top of page
映像制作の撮影現場

​映像制作を法務面からサポート

​ゆかり行政書士事務所

​ゆかり行政書士事務所

店名・看板・店内を作品に出していい?

9月12日
読了時間: 7分

更新日:9月12日


結論からいうと、店舗をロケ地として借りたからといって、店名・ロゴ・看板・店内を作品の中で自由に使ってよいとは限りません。


撮影前に、


  • 実在する店名をそのまま出してよいか

  • 看板やロゴを映してよいか

  • 店内を実在店舗として見せてよいか

  • 架空の店として撮るならどこを隠すか

  • 予告編やSNSにも使ってよいか


まで確認しておく方が安全です。


特に重要なのは、「場所を貸す許可」と「その店を作品の中に出す許可」は分けて考えることです。



この記事で分かること

  • 店名や看板を作品に出してよいのか

  • ロケ地使用許可だけで足りるのか

  • 架空店舗として撮る場合はどうするのか

  • 店内のポスターや商品はどう扱うのか

  • 契約ではどう決めればよいのか




店舗を借りたら店名も映していい?


必ずしもそうではありません。


たとえば、


店内で映画を撮影していいですよ。

という許可だけでは、


実在する店名を作品の設定として使ってよいか


まで明確ではありません。


そのため、店名をはっきり出したいなら、


実際の店舗名を作品内に表示しても大丈夫ですか。

と確認しておく方が分かりやすいです。




看板やロゴも確認する


店舗外観を撮ると、


  • 店名看板

  • ロゴ

  • のれん

  • メニュー表示


などが映ります。


ロケ地側が、


店名は出してほしくない。

という場合もあります。


その場合は、


  • 看板を隠す

  • ロゴを外す

  • 撮影角度を変える

  • 編集でぼかす


などで対応します。




実在店舗として作品に出す場合


たとえば、作中でも実際の〇〇店として登場させる場合です。


この場合は、


  • 店名

  • ロゴ

  • 外観

  • 店内


を作品で使用することについて、店舗側に明確に了承を取っておく方がよいです。


さらに、


  • 映画祭

  • 劇場上映

  • 配信

  • 予告編

  • SNS


にも使うことを伝えます。




架空の店舗として撮る場合


こちらの方が多いこともあります。


たとえば実在する喫茶店を借りて、


映画の中では架空の「喫茶〇〇」として撮影する


場合です。


この場合は、


  • 実際の看板を隠す

  • 架空看板を設置する

  • メニューを差し替える

  • 実在店のロゴを隠す


などの対応をします。




架空看板を勝手に取り付けていい?


これも確認が必要です。


看板や装飾を設置すると、


  • 壁を傷つける

  • テープ跡が残る

  • 元の看板を外す必要がある


ことがあります。


そのため、


実際の店名を隠して架空店舗の看板を設置したいのですが、可能でしょうか。

と事前に確認します。




店内そのものは映していい?


ロケ地使用許可を得て店内撮影をするなら、通常は店内が映ること自体は想定されています。


ただし、


  • 特徴的な内装

  • 美術作品

  • 写真

  • ポスター

  • キャラクターグッズ


など、店内に別の権利物がある場合は別に考えます。




店内のポスターはどうする?


壁に映画ポスターやアート作品が飾られている場合があります。


それが作品の中ではっきり映るなら、著作権の問題が出ることがあります。


そのため、


  • 外す

  • 隠す

  • 撮影角度を変える

  • 許可を取る


などを検討します。


店側から撮影許可をもらっていても、店側がそのポスターの著作権まで自由に許可できるとは限りません。




商品パッケージも映る?


コンビニ、雑貨店、飲食店などでは、


  • 飲料

  • お菓子

  • 化粧品

  • 雑誌

  • キャラクター商品


などが映ることがあります。


背景として自然に映るだけなのか、作品上重要な商品として見せるのかで考え方も変わります。


商品を大きく見せたり、ストーリー上意味のある形で使うなら、必要に応じて確認します。




店名が映り込むだけなら?


街中の撮影で、背景に店舗看板が偶然映る場合と、


その店をロケ地として借り、店名を意図的に見せる場合


では状況が違います。


ロケ地として契約するのであれば、曖昧にせず、


店名を作品内に出すか、出さないか

まで決めてしまった方が実務上は簡単です。




悪役の店として使っていい?


ここは特に注意した方がよいところです。


たとえば実在店舗をそのまま使って、


  • 犯罪組織の拠点

  • 食中毒を起こす店

  • 詐欺店

  • 悪徳企業


などとして描く場合です。


店舗側が想定していないネガティブな描写なら、公開後に問題になる可能性があります。


そのため、実在店舗名を出す場合は、作品内でどのような店として描かれるのかも伝えておく方が安全です。




脚本を全部渡す必要はある?


必ずしも全文を渡す必要はありません。


ただし、店の描かれ方に関係する部分は説明します。


たとえば、


作中では主人公が働く普通の喫茶店として登場します。
犯罪や事件に関係する設定ではありません。

などです。


逆に、重要な事件現場になるなら、そのことも伝えて判断してもらいます。




店名を宣伝に使っていい?


