昔話や童話を映画化したい|著作権は残っている?
更新日:9月7日
昔話や童話をもとに、映画や動画を作りたいことがあります。
たとえば、
桃太郎
浦島太郎
シンデレラ
白雪姫
赤ずきん
などです。
こうした作品は古いため、「もう自由に使えるんじゃない?」と思うことがあります。
実際、原作の著作権がすでに切れている作品もあります。
ただし、昔話や童話そのものが古いことと、今手元にある本・映画・翻訳を自由に使えることは別です。
確認したいのは、
原作そのものの著作権が切れているか
現代語訳や翻訳に別の著作権がないか
挿絵や新しいキャラクターデザインに権利がないか
有名な映画版やアニメ版の表現を使っていないか
という点です。
この記事で分かること
昔話や童話を映画化してよいのか
原作の著作権が切れていれば自由に使えるのか
ディズニー版など有名な映像版との違い
翻訳や現代語訳を使う場合の注意点
キャラクターの見た目を参考にしてよいのか
実際に映画化するとき何を確認すればよいのか
昔話そのものには著作者が特定できないものもある
昔話には、長い年月をかけて伝承されてきたものがあります。
たとえば、
桃太郎
かぐや姫
浦島太郎
鶴の恩返し
などです。
こうした昔話は、特定の現代作家が作った作品ではなく、古くから伝わってきた物語です。
そのため、物語の基本的な筋そのものについて、現在も誰か一人が著作権を持っているとは限りません。
有名な童話でも原作は古いことがある
海外の童話でも、
グリム童話
アンデルセン童話
ペロー童話
など、原作の著作権保護期間が終了している作品があります。
その場合、原作のストーリーをもとに、自分で脚本を書いて映画化できることがあります。
ただし、ここで注意したいのが、
自分が知っているその童話が、本当に原作そのものなのか
という点です。
ディズニー版の表現は別
たとえば「白雪姫」や「シンデレラ」の原作が古くても、ディズニーが制作した映画版には、別の著作権があります。
そのため、
映画版独自の衣装
キャラクターデザイン
セリフ
楽曲
名前の付け方
独自の場面
ビジュアル表現
などをそのまま使うことは別問題です。
つまり、昔話の原作が自由でも、有名な映像化作品の表現まで自由になるわけではありません。
キャラクターの見た目は特に注意
昔話を実写化するとき、
「みんなが知っている見た目にしたい」
と思うことがあります。
ただし、その「みんなが知っている見た目」が、実は特定企業の映像作品によって定着したデザインである場合があります。
たとえば、
衣装の色
髪型
小物
キャラクターの表情
動物キャラクターの造形
などです。
原作の設定には書かれていない特徴まで再現すると、特定の映像版の表現に近づくことがあります。
そのため、原作を使うなら、原作から自分たちでデザインを作り直す方が整理しやすいです。
翻訳には別の著作権がある
海外童話の場合、原作の著作権が切れていても、日本語訳には著作権が残っていることがあります。
たとえば最近出版された本の文章をそのまま使って、
セリフにする
ナレーションにする
字幕にする
場合です。
この場合は、その翻訳者の表現を利用しています。
そのため、原作は自由でも、現代の翻訳文は自由とは限りません。
現代語訳も同じ
古典作品を読みやすくした、
現代語訳
子ども向け再話
要約版
絵本版
などにも、新しい表現が含まれていることがあります。
その文章をそのまま脚本に使う場合は、別の著作権が関係することがあります。
自分で原典から脚本化するのか、誰かの現代語訳をもとにするのかを分けて考えます。
挿絵や絵本の絵は別
昔話の絵本には、現代のイラストレーターが描いた絵が使われています。
原作のストーリーが自由でも、その絵まで自由に使えるわけではありません。
映画の美術やキャラクターデザインを考えるときに、特定の絵本の絵をそのまま参考にしすぎると、別の著作権問題が出る可能性があります。
タイトルは使える?
昔話の一般的なタイトルを使うこと自体は、著作権上問題にならないことが多いです。
ただし、
特定作品独自のタイトル
シリーズ名
ロゴ
ブランドとして使われている名称
などでは、商標など別の問題が関係することがあります。
原作の一部だけ変えてもいい?
原作がパブリックドメインなら、
舞台を現代にする
登場人物を変更する
結末を変える
ホラーにする
コメディにする
など、自分たちで新しい脚色を加えることができます。
ただし、別の現代作品が加えた独自要素を取り込まないよう注意します。
結局、昔話や童話を映画化したいときはどうすればいい?
1.原作を確認する
まず、その物語の元となる作品を確認します。
2.原作の著作権保護期間を確認する
古い作品でも、具体的に確認します。
3.使っている翻訳や現代語訳を見る
最近の翻訳文をそのまま使っていないか確認します。
4.有名な映画版・絵本版の表現を混ぜない
衣装、キャラクター、セリフ、音楽などは原作と別に考えます。
5.自分たちで脚色・デザインする
原作から独自に映画版を作る方が権利関係を整理しやすいです。
まとめ
昔話や童話は、原作の著作権が切れていれば映画化できる場合があります。
ただし、
古い作品だから自動的に自由とは限らない
原作と現代の翻訳は別
絵本の挿絵には別の著作権がある
有名な映画版のキャラクターデザインや音楽は別
原作が自由でも、現代作品の表現まで使えるわけではない
原作から自分で脚本・美術・衣装を作ると整理しやすい
という考え方になります。
「白雪姫は古いから使える」ではなく、「どの白雪姫を使おうとしているのか」を見る。
昔話や童話を映画化するときは、ここを分けることが大切です。
参考
※昔話・童話・古典作品をもとに映画や動画を制作する際の著作権や翻訳・映像版との権利関係について確認したい場合は、こちらからお問い合わせください。
