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公共施設で撮影したい――役所・公民館・文化施設などは借りられる?

9月1日
読了時間: 10分

更新日:9月6日


市役所、公民館、市民会館、図書館、文化施設などの公共施設でも、映画・MV・YouTubeなどの作品撮影ができる施設はあります。


まずは撮りたい施設の公式サイトを見て、利用方法や貸室の有無、撮影利用についての案内を確認します。


会議室やホールなら、一般の利用者と同じように利用者登録や施設予約から申し込めるものもあります。


ただし、「部屋を借りられる」ことと「その部屋で作品撮影ができる」ことは別です。 


少人数の撮影でも、撮影目的で利用できるか分からなければ、予約前に施設へ確認します。



料金も施設によってかなり違います。


例えば板橋区立文化会館では、貸室内の撮影はその部屋の施設利用料金で利用でき、共用部分での非商用動画撮影は現在4時間まで5,000円、商用動画撮影は4時間まで50,000円と定められています。



この記事でわかること

  • 少人数撮影でも公共施設を借りられるのか

  • 公共施設を探したら、まず何を確認するのか

  • 普通の貸室予約だけで撮影できるのか

  • 会議室・ホール・ロビーなどを撮影に使う方法

  • 公共施設の撮影料金はどのくらいか

  • 商用・非商用で料金が変わる場合

  • 市役所など通常の貸室ではない場所を撮る場合

  • 公共施設を会社・役所・学校などに見立てる方法

  • フィルムコミッションを確認した方がよい場合




まずは施設の公式サイトを見る


公共施設で撮影したいときは、まず施設名を検索して公式サイトを確認します。


公民館、市民会館、文化施設などでは、


利用者登録

公共施設予約システム

窓口申込み

抽選

空き枠の先着予約


など、通常の施設利用方法が用意されています。


例えば板橋区立文化会館では、初回利用時に利用者登録を行い、その後、施設窓口や公共施設予約システムから予約する仕組みがあります。


会議室などは利用日の3日前まで申し込める区分もあります。


台東区でも、ホールや集会施設、スポーツ施設などについて公共施設予約システムが用意されています。


つまり、公共施設だからといって、最初から特別なロケ窓口を探さなければならないとは限りません。


まず普通にその施設をどう借りるのかを見る。


そこから始める方が分かりやすいでしょう。




「普通に借りられる」だけでは撮影可能とは限らない


予約画面に空きがあっても、作品撮影に使えるとは限りません。


例えば、


会議研修

サークル活動

講演会


などを想定して貸している部屋でも、映画やMVの撮影になると、


カメラや照明を入れる

出演者が芝居をする

何度も同じ動きを繰り返す

家具を動かす

通常より人数が増える


といった使い方になることがあります。


そのため、施設の利用案内に撮影について書かれていなければ、


「自主制作映画の撮影で、5人程度で会議室を使いたいのですが利用できますか」


くらいの聞き方で確認します。


小規模なら、


スタッフ3人

出演者2人

カメラ1台

大きな照明なし


など、実際の規模を伝えると施設側も判断しやすくなります。




文化施設は小規模撮影でも使いやすいことがある


文化会館や市民会館には、


会議室

和室ホール

楽屋ロビー

階段

廊下


など、作品に使える空間が一つの建物に入っていることがあります。


例えば板橋区立文化会館には、大・小ホールのほか、和室、茶室、大会議室などがあります。


同館では、施設利用料金が設定されている貸室内で撮影する場合は、その貸室の所定の利用料金で撮影できます。


撮影用ロケ施設として別料金を払うのではなく、普通の貸室を作品撮影にも利用できる形です。


これは小規模制作ではかなり使いやすい考え方です。


例えば会議室なら、


会社の会議室

役所の会議室

面接室

学校の職員室


などとして使える可能性があります。


「公共施設を公共施設として撮る」必要もありません。




ロビー・階段など共用部分は別扱いになることもある

会議室を借りたからといって、


ロビー

廊下

階段

エントランス

駐車場


まで自由に撮れるとは限りません。


板橋区立文化会館では、貸室と共用スペースを分けており、エントランスなど共用部分で撮影する場合は別に撮影料金が設定されています。


そのため、「会議室で二人が話す」だけなら貸室内で完結できますが、「建物へ入り、ロビーを歩き、会議室へ入る」ところまで撮りたいなら、共用部分についても確認が必要です。


