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学生映画・自主制作で撮影協力をお願いするとき――「無料で貸して」だけにしない

9月2日
読了時間: 8分

更新日:9月6日


学生映画や自主制作では、知人の店舗、友人の会社、母校、大家が持つ空室などへ撮影協力をお願いすることがあります。


そのとき大切なのは、「学生映画なので無料で貸してください」だけで終わらせないことです。


相手が判断しやすいように、


何を撮るのか、何人で行くのか、何時間使うのか

何を動かすのか、完成後どこで公開するのか


を具体的に伝えます。


スタッフ2〜5人程度の小規模撮影なら、規模が小さいこと自体が協力をお願いしやすい材料になることもあります。


ただし、知人だから、母校だから、学生だからという理由で、撮影場所を自由に使えるわけではありません。



この記事でわかること

  • 学生映画・自主制作で撮影協力をお願いするときの伝え方

  • 小規模撮影で最低限伝えておきたい情報

  • 「無料で貸してほしい」と頼むときの注意

  • 店舗・会社・母校・空室へ相談するときの違い

  • 撮影内容をどこまで説明すればよいか

  • お礼やクレジット表記の考え方

  • 口約束でも確認しておきたいこと

  • 断られたときに候補を広げる方法




最初に伝えるのは「どんな撮影か」


撮影協力をお願いするとき、相手がまず知りたいのは、


その場所で何をするのか


です。


例えば、


短編映画の会話シーン

MVで人物が店内を歩くシーン

YouTubeドラマで会社の会議室として使う

学生映画で教室のシーンを撮る


などです。


「映画を撮りたいです」だけでは、相手は規模を想像できません。


映画と聞いて、スタッフ30人・大型照明・トラック数台の撮影を想像する人もいます。


実際には、スタッフ3人・出演者2人・カメラ1台・照明は小型LEDだけなら、そこまで伝えます。


小規模なら、小規模であることを具体的な人数や機材で説明するのがポイントです。




撮影したい場所と時間を具体的にする


「店を撮影に使わせてください」より、「定休日の午前10時から12時まで、客席の一角だけを使いたい」の方が相手は判断しやすくなります。


会社なら、会議室だけ、執務室の一角だけ、受付だけ


学校なら、教室1室だけ、廊下と階段だけ、校門だけ


というように、必要な範囲を伝えます。


施設全部を借りたいような伝え方をしないことも大切です。


実際に必要なのが一部だけなら、その範囲を限定した方が協力してもらいやすくなることがあります。




台本は「その場所が出る部分」を見せる


撮影協力をお願いすると、「どんな作品なんですか?」と聞かれることがあります。


その場合、作品全体の企画書や台本を見せる方法もありますが、小規模制作ならまず、


作品概要、該当シーン、その場所で行う芝居


が分かれば判断できる場合があります。


例えば店舗なら、


店内で会話するだけなのか

店員役が登場するのか

喧嘩をするのか

商品を触るのか


で、相手の判断は変わります。


特に、


暴力・血糊・大声・水を使う・物を壊す・店舗や施設を悪く見せる設定


などがある場合は、後から分かるより最初から伝えた方がよいでしょう。




「無料でお願いできますか」は聞いていい


学生映画や自主制作で予算が少ないなら、


「撮影協力として無償でお願いすることは可能でしょうか」


と聞くこと自体は問題ありません。


ただし、無料で貸してもらえるのが当然という前提にはしないことです。


店を開けてもらう

鍵を管理してもらう

立会いをしてもらう

電気を使う

清掃してもらう


だけでも、相手には負担があります。


そのため、


場所代は必要か

実費だけ負担するのか

営業時間外対応の費用があるか


を確認します。


予算がないなら、そのことも最初から伝えた方が話は早くなります。




店舗へお願いするとき


知人の飲食店、美容室、バー、雑貨店などは、低予算撮影の候補になりやすい場所です。


相談するときは、


営業への影響

商品や備品を動かすか

厨房やバックヤードまで使うか

店名を作品に出すか


を確認します。


特に、営業時間中の撮影は一般客への影響が出ます。


できるなら、


定休日、営業時間前、営業時間後


などを提案した方が相談しやすくなります。


また、テナント店舗の場合は、店主がOKでも、共用廊下・エントランス・建物外観などは管理会社やビル所有者の確認が必要になる場合があります。




会社へお願いするとき


友人や知人の会社なら、会議室・執務室・受付・給湯室などを撮影できる可能性があります。


ただし、実際に営業している会社では、


PC画面・顧客名・契約書・ホワイトボード・社員名


などが映らないようにします。


撮影前に、


実際の書類を片付ける

PC画面を撮影用にする

会社名を出してよいか確認する


などの対応が必要です。


また、賃貸オフィスの場合は、会社の室内とビルの共用部で管理者が違うことがあります。




母校へお願いするとき


学校のシーンで母校へ相談する方法もあります。


ただし、卒業生だから自由に撮影できるわけではありません。


現役の学校では、授業、生徒の安全、個人情報、部外者の校内立入り管理が優先されます。


相談するときは、


