街頭インタビューを撮影・公開するときの注意
更新日:9月14日
結論からいうと、街頭インタビューでは、「撮影していいですか?」だけでなく、「YouTubeやTikTokで公開していいですか?」まで確認しておくのが大切です。
その場でカメラに向かって話してくれたとしても、
「撮影には応じたけれど、ネットで公開されるとは思っていなかった」
という認識のずれは起こり得ます。
さらに、
顔を出すのか
本名や職業を出すのか
どのSNSに載せるのか
広告やPR動画なのか
どんな編集をするのか
によっても、本人が想定する公開範囲は変わります。
街頭インタビューでは、撮影の同意と公開の同意をまとめて確認するのが基本です。
この記事で分かること
街頭インタビューではどこまで同意を取ればいいのか
撮影OKでも公開で問題になるのはどんな場合か
実際に声をかけるとき、何を伝えればいいのか
「インタビューいいですか?」だけでは足りないことがある
街頭インタビューでは、
少しお話を聞いてもいいですか?
と声をかけることがあります。
でも、これだけでは、
単にその場で話を聞くのか
撮影するのか
YouTubeへ公開するのか
TikTokで数十万人に見られる可能性があるのか
相手には分からないことがあります。
カメラが見えていたとしても、「撮られていることを知っていた」ことと、「SNS公開まで了承した」ことは同じとは限りません。
そのため、撮影前に、
YouTubeで公開する街頭インタビューを撮っています。顔と声が出る形で公開しても大丈夫ですか?
くらいまで伝える方が分かりやすくなります。
顔だけでなく、話す内容にも注意する
本人が顔出しを了承していても、インタビュー内容によっては別の配慮が必要です。
たとえば、
勤務先
学校名
住所や最寄り駅
恋愛や家族の話
収入
病歴
具体的なトラブル
などです。
その場の勢いで答えてくれても、後から、
そこまで公開されるとは思わなかった。
となることがあります。
特に個人的な内容を扱う場合は、「この話も動画に使って大丈夫ですか?」と確認する方が安全です。
また、編集で個人情報が偶然映っていないかも確認します。
名札
社員証
学校の制服
郵便物
スマートフォン画面
などから、本人が思っている以上に情報が分かる場合があります。
編集すると、本人が話した意味が変わることがある
街頭インタビューでは、長く話してもらった内容を数十秒に編集することがあります。
ここで注意したいのが、切り取り方によって発言の意味が変わることです。
たとえば、
私は基本的に賛成です。ただ、この場合だけは反対です。
という発言から、
反対です。
の部分だけを使えば、本人が伝えたかった内容とは逆になることがあります。
また、
面白い表情だけ繰り返す
失言部分だけ強調する
煽る字幕を付ける
別の質問への回答とつなげる
といった編集も、本人とのトラブルにつながりやすくなります。
街頭インタビューだからといって、素材をどう編集しても自由というわけではありません。
本人が了承したインタビューの趣旨から大きく外れない編集にする方が安全です。
「顔は出したくない」と言われたら?
顔出しNGでも、
後ろ姿
首から下だけ
モザイク
声だけ
音声も加工する
という形なら協力してもらえることがあります。
その場合は、
顔にはモザイクを入れます。声はそのままで大丈夫ですか?
のように、どこまで匿名化するか確認します。
顔を隠しても、
特徴的な服装
声
勤務先
話の内容
撮影場所
などから本人が分かることもあります。
モザイクを入れれば必ず匿名になるわけではありません。
本人が特定されたくないという希望なら、顔以外の情報も含めて考えます。
子どもに街頭インタビューしていい?
未成年者、特に小さな子どもについては慎重に考えます。
子ども本人が、
いいよ!
と言っても、それだけで撮影・公開を進めない方が安全です。
子ども本人の返答だけで進めず、法定代理人(通常は親権者)にも撮影内容と公開先を説明し、了承を得るようにします。
また、
学校名
通学路
習い事
自宅周辺
など、生活圏が分かる情報を出さないよう注意します。
「かわいい回答が撮れたから使いたい」より、公開後の影響を優先して考えます。
その場で口頭確認だけでもいい?
短い街頭インタビューで、毎回紙の同意書を作るのは現実的でないこともあります。
その場合でも、
YouTubeで公開します。顔と声が出ますが大丈夫ですか?
と撮影前または撮影冒頭で確認し、その返答も映像として残しておく方法があります。
一方で、
長時間のインタビュー
PR案件
商品広告に使う
サムネイルや広告素材にも使う
後日ほかの媒体でも利用する
という場合は、利用範囲を文字で残す方が分かりやすくなります。
動画の使われ方が大きくなるほど、同意も具体的にしておくという考え方です。
後から「消してほしい」と言われたら?
本人から、
やっぱり動画を消してほしい。
と言われることがあります。
そのときは、
どんな同意を取っていたか
どんな形で公開しているか
本人にどんな不利益が出ているか
モザイクや該当部分のカットで対応できるか
を確認します。
最初に公開条件を明確にしておけば判断しやすくなりますが、だからといって、後からの申し出を機械的に無視すればよいという話でもありません。
特に、本人が予想していなかった形で拡散している場合や、個人情報が出てしまっている場合は、早めに状況を確認します。
街頭インタビューなら道路使用許可はいらない?
人への同意とは別に、撮影場所の問題があります。
たとえば、
スタッフ数名
三脚
マイク
照明
インタビュー対象者
を歩道上に配置し、同じ場所で長時間撮影するなら、道路の利用方法について管轄警察署への確認が必要になることがあります。
逆に、撮影者1名が手持ちカメラで短時間インタビューするだけなら、同じ規模とは限りません。
つまり、出演者から許可をもらったことと、その場所で撮影してよいことも別問題です。
街頭インタビューでは、
「人の許可」
と
「場所の許可」
を分けて確認します。
実際には何を伝えればいい?
街頭で声をかけるなら、最初に短くまとめます。
たとえば、
YouTubeで公開する街頭インタビューを撮っています。○○について1分ほどお話を聞いてもいいですか?顔と声が出る形で公開します。
これなら、
撮影すること
公開すること
公開先
顔と声が出ること
を一度に伝えられます。
顔出しNGなら、
顔はモザイクにできます。
など、その場で条件を調整します。
企業PRなどの場合は、
〇〇社のPR動画として公開する予定です。
と広告目的であることも伝えた方が、相手の認識とずれにくくなります。
まとめ
街頭インタビューでは、「話してくれた=自由に公開していい」と考えないことが大切です。
撮影前に、
SNSへ公開すること
顔と声を使うこと
どんな企画なのか
必要なら広告・PR動画であること
を伝えます。
そして公開するときは、
個人情報が出ていないか
発言の意味を変える編集になっていないか
本人が想定していない使い方をしていないか
を確認します。
街頭インタビューは、同意書の枚数を増やすことより、相手に「何に使われるのか」をちゃんと理解してもらうことの方が重要です。
参考
※個別の街頭インタビュー動画や出演同意についてご相談が必要な場合は、お問い合わせページをご利用ください。
