道路で撮影するとき、許可は必要?
- 5 日前
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更新日:4 時間前
道路で映画やドラマ、CM、MV、YouTubeなどを撮影したい――。
街を歩く場面、車が走る場面、店舗前での会話、道路沿いの風景など、道路を使った撮影はさまざまです。
では、道路で撮影するときは、必ず警察の許可が必要なのでしょうか。
結論からいうと、道路で撮影するだけで、すべての撮影に道路使用許可が必要になるわけではありません。
一方で、「カメラが小さいから」「スタッフが少ないから」「短時間だから」という理由だけで、自由に撮影できるとも限りません。
道路使用許可が必要かどうかを考えるときは、撮影機材の大きさだけではなく、撮影によって道路の通常の交通や利用にどの程度影響するかを見ることが重要です。
道路使用許可とは
道路は、本来、人や車が通行するための場所です。
道路交通法では、道路の本来の用途とは異なる特別な使用によって交通の妨げや危険が生じるおそれがある行為について、一定の場合に警察署長の許可を受けて行う仕組みを設けています。
これが道路使用許可です。
警察庁は、道路使用許可が必要になる行為の一つとして、道路における祭礼行事やロケーションなどを挙げています。
ただし、具体的にどの行為が許可対象になるかについては、各都道府県の道路交通規則なども関係します。 (npa.go.jp)
つまり、「撮影だから許可が必要」ではなく、道路をどのように使って撮影するのかを確認する必要があります。
普通に歩きながら撮るだけなら?
たとえば、
少人数で歩きながら撮影する
通行人と同じように移動する
三脚や照明を道路上に置かない
通行を止めない
同じ場所に長時間滞在しない
といった撮影であれば、道路の通常利用に近い場合もあります。
一方で、
同じ場所にカメラを固定する
出演者が同じ動きを何度も繰り返す
スタッフが一定の場所に集まる
通行人を避けながら撮影する
機材やケーブルを置く
といった状況になると、単に道路を通行しながら撮影する場合とは性質が変わってきます。
そのため、「手持ちカメラだから許可はいらない」と一律に判断することはできません。
小規模撮影でも許可が必要になることはある
自主映画、短編、MV、学生制作、YouTubeなど、小規模な撮影であっても道路使用許可が必要になることがあります。
たとえば、
三脚を道路や歩道に設置する
照明スタンドを置く
出演者が一定の場所で演技を繰り返す
複数のスタッフが道路上で待機する
歩行者の動線に影響する
撮影のために人の流れを調整する
といった場合です。
重要なのは、制作規模ではなく、その撮影によって道路の通常利用へどの程度影響が出るかです。
小規模な撮影でも、場所や撮影方法によって判断は変わります。
詳しくは「道路使用許可が必要になりやすい撮影とは」で整理します。
「通行人を止めなければ大丈夫」とも限らない
道路撮影では、「通行人を止めないから大丈夫」と考えることがあります。
しかし、通行人を直接止めていなくても、
撮影スタッフが歩道を狭くしている
機材が通行の妨げになっている
撮影していることで人が避けて通っている
出演者の演技によって周囲の人が立ち止まる
撮影車両が交通に影響する
といったことがあります。
道路使用許可を考えるときは、制作側が「邪魔していないつもり」かどうかではなく、実際の道路交通への影響を見なければなりません。
車を使う撮影は特に注意する
道路上で車両を使う撮影では、歩行者だけを撮る場合より確認事項が増えます。
たとえば、
撮影車両から撮影する
出演車両を何度も同じ区間で走らせる
車両を道路上に一時停止させる
車両に撮影機材を取り付ける
複数台の車両で隊列を組む
といった撮影です。
通常の車両通行とは異なる使い方になる場合には、道路使用許可だけでなく、別の交通関係手続が必要になることもあります。
撮影方法が複雑な場合は、企画段階で所轄警察署へ相談しましょう。
道路使用許可は「撮影場所を借りる許可」ではない
道路使用許可について、誤解しやすい点があります。
道路使用許可は、道路を撮影場所として貸してもらうための許可ではありません。
交通の安全や円滑を確保しながら、通常とは異なる道路の使用を認める制度です。
そのため、許可が出たとしても、
道路を自由に占有できる
通行人を自由に止められる
許可された範囲を超えて撮影できる
