり、完成した表現に人の創作的な寄与が認められるかによって考えます。
たとえば、
ストーリーや人物設定を具体的に設計する
場面構成を創作的に選択する
セリフや描写を自分で書き直す
出力を素材として組み替え、全体構成を作る
など、人が完成した脚本にどのように関わったかが重要です。
単に何度も生成したことだけで、当然に著作権が発生するわけではありません。
簡単な指示だけでほぼ自動生成された部分と、人が大きく手を入れた部分では、扱いが違う可能性があります。
AIに自分の未公開脚本を入れてもいい?
これは著作権だけではなく、情報管理の問題があります。
たとえば、
未公開脚本
企画書
原作
キャラクター設定
他人から預かった文章
をAIサービスへ入力する場合です。
サービスによっては、入力内容の扱いが異なります。
そのため、外部に出してはいけない資料を入力する前に、利用規約やデータの取扱いを確認することが重要です。
特に、他人から預かった脚本や原稿を勝手に入力するのは避けた方がよいでしょう。
実際にはどうすればいい?
AIで文章や脚本を作るなら、
1.利用規約を見る
商用利用や作品利用が可能か確認します。
2.出力をそのまま信用しない
既存作品に似た表現がないか読みます。
3.自分で書き直す
キャラクター、セリフ、構成を作品に合わせて整えます。
4.特定作品の再現を狙わない
ジャンルや雰囲気で指示します。
5.未公開資料を入力するときは注意する
他人の原稿や機密情報は特に慎重に扱います。
6.生成履歴を残す
使用したサービス、生成日、プロンプト、修正内容などを保存します。
たとえば脚本の叩き台をAIで作るなら
利用するプラン・条件で商用利用が認められている生成AIを使う
あらすじ・登場人物・尺を自分で決める
AIに初稿を作らせる
既存作品に似たセリフや展開がないか確認する
自分で大きく書き直す
最終稿と生成履歴を保存する
このくらいの使い方なら、AIを脚本家の代わりではなく、制作ツールの一つとして使う形にしやすいです。
まとめ
生成AIで作った文章や脚本は、映画や動画に使える場合があります。
ただし、
AI文章だから自由とは限らない
利用規約を見る
既存作品の文章やセリフに似すぎていないか確認する
特定作品をそのまま再現するような指示は避ける
最終的には自分で書き直す
未公開資料や他人の原稿を入力するときは注意する
生成過程を残しておく
という整理になります。
AIに全部任せるのではなく、叩き台として使い、最後は自分の作品として整える。
これが映画や動画制作で使うときの一番実用的な方法です。
参考
※生成AIで作った文章・脚本の映画や動画での利用、著作権・利用条件について個別にご相談が必要な場合は、お問い合わせページをご利用ください。
