top of page

​映像制作を法務面からサポート

​ゆかり行政書士事務所

​ゆかり行政書士事務所

公園でドローン撮影はできる?

  • 3 日前
  • 読了時間: 7分

更新日:2 日前



公園の風景を上空から撮影したい、人物を追いながらドローンを飛ばしたい――。


映画やCM、MVなどでは、ドローンを使うことで通常のカメラとは違った映像を撮影できます。

しかし、公園だから自由にドローンを飛ばせるわけではありません。


公園でドローン撮影を行う場合は、


  • 公園管理者の利用ルール

  • 航空法による規制

  • 小型無人機等飛行禁止法

  • 自治体の条例や施設ごとの規則


をそれぞれ確認する必要があります。


国土交通省から飛行の許可・承認を受けていても、公園管理者がドローンの使用を禁止していれば、その公園では飛ばせません。



まず公園管理者に確認する


ドローン撮影を計画するときは、最初に公園管理者へ確認しましょう。


通常の撮影が許可されている公園でも、ドローンの使用は別に禁止されていることがあります。


そのため、単に「撮影できますか」と聞くのではなく、ドローンを使用することまで明確に伝える必要があります。


問い合わせる際は、次のような内容を整理しておくと確認がスムーズです。


  • 撮影の目的

  • 撮影希望日と時間

  • 使用する機体と重量

  • 飛行予定範囲と高度

  • 離着陸する場所

  • 操縦者と補助者の人数

  • 一般利用者の立入りを防ぐ方法

  • 加入している保険

  • 国土交通省への申請状況


公園側がドローンの使用を認めていない場合は、航空法上の許可を取得しても撮影できません。



東京の都立公園ではドローン撮影が禁止されている


東京都公園協会は、都立公園内での小型無人機、いわゆるドローンなどの飛行を禁止すると案内しています。


たとえば日比谷公園では、他の利用者の安全に配慮するため、公園内の陸域・空域ともにドローンの使用を禁止しています。


つまり、通常の撮影許可を取得すれば、併せてドローンも使用できるという扱いではありません。


東京都内の公園でドローン撮影を希望する場合は、「撮影許可を取れるか」だけではなく、「その公園でドローンを飛ばすこと自体が認められているか」を企画段階で確認する必要があります。



航空法上の許可・承認も別に確認する


公園管理者がドローンの使用を認める場合でも、次に航空法上の手続を確認しなければなりません。


100g以上のドローンを屋外で飛行させる場合は、事前に機体登録が必要です。


さらに、次のような空域や方法で飛行させる場合は、原則として国土交通大臣の許可・承認が必要になります。



許可が必要になりやすい空域

  • 人口集中地区の上空

  • 空港などの周辺

  • 地表または水面から150メートル以上の空域

  • 緊急用務空域


承認が必要になりやすい飛行方法

  • 夜間の飛行

  • 目視できない範囲での飛行

  • 第三者や第三者の物件から30メートル未満での飛行

  • 催し場所の上空での飛行

  • 危険物の輸送

  • 物件の投下


東京都内の公園は人口集中地区に含まれることが多く、来園者、建物、車両、遊具などとの距離も近くなります。


そのため、公園でのドローン撮影は、航空法上の飛行許可・承認が必要となる可能性が高い撮影です。


なお、機体認証や操縦者技能証明など一定の条件を満たす場合には、許可・承認申請が不要になる飛行もあります。


ただし、資格を持っていれば、どこでも自由に飛ばせるという意味ではありません。



一般の公園利用者の上空は飛ばさない


国土交通省の飛行許可・承認を受けていても、公園利用者など第三者の上空を自由に飛ばせるわけではありません。


通常の撮影では、飛行範囲に第三者が立ち入らないよう、立入管理措置を講じる必要があります。


しかし、公園は一般の利用者が自由に出入りする場所です。


飛行予定範囲への立入りを確実に防げない場合や、公園利用者の上空を通過する可能性がある場合は、飛行範囲や撮影方法そのものを見直す必要があります。


都市部の公園でドローン撮影が難しい理由の一つが、この安全管理です。



100g未満のドローンなら飛ばせる?


