店舗撮影の料金・補償・キャンセル
更新日:5 日前
店舗撮影の料金には、全国共通の相場や決まった料金表はありません。
小さな個人店では、作品内容や店主との関係によって、無料または実費程度で協力してもらえることもあります。
一方、営業時間を止めてもらう場合は、
場所代
営業補償
スタッフの延長勤務
清掃費
電気代
などを含めて料金を相談することがあります。
大切なのは「撮影料はいくらですか」とだけ聞くことではなく、店側にどんな負担や損失が発生するかを確認して条件を決めることです。
この記事でわかること
店舗撮影にはいくらかかるのか
個人店が無料で協力してくれる場合
営業補償とは何か
営業時間外に撮る場合の費用
電気・清掃・スタッフ費用
破損した場合の補償
キャンセル料や雨天延期をどう決めるか
小規模な撮影では無償で協力してもらえることもある
自主映画、短編、MV、学生制作などの小規模な撮影では、個人経営のお店に直接相談し、撮影へ協力してもらうことがあります。
店主が作品の内容に興味を持ってくれたり、普段から店を利用していて関係ができていたりする場合には、無償で撮影させてもらえることもあります。
また、
営業時間外の短時間だけ使用する
少人数で撮影する
大きな機材を持ち込まない
店舗側にほとんど手間をかけない
店舗によっては、店のPRにつながる企画である
といった条件で、通常より安く対応してもらえることもあります。
実際に東京ロケーションボックスへ掲載されている民間店舗でも、店舗のPRにつながる撮影について、無料または割引で対応できる場合があると案内している例があります。
ただし、無償協力は当然に受けられるものではありません。
「撮影だから場所を無料で貸してもらえる」と考えるのではなく、店側の好意によって協力してもらうものと考えましょう。
作品の企画や撮影内容を丁寧に説明し、店側にできるだけ負担をかけない方法を考えることが大切です。
無償協力の場合でも、電気・清掃・営業時間の変更など実際に負担が生じる場合は、事前に確認しておきましょう。
撮影料が設定されている店舗もある
ロケ撮影を受け入れている店舗の中には、あらかじめ撮影料金を設定しているところがあります。
料金の設定方法はさまざまで、
1時間ごとの料金
最低利用時間を設定
半日・1日単位
スチール撮影と動画撮影で料金を分ける
時間帯によって料金を変える
といった形があります。
東京ロケーションボックスに掲載されている店舗でも、1時間単位の料金を設定しているところや、最低利用時間を設けているところがあります。
また、搬入・設営・撤収時間まで利用時間に含める店舗もあります。
撮影時間だけを基準に予算を組むのではなく、何時から店舗へ入り、何時までに完全撤収する必要があるのかまで確認しておきましょう。
営業を止める場合は「営業補償」が必要になることがある
店舗撮影で特に大きくなりやすいのが、営業補償です。
たとえば、通常ならお客さんを入れて営業している時間に撮影のため貸切にする場合、店舗側はその時間の売上を失います。
そのため、撮影料とは別に、営業できないことによる損失を補う費用を求められることがあります。
実際に、東京ロケーションボックスに掲載されている飲食店などでも、営業時間中の撮影について別途営業補償を設定している例があります。
横浜フィルムコミッションに掲載されている美容室でも、営業時間内の撮影や終日貸切について営業補償額の目安が示されています。
営業補償は店舗ごとに考え方が違うため、
撮影料に含まれているのか
別途必要なのか
営業時間外なら不要なのか
定休日なら金額が変わるのか
を事前に確認しましょう。
営業時間外なら安くなることもある
店舗にとって、営業時間中の撮影と営業時間外の撮影では負担が違います。
営業時間中なら営業を止める必要がある一方で、開店前、閉店後、定休日などであれば、営業損失を抑えられることがあります。
そのため、施設によっては、営業時間中より、定休日や営業時間外の方が安い料金設定になっていることがあります。
東京ロケーションボックス掲載施設でも、営業時間内に営業を止める撮影と、定休日・営業時間外の撮影で料金を分けている例があります。
小規模な撮影で予算を抑えたい場合は、「営業時間外や定休日なら協力してもらいやすい時間帯はありますか」と相談してみるのも一つの方法です。
撮影料以外にかかることがある費用
店舗撮影では、基本の撮影料以外にも費用が発生することがあります。
たとえば、
営業補償
貸切料
立会料
電気代
清掃費
警備費
駐車料金
機材置場の利用料
時間外料金
深夜・早朝料金
延長料金
飲食物や消耗品の費用
店舗スタッフに出演を依頼する場合の出演料
などです。
実際のロケ施設でも、立会料、電気代、清掃費、機材置場の利用料などを別途設定している例があります。
見積りを確認するときは、「この金額以外に発生する可能性のある費用はありますか」と聞いておくと安心です。
延長した場合の料金も確認する
撮影は予定通りに終わるとは限りません。
撮影が押して、予約していた時間を超えることもあります。
店舗によっては、
1時間単位で延長料金が発生する
通常料金より延長料金が高い
営業時間に入ると営業補償が追加される
そもそも延長できない
ということがあります。
