河川敷撮影の相談・届出に必要な書類
更新日:9月6日
河川敷で撮影したいからといって、最初から企画書・台本・配置図などを全部作る必要はありません。
まず管理者へ相談するときに整理しておきたいのは、どこでいつ何人で何を撮りどんな機材を使うかという基本情報です。
一時使用届などが必要になった場合は、所定の届出書や位置図に加えて、撮影内容に応じて企画書・配置図・台本などを求められることがあります。
必要書類は河川管理者と撮影方法によって違うため、先に撮影概要を伝え、必要な資料を確認してから作るのが効率的です。
この記事でわかること
管理者へ最初に伝える情報
一時使用届が必要な場合の基本書類
位置図・配置図の違い
企画書に書く内容
台本や絵コンテが必要になる場合
車両や大型機材がある場合の追加資料
最初から全部作らなくてよい理由
一時使用届が必要な場合は、所定の様式を確認する
一時使用届を求められる河川では、まず所定の届出書を作成します。
届出書には、一般に、
届出者
担当者
使用目的
使用場所
使用期間
人数
仮設物
緊急時の連絡先
などを記載します。
荒川下流河川事務所では、撮影用の一時使用届について、届出担当者だけでなく利用日当日に現地対応できる担当者の氏名・連絡先も記載するよう案内しています。
つまり、書類を作る人だけでなく、当日、現場で管理者からの連絡や確認に対応できる人を決めておくことも必要です。
企画書
撮影内容を説明するため、企画書を求められることがあります。
荒川下流河川事務所では、撮影用の提出資料として、撮影の趣旨や他の利用者への安全管理体制が分かる企画書を挙げています。
企画書には、たとえば、
作品名
制作会社・制作団体
作品の種類
撮影目的
撮影内容
撮影日時
使用場所
出演者・スタッフ人数
安全管理方法
などをまとめます。
河川敷の場合は、作品説明だけではなく、「一般の河川利用者とどう共存するか」まで書いておくと説明しやすくなります。
位置図
位置図は、河川敷のどこを使用するのかを示すための資料です。
荒川下流河川事務所でも、利用場所の位置と範囲を示した位置図を求めています。
河川敷は住所だけでは撮影地点を特定しにくいことがあります。
そのため、
河川名
左岸・右岸
最寄りの橋
公園やグラウンド
堤防
周辺道路
使用する範囲
などが分かるようにしておくとよいでしょう。
特に長い河川では、「〇〇川で撮影」だけでは場所が特定できません。地図上で使用範囲を明確に示すことが大切です。
配置図
撮影では、位置図とは別に配置図を用意すると分かりやすくなります。
荒川下流河川事務所では、配置図に、
集合場所
誘導員
役者
スタッフ
カメラ
簡易な仮設物
などの位置を示すよう案内しています。
河川敷の配置図では、必要に応じて、
カメラ位置
出演者の動線
三脚
照明
録音機材
テント
機材置場
スタッフ待機場所
誘導員
一般利用者の通路
車両位置
などを整理します。
ここでも重要なのは、完成映像に映る範囲ではなく、撮影隊全体がどこを使うのかです。
台本
ドラマ、映画、MVなどでは、台本を求められることがあります。
荒川下流河川事務所では、撮影するシーンと、その前後のシーンが分かる台本を提出資料の一つとして挙げています。
これは、
河川敷で何をするのか
出演者がどう動くのか
危険な演出がないか
長時間同じ場所を使うのか
を確認するためです。
作品全体を提出する必要があるとは限りませんが、少なくとも河川敷で撮影するシーンの内容が分かるようにすることが重要です。
絵コンテ
CM、広告、ポスターなどでは、仕上がりのイメージを説明するために絵コンテを用意することがあります。
荒川下流河川事務所でも、CMやポスター撮影の場合について、仕上がり案として絵コンテを提出資料に挙げています。
絵コンテがあると、
カメラがどこを向くか
出演者が何をするか
川や堤防をどう使うか
を管理者へ説明しやすくなります。
タイムスケジュール
河川敷撮影では、撮影本番だけでなく、準備から撤収までの時間を示すことが重要です。
荒川下流河川事務所でも、提出資料として準備から撤収までの流れを示したタイムスケジュールを求めています。
たとえば、
8:00 スタッフ集合
8:30 機材搬入
9:00 設営
10:00 撮影開始
12:00 休憩
15:00 撮影終了
15:30 撤収
16:00 完全退出
というように整理します。
届出の使用時間は、カメラを回している時間だけではありません。
搬入、設営、撤収まで含めて考えましょう。
仮設物一覧
河川敷に何かを持ち込んだり設置したりする場合は、仮設物の種類と数量を整理します。