100g未満のドローンは、原則として航空法第11章の「無人航空機」には該当しません。


ただし、100g未満なら公園で自由に飛ばせるという意味ではありません。


公園の利用規則では、機体の重量にかかわらずドローンの使用を禁止していることがあります。


また、空港周辺や高高度での飛行には航空法上の規制が及ぶ可能性があり、小型無人機等飛行禁止法や自治体の条例なども別に確認しなければなりません。


小型のトイドローンであっても、必ず公園管理者に確認しましょう。



小型無人機等飛行禁止法にも注意する


国の重要施設、外国公館、防衛関係施設、対象空港などの周辺では、小型無人機等飛行禁止法によってドローンの飛行が禁止されています。


2026年7月14日に施行された改正後は、対象施設の敷地・区域と、その周囲おおむね1,000メートルの上空が飛行禁止区域となっています。


東京都心部には国会議事堂、官公庁、皇居、大使館などの対象施設が多いため、公園の所在地によっては、この規制にも該当します。


一定の例外に該当する場合でも、対象施設や土地の関係者からの同意に加えて、公安委員会などへの事前通報が必要になることがあります。


古い解説では「周囲おおむね300メートル」と書かれていることがあるため、必ず現在の対象区域を確認してください。



公園の外から離陸すればよいとは限らない


「公園の中から飛ばさず、隣の土地や道路から離陸させればよい」と考えることもできます。


しかし、離着陸地点を公園の外にしても、航空法や小型無人機等飛行禁止法の規制がなくなるわけではありません。


また、公園管理者が公園内の空域でのドローン使用も禁止している場合があります。


離着陸場所だけを変えて判断せず、飛行させる空域全体について確認する必要があります。



申請は早めに準備する


航空法上の飛行許可・承認が必要な場合、申請は原則としてDIPS2.0から行います。


国土交通省は、飛行開始予定日の少なくとも10開庁日前までの提出を案内しており、不備や補正に備えて3~4週間程度の余裕を持つことを推奨しています。


許可・承認を取得した後も、特定飛行を行う場合は、飛行計画の通報などが必要です。


公園管理者への相談や撮影申請にも時間がかかるため、通常の公園撮影より早い段階から準備を始めましょう。



公園でドローン撮影をするときの確認順序


公園でドローン撮影を計画するときは、次の順序で確認すると整理しやすくなります。


  1. 撮影場所と公園管理者を確認する

  2. 公園内でドローンの使用が認められているか確認する

  3. 機体登録の状況を確認する

  4. 人口集中地区や空港周辺などの空域を確認する

  5. 飛行方法が許可・承認の対象になるか確認する

  6. 小型無人機等飛行禁止法の対象区域を確認する

  7. 公園と航空法上の必要な申請を進める

  8. 飛行計画の通報と当日の安全管理を行う



まとめ


公園でのドローン撮影は、公園の撮影許可だけでは行えません。


公園管理者がドローンの使用を認めていることに加えて、航空法、小型無人機等飛行禁止法、自治体の条例などを個別に確認する必要があります。


特に東京都内では、都立公園の利用規則、人口集中地区、一般利用者との距離、重要施設周辺の飛行禁止区域など、複数の規制に該当しやすくなります。


まず公園管理者へ確認し、その公園でドローン撮影を検討できるかどうかを確かめてから、具体的な飛行計画を進めましょう。



関連記事


参考


※公園でのドローン撮影について、許可の要否や申請手続で迷った場合は、お問い合わせからご相談ください。


 
 
 

最新記事

すべて表示
店舗前の道路や建物の共用部分も使う場合

店舗で撮影するとき、実際に使うのが店内だけとは限りません。 たとえば、 店舗前の歩道から外観を撮る 出演者が店から道路へ出てくる場面を撮る 店舗前にカメラや照明を置く 商業施設の廊下から店内を撮る エントランスやエレベーターを使う 共用部分にスタッフや機材を待機させる といった撮影があります。 この場合、店舗から撮影の承諾を得ただけでは足りないことがあります。 店舗内、建物の共用部分、道路では、そ

 
 
 
店名・看板・ロゴ・商品・店内BGMが映るときの注意

店舗で撮影すると、店内だけでなく、 店名 看板 ロゴ 商品 商品パッケージ ポスター 絵画 キャラクター 店内BGM など、さまざまなものが映像に入ります。 このとき、 「店舗から撮影許可をもらったから、店内にあるものはすべて自由に使える」 とは限りません。 一方で、ロゴや商品が少し映っただけで、必ず権利者の許可が必要になるわけでもありません。 何が、どのように、どの程度映るのか。 そして、作品の

 
 
 
営業中の撮影と、来店客・従業員への配慮

店舗で撮影するとき、必ずしも貸切や営業時間外に撮影できるとは限りません。 小規模な撮影では、営業を続けながら店内の一部を使わせてもらうこともあります。 ただし、営業中の店舗には一般の来店客や従業員がいます。 撮影を優先しすぎると、店舗の営業を妨げたり、来店客が映り込んだり、従業員の業務に支障が出たりすることがあります。 そのため、営業中に撮影する場合は、 「撮影できるか」だけではなく、「通常営業と

 
 
 

コメント


bottom of page