top of page
映像制作の撮影現場

​映像制作を法務面からサポート

​ゆかり行政書士事務所

​ゆかり行政書士事務所

AI生成画像をポスター・サムネイルに使える?

9月19日
読了時間: 7分

結論からいうと、生成AIで作った画像を、映画ポスターやYouTube・SNSのサムネイルに使える場合があります。


ただし、背景画像として一部に使う場合より、画像そのものを大きく見せる使い方になるため、確認するポイントは増えます。


特に見たいのは、


  • 利用したAIサービスで広告・宣伝利用ができるか

  • 既存作品や写真に似すぎていないか

  • 実在人物や有名人に似ていないか

  • ロゴ・キャラクター・商品などが入り込んでいないか

  • 文字やタイトルを加えた後の完成ビジュアル全体に問題がないか


です。


ポスターやサムネイルは、作品の中に一瞬映る素材ではありません。


作品の顔として長く表示され、広告やSNSで繰り返し使われる画像になるため、最終ビジュアルとして確認しておくことが重要です。



この記事で分かること

  • AI生成画像を映画ポスターに使えるのか

  • YouTubeやSNSのサムネイルに使えるのか

  • 背景画像として使う場合との違い

  • 既存作品に似ていたらどうするのか

  • 実在人物や有名人に似た画像を使えるのか

  • 宣伝用画像として使う前に何を確認すればよいのか




まず、広告・宣伝に使えるか確認する


AI生成画像をポスターやサムネイルに使う場合は、利用したAIサービスの規約を確認します。


見るのは、


  • 商用利用できるか

  • 広告・宣伝に使えるか

  • SNSへ掲載できるか

  • YouTubeのサムネイルに使えるか

  • 印刷物に使えるか

  • 商品やサービスの宣伝に使えるか

  • 画像を加工・編集できるか


などです。


映画本編への利用が認められていても、ポスターや広告などの宣伝用途について別の条件がある場合があります。


そのため、「動画に使えるからポスターにも使えるだろう」とまとめて考えず、宣伝用途まで確認しておきます。




背景画像より、ポスター・サムネイルの方が目立つ


映画本編の背景として一瞬映るAI画像と、ポスターやサムネイルに大きく使うAI画像では、作品の中での役割が違います。


ポスターやサムネイルは、


  • 画面いっぱいに表示される

  • 長時間公開される

  • SNSで繰り返し拡散される

  • 広告に使われる

  • 作品を代表するビジュアルになる


ことがあります。


そのため、同じAI画像でも、本編の遠景より慎重に確認する意味があります。


特に、


  • 人物の顔

  • 特徴的な構図

  • キャラクターデザイン

  • ロゴ

  • 建物

  • 商品


などが目立つ場合は、完成前に一度見直しておく方がよいでしょう。




既存作品に似た画像なら?


AIでポスター画像を作ると、


  • 有名映画のポスター

  • ゲームのキービジュアル

  • 漫画やアニメの表紙

  • 写真家の作品

  • 広告ビジュアル


などに近いものが生成されることがあります。


単に、


  • ホラー映画らしい

  • 80年代映画風

  • ノワール風

  • レトロSF風

  • ミニマルな広告風


といった一般的な雰囲気が似ているだけなら、それだけで著作権侵害になるわけではありません。


問題になるのは、既存作品の具体的な表現にかなり近くなっていないかです。


たとえば、


  • 人物の配置

  • 背景

  • 光の当たり方

  • 色

  • 小物

  • 特徴的な構図


まで既存ポスターとかなり似ているなら、そのまま採用するより修正した方が扱いやすくなります。


特定作品の名称を直接指定して、

〇〇のポスターと同じ構図で
〇〇作品のキービジュアルみたいに

と生成している場合も注意します。




実在人物や有名人に似ていたら?


AI生成画像に、実在人物や有名人に似た顔が出ることがあります。


その場合は、著作権だけでなく、


  • 肖像権

  • パブリシティ権

  • 名誉やプライバシー

  • 誤認を招く表現


なども問題になることがあります。


特にポスターやサムネイルでは、人物の顔が大きく表示されることが多いため、


「誰かに似ているけど、AIが勝手に出しただけ」


では済まないことがあります。


たとえば、実在する俳優にかなり似た人物を映画ポスターに使うと、その俳優が出演していると誤解される可能性もあります。


必要のない類似なら、


  • 顔を修正する

  • 別案を生成する

  • 人物を変更する


などで避ける方が簡単です。




キャラクター・ロゴ・商品が生成されていないか見る


AI画像には、


  • 有名キャラクターに似た人物

  • 既存企業のロゴに似たマーク

  • 実在する商品のようなパッケージ

  • ブランド名のような文字


が入ることがあります。


ポスターやサムネイルでは、こうした要素が小さな背景としてではなく、目立つ位置に入ることがあります。


その場合は、必要のないものなら消す・描き直す・再生成する方が扱いやすくなります。


特に広告や宣伝物では、意図せず他社の商品やブランドと関係があるように見える表現は避けた方がよいでしょう。




AI画像に文字を載せれば、自分の作品になる?


ポスターやサムネイルでは、AI生成画像に、


  • 映画タイトル

  • キャッチコピー

  • 出演者名

  • 公開日

  • ロゴ

  • チャンネル名


などを載せることがあります。


ただし、文字を加えたからといって、元のAI画像についての問題がなくなるわけではありません。


元画像が既存作品にかなり似ていたり、他人の写真をもとに作られていたりすれば、その部分は別に確認する必要があります。


一方で、人が文字配置、構図、色、装飾などを具体的に設計して完成させたポスター全体については、人の創作的寄与が認められる可能性があります。


つまり、AI画像そのものの権利関係と、最終的なポスター・サムネイルのデザインは分けて考えると整理しやすくなります。




他人の写真をAI加工してポスターにする場合は?


