商店街で撮影したい――誰に許可を取る?
更新日:9月26日
商店街で撮影するときは、商店街に一つの「撮影許可」を取ればすべて撮れる、というわけではありません。
商店街には、
商店街振興組合・商店会が管理・調整する部分
個々の店舗が管理する部分
公道
アーケードなどの共用設備
が混在しています。
そのため、まず確認したいのは、「商店街のどこを、どのように使って撮るのか」です。
少人数で歩きながら手持ち撮影をする場合と、店舗前に出演者や機材を置いて撮影する場合では、必要な確認先が変わります。
この記事でわかること
商店街で撮影するときの確認先
商店街振興組合・商店会の役割
道路使用許可が必要になる場合
店舗前や店内で撮影する場合
アーケードで撮影する場合
商店街撮影の料金
何日前から準備すればよいか
小規模撮影で最初に伝えること
まず「商店街のどこを使うか」を分けて考える
一口に商店街で撮影するといっても、撮影場所によって確認先は変わります。
例えば、
商店街の通りを歩く出演者を撮る
特定の店舗の前で芝居をする
店内に入って撮影する
アーケードや商店街の共用設備を使う
では、同じ商店街でも必要な調整は同じではありません。
最初に、
カメラはどこに置くか
出演者はどこにいるか
三脚・照明などを置くか
特定の店舗を使うか
通行に影響するか
を整理しておくと、その後の確認が進めやすくなります。
商店街振興組合・商店会があるか確認する
商店街全体を舞台にして撮影したい場合は、まず商店街振興組合や商店会など、商店街の運営組織があるか確認します。
商店街によっては、撮影の受付窓口を設けています。
例えば東京都葛飾区の新小岩ルミエール商店街は、東京ロケーションボックスにロケ地として登録されており、新小岩ドリームウェイ商店街振興組合が撮影窓口となっています。
撮影は有料で、料金は組合規定によります。
申込期限は2週間前です。
商店街側が撮影を受け入れている場合は、
撮影可能な場所
撮影できる時間帯
利用できる店舗
控室や機材置場
などについて相談できることもあります。
ただし、商店街が撮影を了承したからといって、道路使用許可や個々の店舗の了承まで自動的に済むわけではありません。
商店街の了承と道路使用許可は別
商店街の通りが公道の場合、商店街側の了承と道路上での撮影に関する手続は分けて考えます。
一方、商店街の通りが私道の場合は、所有者・管理者への確認が必要になります。
なお、私道であっても、不特定の人や車が自由に通行する場所は道路交通法上の「道路」に当たることがあるため、撮影方法によっては道路使用許可についても確認が必要です。
東京都内では、ロケーションや撮影会などによって一般交通に著しい影響を及ぼす場合、道路使用許可の対象になります。
例えば、
出演者やスタッフが一定の場所を使い続ける
三脚や照明などの機材を道路上に配置する
撮影のために通行へ影響が出る
交通誘導が必要になる
といった撮影では、道路の使い方を整理したうえで所轄警察署への確認が必要になります。
商店街側が撮影を受け入れていても、警察署が行う道路使用許可とは別の話です。
「商店街+道路使用許可」の両方が必要になることもある
実際に、商店街側の撮影受付と道路使用許可を分けている商店街があります。
東京都中野区の川島商店街では、川島商店街振興組合が撮影を受け入れていますが、道路上で撮影する場合には、別途警察署の道路使用許可が必要と案内されています。
つまり、
商店街で撮影することについての調整
と、
道路を撮影に使うための手続
は別です。
商店街へ相談するときも、「道路上にどの程度機材や出演者が出るのか」を伝えておくと話が進めやすくなります。
少人数の手持ち撮影だから必ず道路使用許可、ではない
一方で、商店街でカメラを回すというだけで、すべての撮影に道路使用許可が必要になるわけでもありません。
例えば、
出演者1人
カメラマン1人
手持ち撮影
一般の通行を止めない
道路上に機材を設置しない
といった撮影であれば、一般の道路利用に近い形になることもあります。
道路使用許可が必要かどうかは、「撮影」という名称だけではなく、実際に道路をどのように使い、交通へどの程度影響するかによって判断されます。
判断が難しい場合は、撮影方法を具体的に整理して所轄警察署へ確認します。
特定の店舗を使うなら、その店舗にも確認する
商店街側が撮影を了承していても、個々の店舗まで自由に使えるわけではありません。
例えば、
店舗の入口で出演者が芝居をする
ショーウインドーを大きく使って撮る
商品を撮影に使用する
店内へ入る
店員に出演してもらう
といった場合は、その店舗との調整が必要です。
特に店内は、商店街の道路とは別に店舗側が管理している場所です。
商店街の担当者が店舗を紹介してくれることもありますが、商店街全体の撮影了承と、店舗内や店頭を使う了承は分けて考えます。
アーケードがある商店街は管理者も確認する
アーケードのある商店街では、道路とアーケードの管理者が同じとは限りません。
普通にアーケードを背景として撮影する場合と、
照明を取り付ける
装飾を動かす
柱などへ機材を固定する
共用設備を使用する
場合とでは話が変わります。
アーケードや商店街の共用設備そのものを撮影のために使用する場合は、その設備を管理している商店街や所有者などへ確認します。
背景として映るだけなのか、実際に設備を使うのかを分けて考えると整理しやすくなります。
商店街の撮影料金はいくら?