荒川下流河川事務所では、
撮影機材
コーン
テント
机
椅子
など、現状から設置後の状態が変わるものについて、何をいくつ設置するのか、構造も含めた一覧を求めています。
つまり、「撮影機材一式」だけではなく、
三脚3台
照明スタンド2基
テント1張
コーン8本
のように具体的に整理した方がよい場合があります。
撮影場所の写真
現地写真も用意すると、相談が非常にしやすくなります。
荒川下流のオンライン一時使用届では、撮影する場所の写真なども求めています。
写真では、
撮影予定地
カメラ位置
機材を置く場所
堤防
管理用道路
周辺の公園や施設
などが分かるようにしておくとよいでしょう。
河川敷は地図だけでは現地の状況が分かりにくいので、位置図+配置図+現地写真をセットで用意すると、かなり説明しやすくなります。
公園やグラウンドを使う場合は、その管理者の許可も確認する
河川敷内の公園、グラウンド、緑地などを使う場合は、河川管理者への届出とは別に、その場所を管理している自治体や施設管理者の許可が必要になることがあります。
荒川下流河川事務所でも、沿川自治体などが管理する、
グラウンド
公園
緑地
橋の下
などを使用する場合は、占用者の許可を得て、その許可書の写しを提出するよう案内しています。
書面の許可書が発行されない場合についても、了解を得た日時、相手方の氏名・連絡先が分かる資料を提出するよう求めています。
つまり、河川管理者への一時使用届だけで、河川敷にある公園等まで自由に使えるわけではありません。
安全管理体制も書類に含めて考える
河川敷撮影では、安全管理も重要です。
荒川下流では、企画書の中で他の利用者への安全管理体制を示すことを求めています。
また、別の河川事務所でも、一般利用者を含めた安全管理、交通規制の有無、関係機関との調整などを添付資料として挙げています。
たとえば、
一般利用者の通路
誘導員の配置
機材の転倒防止
車両進入時の誘導
増水時の避難
緊急連絡先
などを整理しておきます。
車両を入れる場合は搬入経路も整理する
機材車や撮影車両を河川敷へ入れる場合は、
どこから進入するか
どこを走行するか
どこに停めるか
何台入るか
誘導員を配置するか
まで整理しておきましょう。
河川敷の道路は、一般道路ではなく河川管理用道路になっていることがあります。
車両進入には別の確認や許可が必要になることもあるため、撮影場所の配置図だけでなく搬入経路まで分かる資料を作っておくと相談しやすくなります。
書類は全国で同じではない
ここまで紹介した書類は、荒川下流河川事務所などの具体例を参考にしています。
しかし、全国すべての河川で、これらを全部提出するという意味ではありません。
河川管理者によって、
届出書
位置図
平面図
企画書
写真
配置図
台本
絵コンテ
など、必要な資料は異なります。
琵琶湖河川事務所では、一時使用届に位置図・平面図・工作物の構造が分かる資料を添付するよう案内しています。
浜田河川国道事務所では、日時、目的、場所、人員、緊急連絡先などを記載する一時使用届を設け、テント等を設置する場合は配置図、企画書がある場合は参考資料として添付するよう案内しています。
だからこそ、最初に管理者を確認して、その管理者が求める書類を確認することが大切です。
相談前に最低限まとめておきたいこと
正式な書類を作る前でも、次の内容は整理しておくとよいでしょう。
撮影する場所
撮影日時と準備・撤収時間
どんなシーンを撮るか
出演者・スタッフのおおよその人数
カメラ・三脚・照明などの主な機材
車両・テント・大きな設備を使うか
一般利用者に影響する撮影か
この内容を伝えて管理者へ相談し、配置図・台本・タイムスケジュールなど追加資料を求められた場合に準備します。
まとめ
河川敷撮影の相談や一時使用届では、撮影場所と、撮影隊がその場所をどのように使うのかを説明できる資料が重要です。
撮影内容によって、
一時使用届
企画書
位置図
配置図
台本
絵コンテ
タイムスケジュール
仮設物一覧
現地写真
別の施設管理者の許可書
などを求められることがあります。
特に河川敷では、一般利用者への安全対策、車両や機材の配置、増水時などの安全確保まで含めて計画する必要があります。
最初から完璧な書類を作り込むより、撮影場所・人数・機材・使用方法を整理した段階で河川管理者へ相談し、「この撮影では何を提出すればよいですか」と確認してから作成する方が効率的です。
参考
※河川敷での撮影について、一時使用届や企画書・配置図などの準備で迷った場合は、お問い合わせからご相談ください。