本編では店名を出してよくても、


  • ポスター

  • 予告編

  • SNS

  • メイキング


で店名を使ってよいかは別に確認した方がよい場合があります。


特に、


〇〇店で撮影しました!

と店舗名を使った宣伝をするなら、その使い方まで了承を取っておくと安全です。




「撮影協力」とクレジットする場合


ロケ地側から、


エンドロールに店名を載せてください。

と言われる場合があります。


その場合は、


撮影協力 〇〇店

などと表記します。


逆に、


店名は一切出さないでください。

というロケ地もあります。


クレジットの有無も契約に入れておくと分かりやすいです。




SNSでロケ地を公表していい?


作品公開後でも、


  • 出演者のSNS

  • 公式アカウント

  • メイキング投稿


からロケ地が分かることがあります。


店舗側がロケ地公表を嫌がる場合もあるため、


撮影場所として店名を公開してよいか


も必要に応じて確認します。




店内写真を宣伝に使える?


映画本編だけでなく、


  • 場面写真

  • オフショット

  • メイキング写真


を宣伝に使う場合があります。


ロケ地使用契約で、


動画だけでなく静止画も利用できる


ようにしておくと扱いやすくなります。




契約ではどう書けばいい?


実在店舗名を使用するなら、たとえば、


施設側は、撮影者が本作品およびその宣伝において、本施設の名称、看板、外観および店内を使用することを承諾する。

一方、店名を出さない場合は、


撮影者は、本作品において本施設の名称およびロゴを識別できる状態で使用しない。

などとします。


必要に応じて、


  • ロケ地クレジット

  • SNS利用

  • 場面写真


についても決めます。




撮影前にどう聞けばいい?


たとえば、


今回は実際の店舗をロケ地として使用しますが、作品上は架空の店という設定です。そのため、実際の店名・ロゴは隠し、架空の看板を設置したいと考えています。店内や外観は本編のほか、予告編・SNS・場面写真にも使用する予定です。この使い方で問題ないでしょうか。

と説明すると、相手も判断しやすくなります。


実在店舗として出したいなら、


店名・看板もそのまま作品内に出したい。

と明確に伝えます。




結局、店名・看板・店内はどうすればいい?


1.実在店舗として出すか決める

まずここを決めます。


2.店名・ロゴの扱いを確認する

出すのか、隠すのか決めます。


3.店内の第三者素材を見る

ポスター、アート、商品などです。


4.作品内での描かれ方を伝える

特にネガティブな設定なら重要です。


5.宣伝利用まで確認する

予告編、SNS、場面写真などです。




まとめ


店舗ロケでは、


  • 店名

  • ロゴ

  • 看板

  • 外観

  • 店内

  • ロケ地クレジット

  • SNSでの公表


をどう扱うか決めます。


特に重要なのは、ロケ地として借りる許可と、実在する店を作品の中で見せる許可を同じものだと思わないことです。


架空の店舗にするなら店名を隠す。


実在店舗として出すなら、そのことを店舗側へ明確に伝える。


ここを撮影前に決めておけば、完成後に看板を全部ぼかしたり、公開直前に許可を取り直したりするリスクを減らせます。



参考


※店舗・施設をロケ地として使用するときの店名・看板・店内の扱いについて確認したい場合は、こちらからお問い合わせください。


関連記事


 
 

最新記事

すべて表示
公園の撮影許可を取ったあと、内容が変わったら?|日時・人数・機材・撮影内容の変更

公園の撮影許可を取ったあとに、撮影日時や人数、機材、撮影する場面が変わることはあります。 ただし、許可を取ったあとだから、変更した内容でもそのまま撮影してよいとは限りません。 公園の撮影許可は、申請した日時・場所・人数・機材・撮影内容などを前提に出されていることがあります。 そのため、内容が変わった場合は、何が変わったのかを整理して、撮影前に公園管理者へ確認するのが基本です。 特に、 撮影日時が変

 
 
道路使用許可を取った後に内容が変わったら?|時間・場所・車両・予備日の変更

道路使用許可を取った後でも、撮影内容が変わることはあります。 たとえば、 撮影時間が変わった 撮影場所を少し移動したい 車両が増えた 機材や交通誘導員の配置が変わった 雨天のため予備日に変更したい といったケースです。 このとき大切なのは、 「もう許可を取っているから、多少変わっても大丈夫」 と考えないことです。 東京都では、許可内容に実質的な変更がない範囲であれば、「道路使用許可証記載事項変更届

 
 
道路撮影当日は許可証をどうする?|携帯・提示・現場での扱い

道路使用許可を取って撮影当日を迎えたら、許可証は現場ですぐ確認できる状態にしておきます。 「許可は取ってあるから、事務所に置いておけばいい」 という扱いではありません。 現場で警察官から確認を受けた場合や、許可された範囲・条件を確認したい場合に、すぐ許可証を確認できるようにしておく必要があります。 また、制作担当者が許可を取っていても、撮影当日の現場責任者が内容を知らなければ意味がありません。 こ

 
 
bottom of page