また、「会議室へ入る」というシーンを撮る場合、廊下を使用しているとみなされる場合もありますので確認が必要になります。


必要な画を先に決めておくと、借りる範囲を増やさずに済むことがあります。




非商用なら安くなる施設もある


公共施設の中には、商用撮影と非商用撮影で料金を分けているところがあります。


板橋区立文化会館の共用部分では現在、


非商用動画撮影4時間まで 5,000円

商用動画撮影4時間まで 50,000円


となっています。


かなり差があります。


ただし、「学生映画」「自主制作だから自動的に非商用」ではありません。


板橋区立文化会館では、非商用を、私的・個人的な使用を前提とし、対価の支払いを受けず、営利目的の成果物作成や商業サービスの提供を目的としないものと定義しています。


映画祭へ出す、YouTubeで収益化する、MVとして公開するなどの場合にどちらへ該当するか迷うなら、施設へ確認します。


「自主制作」という制作規模と、「商用・非商用」という利用区分は分けて考えた方がよいでしょう。




市役所そのものを撮りたい場合は少し話が変わる


会議室やホールのように普段から貸し出されている場所なら、施設の利用案内から探しやすくなります。


一方、


市役所の窓口

庁舎ロビー

役所の廊下

議場


などは、一般向けの貸室ではないことが多いです。


こうした場所は、施設へ問い合わせたり、自治体の広報・シティプロモーション・撮影支援窓口などへ確認したりすることになります。


役所は本来の行政業務があるため、


開庁中は撮影できない

閉庁日だけ撮影できる

使えるフロアが限られる


といった条件が付くこともあります。


普通に借りられる貸室と、本来は貸出施設ではない場所を分けて考えると整理しやすくなります。




本物の市役所でなくてもいい


台本に「市役所」と書かれていても、本物の市役所が必要とは限りません。


例えば必要なのが、


受付カウンター

会議室

白い廊下

待合椅子


だけなら、文化施設や別の公共施設でも成立することがあります。


普通の会議室に、


部署名

申請書

受付番号

案内表示


などを入れれば、役所の相談室として撮れる場合もあります。


同じように、


文化施設の会議室→ 会社

公共施設の廊下→ 学校・病院・役所

和室→ 集会所・控室


など、別の設定に使うこともできます。


小規模制作なら、「市役所のシーンだから市役所を借りる」と決める前に、画面に何が必要なのかを見ると候補が増えます。




掲示物や施設名をどうするか確認する


公共施設には、


施設名

自治体名

催事案内

利用案内

ポスター掲示板


などが多くあります。


作品では架空の施設にしたい場合、


施設名を画角から外す

架空の掲示物を入れる

机の配置を変える


などの美術変更をすることがあります。


大掛かりな変更をしたい場合は、どこまで可能かを施設側へ確認します。


逆に、人物のアップだけなら、画角を変えるだけで施設名を映さずに済むこともあります。


最初から施設全体を作り替えようとせず、必要なカットに映る範囲を見る方が小規模制作では使いやすいでしょう。




公共施設の料金はかなり幅がある


公共施設の撮影料金に全国共通の基準はありません。


普通の貸室利用料だけで使える施設もあれば、撮影用の料金を設定している施設もあります。


施設によっては数千円程度の貸室もあります。


例えば深川東京モダン館では、通常利用の会議室が現在1時間1,000円、多目的スペースが平日1時間3,500円で貸し出されています。


一方、撮影利用では別の条件や申請期限が設定される場合があります。


そのため料金を見るときは、


普通の利用料金で撮影できるのか

撮影時だけ別料金になるのか


を確認します。


「公共施設だから安い」と一括りにはできませんが、撮影専用スタジオ以外にも、低予算で使える候補が見つかることはあります。




何日前から相談する?


