編集を外注するとき、何を決めておく?
更新日:9月13日
結論からいうと、編集を外注するときは、最低限、
何を編集してもらうのか
納期
報酬
修正回数
完成データの形式
プロジェクトファイルをもらうか
使用したBGM・フォント・素材の情報
再編集や第三者への引継ぎができるか
を決めておきます。
特に映画・動画制作では、「完成動画を納品してもらう」だけでなく、後から修正・再編集できる状態にしておくことが重要です。
この記事で分かること
編集外注で何を契約すればよいか
修正回数はどう決めるか
PremiereやDaVinciのプロジェクトファイルはもらえるのか
BGM・フォント・テンプレートは何を確認するのか
別の編集者に引き継いでもよいのか
まず、何を編集してもらうのかを決める
「編集一式」だけだと、どこまで含まれるのか分かりにくくなります。
たとえば、
カット編集
テロップ
色調整
音量調整
ノイズ除去
BGM挿入
効果音
字幕
エンドロール
書き出し
まで、どこを担当してもらうのか決めます。
映画なら、オフライン編集までなのか、仕上げまでなのかも確認します。
納期を決める
編集は、撮影後の工程全体に影響します。
そのため、
初稿
修正版
最終納品
それぞれの予定を決めておくと進行しやすくなります。
たとえば、
初稿を10月15日、最終納品を10月31日までとする。
という形です。
映画祭の締切があるなら、その日から逆算して納期を決める方が安全です。
修正回数を決める
編集で揉めやすいのが、修正回数です。
制作側は、「完成するまで直してもらえる」と思っていても、編集者側は、「2回までの料金」という認識かもしれません。
そのため、
修正は2回まで報酬に含む。3回目以降は別途協議する。
などと決めます。
「修正1回」の意味も決める
ここも意外と曖昧です。
たとえば、
1か所直す=1回
修正指示をまとめて送る=1回
では全く違います。
通常は、一度まとめて出した修正指示を1回とするなど、数え方も合わせておくと分かりやすいです。
追加編集はいくら?
当初の依頼を超えて、
新しいシーンを追加
別バージョンを作る
予告編も作る
縦型SNS動画も作る
場合は、通常の修正とは別の追加業務として扱う方が自然です。
契約では、
当初の編集内容を超える追加作業は別途見積もりとする。
などと決めます。
完成データは何をもらう?
最低限、
完成動画
音声
字幕データ
など、必要な納品物を決めます。
動画形式も、
MP4
MOV
ProRes
など、必要に応じて指定します。
映画祭提出用や配信用など、複数形式が必要なら最初から伝える方がよいです。
プロジェクトファイルももらう?
ここはかなり重要です。
たとえば、
Adobe Premiere Pro
DaVinci Resolve
Final Cut Pro
などの編集プロジェクトです。
完成動画だけ受け取っていると、数年後に、
字幕を直す
配信用に尺を変える
海外版を作る
別の編集者へ引き継ぐ
ときに困ることがあります。
必要なら、契約時に、「プロジェクトファイルも納品してください」と伝えます。
プロジェクトファイルがあれば全部再編集できる?
必ずしもそうではありません。
プロジェクトファイルだけあっても、
元映像
音声
BGM
フォント
プラグイン
テンプレート
が不足していると、同じ状態を再現できないことがあります。
そのため、必要なら編集に使った素材一式も整理して納品してもらう方がよいです。
BGMは何を確認する?
編集者がBGMを選ぶ場合は、
曲名
配布元
利用規約
使用したプラン
を確認します。
特に、
映画祭
劇場上映
配信
YouTube
広告
海外
まで使える素材か確認します。
「編集者が入れたBGMだから大丈夫」ではありません。
完成後に制作側が責任を持って使い続けられる状態にします。
フォントも確認する
字幕やタイトルで使ったフォントについても、
商用利用できるか
映像作品で使えるか
配信・広告まで含むか
を確認します。
特殊な有料フォントなら、制作側が同じフォントを持っていないと後から修正できないこともあります。
テンプレート・素材も同じ
編集者が、
モーショングラフィックス
トランジション
エフェクト
ストック動画
写真
などを使うことがあります。
その場合、何をどこから使ったか一覧をもらうと管理しやすくなります。
別の編集者に引き継いでもいい?
長く作品を使うなら、ここも決めておきます。
たとえば、
元の編集者と連絡が取れなくなった
海外版だけ別の人に頼む
制作会社内で修正する
ことがあります。
そのため、
制作会社が必要に応じて第三者へプロジェクトデータを渡し、再編集できること
を決めておくと安心です。
編集者の著作権はどうなる?
編集の内容によっては、創作性が認められる部分に権利が生じる可能性があります。
そのため、制作側が、
本編公開
配信
予告編
再編集
海外利用
を問題なくできるよう、必要な利用範囲を契約で整理します。
必要に応じて、著作権譲渡や利用許諾を決めます。
著作者人格権は?
編集者による創作的な表現がある場合、著作者人格権の問題もあり得ます。
映画では後から、
尺を短くする
一部カットする
色や字幕を変える
ことがあります。
そのため必要に応じて、著作者人格権を行使しないことを契約に入れる方法があります。
編集者が実績として公開していい?
編集者が、自分のポートフォリオやSNSに、
本編の一部
編集画面
未公開素材
を載せることがあります。
公開前の作品なら困るため、
実績として公開する場合は、制作側の事前承諾を得る。
などと決めておきます。
契約では何を書けばいい?
最低限、
作品名
編集内容
報酬
初稿・最終納期
修正回数
追加作業
納品形式
プロジェクトファイルの納品
使用素材の一覧
再編集・第三者への引継ぎ
実績公開
を確認します。
実際にはこう頼むと分かりやすい
編集者には最初に、
完成作品は映画祭、劇場上映、配信、SNSで使用予定です。後から字幕変更や別尺版を作る可能性があるので、プロジェクトファイルも納品してください。使用したBGM、フォント、テンプレートなどがあれば、名称と利用条件が分かる一覧もお願いします。必要に応じて別の編集者へ引き継いで再編集できる形にしたいです。
と伝えておくと、かなり認識を合わせやすくなります。
結局、編集を外注するならどうすればいい?
1.編集内容を具体的にする
「編集一式」だけにしません。
2.納期と修正回数を決める
初稿・最終版まで決めます。
3.納品物を決める
完成動画だけか、プロジェクトファイルも含むか確認します。
4.使用素材の情報をもらう
BGM、フォント、テンプレートなどです。
5.将来の再編集まで考える
第三者への引継ぎも必要なら決めます。
まとめ
編集を外注するときは、
編集内容
報酬
納期
修正回数
追加作業
納品形式
プロジェクトファイル
BGM・フォント等の素材
再編集
実績公開
を決めます。
特に重要なのは、「完成動画を1本もらえば終わり」と考えないことです。
映画は完成後も、字幕変更、配信版、海外版、予告編などで編集し直すことがあります。
そのとき制作側が困らないよう、後から編集を続けられる状態まで含めて契約するのが実務的です。
参考
※映画・動画制作で編集外注の契約内容や納品条件について確認したい場合は、こちらからお問い合わせください。