東京ロケーションボックスに掲載されている施設でも、時間外料金を設定している例や、延長不可としている例があります。
当日に「あと30分だけ」となってから揉めないよう、撮影前に延長条件を確認しておきましょう。
店舗や備品を壊した場合は補償が必要
撮影中に店舗の設備や備品を破損した場合には、原状回復や損害の補償が必要になります。
たとえば、
照明スタンドを倒して壁を傷つけた
家具を移動して破損した
床を傷つけた
商品や備品を壊した
といった場合です。
東京ロケーションボックスの撮影遵守事項でも、施設内の備品・設置物などを破損した場合には、原状回復または相応の補償を行うよう求めています。
無料で協力してもらっている店舗であっても、当然この点は変わりません。
むしろ、好意で場所を貸してもらう場合ほど、店を元の状態に戻し、迷惑を残さないことが大切です。
キャンセル料は必ず確認する
撮影では、
天候
出演者の都合
撮影スケジュールの変更
他のロケ地との調整
企画変更
などによって、撮影日を変更したりキャンセルしたりすることがあります。
店舗側は撮影のために、
通常予約を断る
スタッフを手配する
営業時間を変更する
撮影時間を確保する
といった準備をしていることがあります。
そのため、撮影直前のキャンセルでは、キャンセル料が発生する場合があります。
横浜フィルムコミッションに掲載されている美容室では、撮影7日前までは無料、6~3日前は50%、2日前以降は100%というキャンセル条件が示されています。
また、東京ロケーションボックス掲載施設でも、変更・キャンセルについて一定日前まで無料としている例があります。
店舗によって条件は異なるので、撮影を正式決定する前に確認しておくことが大切です。
雨天延期の場合も決めておく
店舗内の撮影だけであれば天候の影響を受けにくいこともあります。
しかし、
店舗外観も撮影する
店舗前の道路を使う
窓から入る自然光が重要
他の屋外ロケと同じ日に撮影する
といった場合には、雨天でスケジュールが変更になる可能性があります。
この場合、雨天延期はキャンセル扱いになるのか、別日に振り替えられるのかを確認しておくと安心です。
店側が撮影のために予定を空けている以上、「雨だから無料で日程変更できる」とは限りません。
無償協力でも条件は明確にしておく
個人店に無償で協力してもらえることになった場合でも、
撮影日時
使用する場所
使用時間
人数
店名を映すか
営業への影響
破損時の対応
キャンセル時の連絡
原状回復
などは確認しておきましょう。
金銭の支払いがないからこそ、条件が曖昧なまま進みやすい部分があります。
後から、
「そこまで使うとは聞いていなかった」
「こんなに人数が来ると思わなかった」
ということにならないよう、企画書やメッセージなど、撮影内容が確認できる形を残しておくと安心です。
また、協力してもらった店舗には、撮影後にきちんとお礼を伝えることも大切です。
作品が公開されたら知らせる、協力店舗としてクレジットや作品紹介文などに掲載するなど、今後も関係を続けられる対応を心がけましょう。
なお、店舗側が掲載を希望しない場合は、その意向に従います。
また、撮影時の対応が悪いと、その制作チームが次回その店舗を使えなくなるだけでなく、店舗側が今後ロケ撮影そのものを受け付けなくなることもあります。
無断で使用範囲を広げる、予定時間を大幅に超える、店内を汚したまま帰る、一般客や従業員に迷惑をかける、といったことがあれば、その後に撮影を希望する別の制作チームにも影響します。
ロケ地は制作側だけのものではありません。
次にその場所を使う撮影者のためにも、約束した条件を守り、原状回復や周囲への配慮まで責任を持って撮影を終えることが大切です。
店舗撮影の料金を確認するときのポイント
撮影料金について相談するときは、次の点を確認しておくと整理しやすくなります。
撮影料はいくらか
最低利用時間はあるか
搬入・撤収時間も料金に含まれるか
営業補償は必要か
営業時間外・定休日で料金が変わるか
立会料などの追加費用はあるか
延長できるか、延長料金はいくらか
破損した場合の補償方法
キャンセル料はいつから発生するか
雨天延期や日程変更の扱い
小規模な撮影で無償協力をお願いする場合でも、金額以外の条件は確認しておきましょう。
まとめ
店舗撮影の料金には、全国共通の相場や料金表があるわけではありません。
小規模な自主制作などでは、個人経営のお店に作品の趣旨を説明し、無償や実費程度で協力してもらえることもあります。
一方で、撮影場所として通常から貸し出している店舗や、営業を止めて撮影する場合には、撮影料・営業補償・立会料・時間外料金などが必要になることがあります。
また、撮影当日の費用だけでなく、延長、破損、キャンセル、日程変更についても事前に確認しておくことが重要です。
特に無償で協力してもらう場合は、「無料だから簡単に借りられる」のではなく、店側の協力によって撮影できるということを忘れず、撮影内容を丁寧に説明し、店舗にできるだけ負担を残さないようにしましょう。
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参考
※店舗での撮影について、料金や営業補償、撮影条件の整理で迷った場合は、お問い合わせからご相談ください。