全国一律の期限はありません。


普通の貸室なら、空きがあれば数日前まで予約できる施設もあります。


一方、作品撮影として別の承認が必要になると、早めの相談を求められることがあります。


板橋区立文化会館では、撮影については1か月程度の余裕を持って問い合わせるよう案内しています。


撮影内容を確認した後、必要に応じて下見や撮影申請を行う流れです。


つまり、普通の会議室予約が3日前まで可能でも、作品撮影として使うならもっと早く相談ということはあり得ます。


候補が決まったら、まず撮影利用できるかを確認しておく方が安心です。




フィルムコミッションは必要なときに確認する


公共施設の撮影で、最初からフィルムコミッションを通さなければならないとは限りません。


まず、


施設公式サイトを見る

↓

利用方法を確認する

↓

撮影目的で使えるか確認する


という流れで進められる施設もあります。

一

方、


普通の貸室ではない場所を撮りたい

施設へ聞いても撮影窓口が分からない

自治体が専用の撮影支援制度を設けている

複数の公共施設から候補を探したい


といった場合は、自治体のフィルムコミッション、ロケーションサービス、シティプロモーション担当などが相談先になることがあります。


ただし、撮影支援の対象や対応範囲は地域によって違います。


個人撮影を扱わない窓口もあれば、施設管理者との調整を中心に行うところもあります。


そのため、フィルムコミッションを公共施設撮影の共通ルートと考えるのではなく、必要になったときに、その地域の制度を確認するくらいでよいでしょう。




フィルムコミッションへ相談しても他の許可は別の場合がある


撮影支援窓口を利用した場合でも、撮影に必要なすべての手続が一つにまとまるとは限りません。


例えば撮影内容によって、


道路使用許可

道路占用許可

別の管理者への申請


などが必要になれば、それぞれ別に手続する場合があります。


フィルムコミッションは、ロケ地探しや施設との調整をしてくれることがありますが、「FCに相談した=撮影に必要な許可が全部そろった」ではありません。


撮影場所と撮影方法を決めたら、ほかに必要な許可がないか確認します。




公共施設を探すときの順序


1 台本に必要な場所を分ける

役所なら、外観・受付・会議室・廊下などに分けます。


2 本物の施設である必要があるか考える

普通の会議室や文化施設でも成立するシーンがあります。


3 候補施設の公式サイトを見る

利用案内、貸室、料金、予約方法を確認します。


4 撮影目的で使えるか確認する

撮影について記載がなければ、施設へ問い合わせます。


5 必要な範囲だけ借りる

会議室だけでよいのか、ロビーや廊下も必要なのか整理します。


6 料金と利用時間を確認する

撮影用料金、商用・非商用区分、準備・撤収時間なども確認します。


7 必要な場合だけ自治体の撮影窓口を確認する

通常の施設利用では対応できない場合などに、フィルムコミッション等があるか確認します。




まとめ


市役所、公民館、市民会館、文化施設などの公共施設でも、小規模な作品撮影に使える場所はあります。


まずは施設の公式サイトから、


貸室があるか

利用者登録が必要か

いくらで借りられるか

作品撮影に使えるか


を確認します。


普通の会議室や文化施設なら、撮影専用ロケ地より低い料金で使える場合もあります。


一方、役所の窓口やロビーなど通常の貸室ではない場所では、自治体側との調整が必要になることがあります。


その場合に、フィルムコミッションなどの撮影窓口を確認します。


そして、本物の市役所や文化施設でなければ成立しないとも限りません。


会議室、廊下、受付など、台本に必要な「画」で場所を探す。


小規模制作では、この考え方を持っておくと公共施設の選択肢をかなり広げられます。




参考


※公共施設で予定している撮影について、撮影窓口や施設管理者、必要な手続が分からない場合は、お問い合わせからご相談ください。


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