商店街撮影に全国共通の料金はありません。
無料で撮影に協力している場所もあれば、商店街独自の撮影料金を定めている場所もあります。
例えば、新小岩ルミエール商店街は有料で、料金は商店街の規定によります。
川島商店街も有料で、東京ロケーションボックスでは最低3万円程度からが目安と案内されています。
また、川島商店街では個々の店舗を利用する場合、別途営業補償料金が必要とされています。
つまり、
商店街を利用する撮影料
と、
店舗を借りる料金や営業補償
が別になることがあります。
料金だけでなく、撮影時間、人数、使用する店舗、機材の規模などによって条件が変わることもあるため、撮影内容を伝えたうえで確認します。
商店街撮影は何日前に相談する?
商店街ごとに申込期限は異なります。
例えば、
新小岩ルミエール商店街 2週間前
川島商店街 1週間以内でも相談可能
となっています。
ただし、「1週間以内でも相談可能」と書かれている商店街があるからといって、商店街撮影は1週間前から準備すれば十分という意味ではありません。
店舗との調整や道路使用許可の確認が必要になると、別途時間がかかります。
候補の商店街が決まったら、まずその商店街の申込期限を確認し、そこから逆算して準備する方が安全です。
営業中の商店街では一般客や店舗の営業を優先する
商店街は撮影スタジオではなく、実際に店舗が営業し、人が生活している場所です。
営業時間中であれば、
買い物客が通る
自転車が通る
商品の搬入がある
店員が店頭に出る
といったことが普通に起こります。
小規模撮影なら、
人が来たら撮影を止める
カメラやスタッフを通路の端へ寄せる
機材を必要最小限にする
比較的人の少ない時間帯を選ぶ
といった方法で営業と両立できることがあります。
逆に、どうしても人のいない状態で撮りたい場合は、早朝など通常営業への影響が少ない時間帯を相談した方が現実的な場合もあります。
通行人を止めたい場合は事前に伝える
撮影中、「数十秒だけ人を止めたい」という場面はよくあります。
ただし、公道で撮影する場合、制作側が当然に一般の道路利用者を排除できるわけではありません。
特に商店街では、通行人がそのまま店舗の利用客でもあります。
通行に影響する撮影を予定しているなら、
どこで止めるのか
何分程度なのか
どの程度の範囲なのか
交通誘導員を配置するのか
なども含めて、商店街側や所轄警察署へ事前に説明します。
撮影当日に初めて「ここを止めたい」となると、予定していた画が撮れないこともあります。
看板・店名・ポスターなどが映る場合
商店街で撮影すると、
店名
看板
ロゴ
商品ポスター
キャラクター
などが背景に入りやすくなります。
これらが画面に映るからといって、すべての店舗から一軒ずつ許可を取らなければならないとは限りません。
一方で、特定のロゴ、キャラクター、美術作品、ポスターなどを大きく扱う場合は、著作権などの権利処理を検討する必要があります。
作品上不要なものなら、
画角を変える
撮影時に隠す
編集でぼかす
といった方法もあります。
撮影許可と、画面に映る著作物などの権利処理は別に考えます。
小規模撮影なら最初にこれを伝える
商店街へ最初に相談するときから、分厚い企画書を作る必要があるとは限りません。
まず、
撮影希望日時
撮影したい場所
作品の種類
どのようなシーンか
出演者・スタッフの人数
カメラ・三脚・照明などの機材
道路上に機材を置くか
特定の店舗を使うか
を伝えると、商店街側も撮影可能かどうかを判断しやすくなります。
商店街独自の撮影申込書や企画書が必要な場合は、その案内に従って追加資料を用意します。
商店街で撮影するときの確認順序
小規模撮影なら、次の順番で整理すると分かりやすくなります。
1 撮影する場所とシーンを決める
商店街の道路なのか、店舗前なのか、店内まで使うのかを整理します。
2 商店街の運営組織を確認する
商店街振興組合や商店会があれば、撮影を受け入れているか確認します。
3 必要なら個々の店舗と調整する
店内や店頭を撮影場所として実際に使う場合です。
4 道路の使い方を整理する
道路上へ機材を置く、一定の場所を使う、通行へ影響するなどの場合は、道路使用許可の要否を所轄警察署へ確認します。
5 アーケードや共用設備を使うなら管理者へ確認する
背景として映すだけなのか、設備そのものを撮影に利用するのかを分けます。
まとめ
商店街で撮影するときは、「商店街の許可を一つ取れば終わり」と考えないことがポイントです。
撮影内容によって、
商店街振興組合・商店会
個々の店舗
所轄警察署
アーケードなどの管理者
が関係します。
ただし、小規模撮影だからといって、最初からすべてに申請する必要があるわけでもありません。
まず、
カメラと出演者をどこに置くか
道路をどの程度使うか
店舗まで使うか
通行に影響するか
を整理します。
商店街は一つの場所に見えますが、実際には道路、店舗、共用設備など、管理する相手が異なる場所が集まっています。
「商店街で撮る」と大きく考えるのではなく、実際に使う場所ごとに分けて考えることが、必要な撮影許可や確認先を整理する一番早い方法です。
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参考
※商店街で予定している撮影について、商店街・店舗・道路のどこまで確認が必要か整理したい場合は、お問い合わせからご相談いただけます。