他人が撮った写真をAIで加工し、映画ポスターやサムネイルに使う場合は、先に元写真を使えるか確認します。


たとえば、


  • SNSに投稿された人物写真

  • カメラマンが撮った写真

  • ネットで見つけた風景写真

  • 素材サイトの画像


などです。


AIで、


  • イラスト風にする

  • 背景を変える

  • 色を変える

  • 顔を加工する


といった処理をしても、元写真との権利関係が自動的になくなるわけではありません。


確認するのは、


  • 元写真を使えるか

  • AIへ入力してよいか

  • 加工してよいか

  • ポスターや広告へ利用してよいか


です。


ポスターは宣伝用途になるため、「動画内なら使える」という許可だけでは足りないこともあります。




外注してAIポスターを作ってもらう場合は?


デザイナーへポスターやサムネイル制作を依頼し、その人が生成AIを使う場合。


制作側としては、


  • どのAIサービスを使ったか

  • どの部分をAIで作ったか

  • 広告・商用利用できる条件だったか

  • 既存作品を参考にしていないか

  • 元画像や素材を適法に使っているか

  • 最終デザインの著作権をどうするか

  • 元データを納品してもらうか


などを確認しておくと分かりやすくなります。


特に映画ポスターは、


  • 劇場用

  • 映画祭用

  • 配信用

  • SNS用

  • 海外版

  • DVD・Blu-ray

  • 広告


などへ展開することがあります。


そのため、利用許諾の範囲は最初から広めに整理しておく方が扱いやすくなります。




実際に使う前に確認すること


1.利用規約を見る

広告・宣伝・SNS・印刷まで使えるか確認します。


2.既存作品との類似を見る

特徴的な構図、人物配置、色、背景などを確認します。


3.実在人物に似ていないか見る

出演していない人が出演しているように見えないかも確認します。


4.ロゴ・キャラクター・商品を見る

必要のないものは削除・修正・再生成します。


5.元画像があるなら、その権利を見る

他人の写真や素材を入力した場合は、加工・広告利用まで確認します。


6.完成したポスター全体を見る

AI画像だけでなく、文字・ロゴ・写真を含めた最終ビジュアルで確認します。


7.制作記録を残す

AIサービス、生成日、プロンプト、元画像、修正履歴、最終データなどを保存します。




まとめ


AI生成画像は、映画ポスターやYouTube・SNSのサムネイルに使える場合があります。


ただし、


  • AIサービスで広告・宣伝利用できるか確認する

  • 既存作品の具体的な表現に似すぎていないか見る

  • 実在人物や有名人に似ていないか確認する

  • ロゴ・キャラクター・商品などが入り込んでいないか見る

  • 他人の写真をもとにした場合は元写真の利用条件を確認する

  • 外注ならAI利用と権利関係を契約で整理する

  • 最後は完成したポスター・サムネイル全体で確認する


という点が重要です。


ポスターやサムネイルは、作品の中に一瞬映る背景ではなく、作品そのものを代表するビジュアルになります。


だからこそ、「AIで作った画像を使えるか」だけでなく、「この完成ビジュアルを宣伝物として繰り返し使って問題がないか」まで見る。


ここまで確認しておくと、公開後も使いやすくなります。



参考


※AI生成画像の映画ポスター・サムネイル・広告での利用や、既存作品・元画像との権利関係について個別にご相談が必要な場合は、お問い合わせページをご利用ください。


関連記事


 
 

最新記事

すべて表示
公園の撮影許可を取ったあと、内容が変わったら?|日時・人数・機材・撮影内容の変更

公園の撮影許可を取ったあとに、撮影日時や人数、機材、撮影する場面が変わることはあります。 ただし、許可を取ったあとだから、変更した内容でもそのまま撮影してよいとは限りません。 公園の撮影許可は、申請した日時・場所・人数・機材・撮影内容などを前提に出されていることがあります。 そのため、内容が変わった場合は、何が変わったのかを整理して、撮影前に公園管理者へ確認するのが基本です。 特に、 撮影日時が変

 
 
道路使用許可を取った後に内容が変わったら?|時間・場所・車両・予備日の変更

道路使用許可を取った後でも、撮影内容が変わることはあります。 たとえば、 撮影時間が変わった 撮影場所を少し移動したい 車両が増えた 機材や交通誘導員の配置が変わった 雨天のため予備日に変更したい といったケースです。 このとき大切なのは、 「もう許可を取っているから、多少変わっても大丈夫」 と考えないことです。 東京都では、許可内容に実質的な変更がない範囲であれば、「道路使用許可証記載事項変更届

 
 
道路撮影当日は許可証をどうする?|携帯・提示・現場での扱い

道路使用許可を取って撮影当日を迎えたら、許可証は現場ですぐ確認できる状態にしておきます。 「許可は取ってあるから、事務所に置いておけばいい」 という扱いではありません。 現場で警察官から確認を受けた場合や、許可された範囲・条件を確認したい場合に、すぐ許可証を確認できるようにしておく必要があります。 また、制作担当者が許可を取っていても、撮影当日の現場責任者が内容を知らなければ意味がありません。 こ

 
 
bottom of page