周囲の店舗や私有地を自由に使える
という意味ではありません。
許可された時間、場所、方法、条件を守って撮影する必要があります。
道路以外の許可が必要になることもある
道路撮影では、道路使用許可だけを考えればよいとは限りません。
たとえば、
店舗の敷地を使う
ビルの入口から撮影する
私有地へカメラを置く
公園から道路を撮る
商業施設の共用部分を使う
といった場合は、それぞれの場所の管理者への確認が必要になることがあります。
また、道路に一定の設備や工作物を設置するような場合には、道路管理者による道路占用許可が関係することもあります。
道路使用許可と道路占用許可は目的の異なる制度です。
詳しくは「道路使用許可と道路占用許可の違い」で整理します。
迷ったら、申請する前に警察へ相談する
道路使用許可が必要か判断しにくい場合は、撮影内容を整理して、撮影場所を管轄する警察署へ相談する方法があります。
警察庁も、ロケ撮影について、十分な時間的余裕をもって事前相談することを案内しています。
事前相談では、撮影場所や時間帯によって交通への影響が大きい場合に、別の場所や時間帯を提案するなど、安全に撮影するための助言を行うとしています。
最初から、「許可を取ってくださいと言われたら困る」と考えて相談を避けるより、どのような撮影方法なら実施できるのかを確認するという考え方の方が、結果的に撮影計画を立てやすくなります。
東京都内で道路撮影をする場合
東京都内でも、基本となるのは道路交通法に基づく道路使用許可制度です。
警視庁は、東京都内で、ロケーション、撮影会などを行い、一般交通に著しい影響を及ぼす場合には道路使用許可が必要になると案内しています。
申請先は、原則として撮影場所を管轄する警察署です。
また、ロケーション等の申請では、
企画書など撮影内容が分かる資料
現場案内図
道路使用状況図
交通誘導員の配置
資器材の配置
などを求めると案内されています。
これは東京都内での具体的な運用例です。
道路使用許可制度自体は全国共通ですが、具体的な必要書類や手数料、申請方法などは撮影する地域の警察の案内を確認しましょう。
フィルムコミッションへ相談できる場合もある
地域によっては、フィルムコミッションがロケ撮影の相談や関係機関との調整を支援していることがあります。
警察庁も、大規模なロケ撮影などではフィルムコミッションとの連携によって関係者間の調整や手続が円滑に行われる例があるとして、積極的な連携を案内しています。
すべての地域に同じ支援制度があるわけではありませんが、撮影地域にフィルムコミッションがある場合は、相談先の一つとして確認してみてもよいでしょう。
道路撮影を計画するときの確認順序
道路で撮影したい場合は、次の順序で考えると整理しやすくなります。
撮影する場所を決める
道路上でどのような撮影を行うか整理する
カメラ・照明・出演者・スタッフの位置を考える
歩行者や車両への影響を確認する
道路使用許可が必要になりそうか確認する
判断しにくい場合は所轄警察署へ事前相談する
必要な書類や図面を準備する
必要な許可を申請する
許可条件を確認して撮影方法を最終決定する
当日は許可された範囲・時間・条件を守って撮影する
まとめ
道路で撮影するからといって、すべての撮影に道路使用許可が必要になるわけではありません。
一方で、少人数だから短時間だからスマートフォンだから通行人を止めないからという理由だけで、許可が不要と判断できるものでもありません。
道路使用許可が必要かどうかは、撮影によって道路の通常の交通や利用にどのような影響が出るかを中心に考えます。
道路は撮影のためだけに使われる場所ではありません。
撮影内容を整理し、判断が難しい場合は、十分な時間的余裕を持って所轄警察署へ相談しましょう。
道路使用許可が必要な場合でも、安全管理や撮影方法を工夫することで実施できるケースがあります。
まずは「許可が必要かどうか」だけではなく、どのような方法なら安全に撮影できるかという視点で計画を進めることが大切です。
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・道路撮影の申請図面はどう作る?
・道路撮影当日の安全管理と、許可を受けた後の注意点
参考
※道路での撮影について、道路使用許可が必要か迷った場合は、お問い合わせからご相談ください。


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