卒業生であること

自主制作であること

撮影希望日

人数

使いたい場所

生徒を撮影しないこと


などを伝えます。


土日や長期休暇なら相談しやすい場合もありますが、学校ごとに判断は異なります。


難しければ、廃校、旧校舎、学校ロケ施設などへ切り替える方法もあります。




大家や空室所有者へお願いするとき


空室や空きテナントは、美術を作り込みやすいので低予算制作と相性がよい場所です。


ただし、大家が所有しているから何をしてもよいとは限りません。


マンションやビルなら、


共用部分

搬入経路

駐車場

エレベーター


に別の管理ルールがあることがあります。


室内だけなら使えるのか、共用部も撮れるのかを確認します。


また、家具を入れる、壁に物を貼る、床を養生するなどを予定しているなら、その内容も伝えます。




撮影後にどこで公開するか伝える


相手によっては、「どこで見られる作品か」を気にします。


例えば、


映画祭へ出品する

YouTubeで公開する

MVとして公開する

学校内だけで上映する

SNS広告にも使う


など、分かっている範囲で伝えます。


特に店舗名や施設名がそのまま映る場合は、作品内で実名を出すのか架空の店舗として使うのかも確認した方がよいでしょう。


公開範囲を曖昧にしたまま借りない方が後のトラブルを減らせます。




クレジット表記は「できるお礼」の一つ


撮影協力のお礼として、


エンドクレジットに店名を掲載する

「撮影協力」として施設名を掲載する

完成作品を渡す


などがあります。


これは低予算制作でもできるお礼です。


ただし、「宣伝になります」「絶対に集客できます」など、結果を保証するような言い方はしない方がよいでしょう。


確実にできることだけ約束するのが基本です。


クレジット表記については、相手が希望しない場合もあるので確認します。




無料だからこそ、時間を守る


無償で場所を提供してもらう場合、特に大切なのが使用時間です。


「2時間で終わります」と言っていたのに、準備で1時間、撮影が3時間、撤収で1時間、となれば、相手の負担は大きくなります。


撮影時間だけでなく、搬入・準備・撮影・撤収まで含めた時間を伝えます。


「撮影2時間」ではなく「10時入室、13時完全撤収」のように伝えた方が分かりやすくなります。




口約束でも確認事項は残しておく


知人との撮影では、「いいよ、使って」という一言で決まることがあります。


それでも、


撮影日

使用時間

使用場所

人数

撮影内容

費用

美術変更

原状回復

公開方法


くらいは、メールやメッセージで確認しておくとよいでしょう。


長い契約書を作らなくても、「この条件でお願いします」という記録があるだけで認識違いを減らせます。


特に、


血糊を使う

火や水を使う

家具を移動する

壁へ掲示物を貼る


場合は具体的に残します。




断られても「作品がダメ」な訳ではない


撮影協力を断られると、


作品内容が悪かった

学生映画だから無理だった


と思うかもしれません。


でも実際には、


その日は営業がある

管理会社が撮影不可

スタッフを立ち会わせられない

保険や社内規定の問題

他の利用者がいる


など、場所側の事情もあります。


一か所にこだわらず、「別の店舗・別の空室・貸会議室・撮影用ロケ地・見立て撮影」へ切り替えます。


協力をお願いすることと、相手が断れることはセットです。


断られたら次の候補へ進めるよう、最初から複数の場所を探しておくと動きやすくなります。




撮影協力をお願いするときに伝えること


最低限、次の内容を整理しておくと相談しやすくなります。


作品の種類

映画、MV、YouTubeなど。


撮影するシーン

何をする場所なのか。


希望日時

入室から完全撤収まで。


人数

スタッフと出演者。


機材

カメラ、照明、録音機材など。


使いたい範囲

室内だけか、入口や共用部分も必要か。


美術変更

家具移動、掲示物、看板など。


公開方法

映画祭、YouTube、MVなど。


費用

無償協力を希望するのか、実費を負担できるのか。


これだけあれば、相手側もかなり判断しやすくなります。




まとめ


学生映画や自主制作で撮影場所を借りるときは、「予算がないので無料で貸してください」だけでは相手も判断できません。


何の作品か

どんなシーンか

何人で撮るか

何時間使うか

どんな機材を持ち込むか


を具体的に伝えます。


スタッフ2〜5人程度なら、その小さな規模をきちんと説明することも重要です。


また、


店舗なら営業への影響

会社なら機密情報

学校なら生徒や授業

空室なら建物の管理ルール


など、場所ごとの事情もあります。


無償協力をお願いすること自体はできます。


ただし、無料だから相手の負担もゼロとは限りません。


時間を守り、原状回復を行い、約束したクレジットや完成作品の提供があればきちんと実行する。


低予算制作で撮影協力を得るには、「安く貸してもらう交渉」ではなく、「この撮影なら協力しても大丈夫」と判断してもらえる情報を出すことが大切です。




参考


※撮影場所の管理者や必要な手続が分からない場合は、お問い合わせからご相談ください。


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