カメラマンに撮影を頼むとき、何を契約する?
更新日:9月13日
結論からいうと、カメラマンに撮影を頼むときは、最低限、
何を撮るのか
撮影日・拘束時間
撮影料・交通費
どのデータを納品してもらうのか
納期
撮影した映像・写真を誰がどう使えるのか
追加撮影や延長があったらどうするのか
を決めておきます。
特に映画・動画制作では、「撮影してもらう」だけでなく、「撮影後のデータをどう受け取り、完成作品にどう使うか」まで決めることが重要です。
この記事で分かること
カメラマンとの契約では何を決めるのか
撮影料以外に確認すること
撮影データは全部もらえるのか
著作権は誰が持つのか
再編集や宣伝利用までできるようにするにはどうするか
まず、何を撮ってもらうのかを決める
契約では、撮影内容を明確にします。
たとえば、
映画本編の撮影
インタビュー撮影
メイキング撮影
スチール撮影
宣材写真
イベント記録
などです。
単に、「撮影一式」だけでは、どこまで含まれるのか分かりにくくなります。
撮影日と拘束時間を決める
次に、
撮影日
集合時間
終了予定時間
撮影場所
を決めます。
撮影料が日額なら、何時間程度を1日とするのかも確認しておくと分かりやすいです。
たとえば、
撮影料は1日50,000円、拘束10時間まで。
などです。
撮影料以外の費用も確認する
カメラマンへの支払いでは、
撮影料
交通費
宿泊費
機材費
車両費
アシスタント費
などが発生することがあります。
特に、カメラマン本人の料金に機材費が含まれているのかは確認しておいた方がよいです。
後から、「カメラ代は別です」となると予算が変わります。
機材は誰が用意する?
ここも先に決めます。
たとえば、
カメラマン所有機材
制作会社の機材
レンタル機材
のどれを使うのか確認します。
レンタルなら、
誰が予約するか
誰が料金を払うか
破損した場合どうするか
も決めます。
何を納品してもらう?
ここはかなり重要です。
「撮影してもらったから、全部のデータを当然もらえる」とは限りません。
契約時に、
撮影した全素材
選別済み素材
RAWデータ
撮って出しデータ
スチール写真
音声データ
など、何を納品してもらうのか決めます。
元データは全部もらった方がいい?
映画制作なら、基本的には編集に必要な撮影素材を制作側が受け取れる状態にしておいた方が扱いやすいです。
ただし、スチール撮影などでは、
全RAWデータは渡さない
選定済み写真だけ納品
という契約もあります。
なので、必要なら最初に、
撮影した全データを納品してください。
と伝えます。
納品形式も決める
たとえば動画なら、
ProRes
MOV
MP4
カメラオリジナルデータ
などがあります。
写真なら、
JPEG
TIFF
RAW
などです。
制作側で編集するなら、編集環境に合う形式で受け取れるか確認します。
納品日はいつ?
撮影後いつデータを受け取れるのかも決めます。
映画では、その後に編集が待っています。
撮影終了後、「そのうち送ります」では進行が止まってしまいます。
たとえば、
撮影終了後3日以内にデータを納品する。
など、期限を決めます。
データはどうやって渡す?
SSD・HDD
クラウド
ファイル転送サービス
などがあります。
大容量の映画素材なら、SSDなどで受け渡すこともあります。
その場合、
記録媒体を誰が用意するか
郵送費
バックアップ
まで決めておくと安心です。
撮影した映像の著作権は誰のもの?
ここは、撮影内容や契約によって整理が必要です。
映画制作では、完成した映画そのものの権利と、撮影者が関与した映像表現の問題を分けて考える必要があります。
そのため、制作側が完成作品を、
編集
上映
配信
宣伝
再編集
できるよう、契約で利用関係を明確にしておきます。
単に、「撮影料を払ったから全部の権利も自動的に制作会社へ移る」とは考えない方がよいです。
制作側が自由に編集できるようにする
映画素材は、完成までに、
カット
色調整
トリミング
合成
字幕追加
別尺制作
などが行われます。
そのため、作品制作に必要な編集・加工ができることを明確にします。
予告編やSNSにも使うなら?
本編だけでなく、
予告編
ティザー
SNS
映画祭資料
Webサイト
などにも撮影素材を使うことがあります。
完成後の宣伝まで予定しているなら、その範囲も契約に入れておくと使いやすいです。
カメラマンが自分の実績として公開していい?
ここも意外と重要です。
カメラマンが、
Instagram
Webサイト
ポートフォリオ
SNS
に撮影した映像や写真を載せたいことがあります。
でも、映画公開前に素材を出されると困る場合があります。
そのため、
本作品の素材を実績として公開する場合は、制作側の事前承諾を得る。
などと決める方法があります。
公開解禁日を設定してもよいでしょう。
撮影素材を勝手に別作品へ使われたくない場合は?
映画のために撮影した素材を、カメラマンが別の広告や作品へ流用することを避けたい場合もあります。
その場合は、撮影素材を本契約以外の目的で利用しないという条件を入れておきます。
追加撮影が必要になったら?
映画では、
撮り漏れ
天候
演出変更
再撮影
などがあります。
追加撮影について、
1日いくら
半日いくら
別途見積もり
と決めておきます。
最初の料金に再撮影まで全部含まれるのか曖昧にしない方がよいです。
撮影時間が延びたら?
たとえば、10時間予定が14時間になった場合です。
その場合、
1時間ごとに追加
2時間超過で半日分追加
別途協議
などを決めます。
深夜まで延びる可能性がある撮影なら、最初から確認しておく方がよいでしょう。
撮影が中止・延期になったら?
屋外撮影では特に問題になります。
雨天延期
ロケ地都合
出演者都合
制作側都合
などです。
カメラマンもその日の予定を押さえているので、
何日前からキャンセル料が発生するか
延期なら同じ料金か
予備日はどう扱うか
を決めておきます。
実際には何を書けばいい?
最低限、
作品名
撮影内容
撮影日・場所
拘束時間
撮影料
機材費・交通費
納品データ
納品期限
映像・写真の利用範囲
編集・加工
実績公開
追加撮影
延期・中止
を確認します。
結局、カメラマンとの契約はどうすればいい?
1.撮影内容を決める
何をどこまで撮るか明確にします。
2.料金を分ける
撮影料、機材費、交通費などです。
3.納品物を具体的に決める
「データ一式」だけにしません。
4.完成後の利用を決める
編集、映画祭、配信、宣伝などです。
5.実績公開のルールを決める
公開前の素材流出を防ぎます。
6.追加撮影・延期も決める
映画制作では起こりやすい部分です。
まとめ
カメラマンに撮影を頼むときは、
撮影内容
日程
拘束時間
撮影料
機材費
納品データ
納期
映像の利用範囲
編集・加工
実績公開
追加撮影
延期・中止
を決めておきます。
特に重要なのは、「撮影してもらう契約」だけでなく、「撮影した素材を制作側が完成後どう扱えるのか」まで決めることです。
映画は撮影後に編集・宣伝・配信が続きます。
その後の工程まで考えて契約しておくと、撮影素材を扱いやすくなります。
参考
※映画・動画制作でカメラマンへの撮影依頼や撮影データの利用条件について確認したい場合は、こちらからお問い合わせください。
