イラストを描いてもらった|著作権は誰のもの?
更新日:9月7日
結論からいうと、イラスト代を払って描いてもらっても、著作権が自動的に自分へ移るわけではありません。
基本的には、実際にイラストを描いた人に著作権があります。
ただし、映画や動画制作で本当に大切なのは、
「著作権をもらうこと」より、「必要な場所で、必要な使い方ができるようにしておくこと」
です。
この記事で分かること
イラスト代を払えば自由に使えるのか
映画本編以外にも使ってよいのか
SNSやポスターに使ってよいのか
加工してよいのか
発注するとき、実際に何を頼めばよいのか
イラスト代を払っても、著作権は自動では移らない
たとえば、映画のために、
劇中ポスター
架空の商品ラベル
キャラクター画
タイトル用イラスト
などを描いてもらった場合。
制作側が、
イメージを伝えた
資料を渡した
修正指示を出した
イラスト代を払った
としても、それだけで著作権が制作側へ移るわけではありません。
まず、どこで使うかを最初に伝える
映画用に描いてもらったイラストは、本編以外でも使うことがあります。
たとえば、
映画本編
予告編
ポスター
チラシ
SNS
公式Webサイト
映画祭資料
配信ページ
などです。
なので発注時に、
このイラストは映画本編のほか、ポスター、SNS、公式サイト、映画祭資料、配信ページ等でも使用する予定です。
と伝えておきます。
加工する可能性も伝える
映画制作では、
トリミングする
一部分だけ使う
色を変える
文字を重ねる
背景を削る
サイズを変える
ことがあります。
そのため、
各媒体に合わせて、トリミング、色調整、文字入れ、サイズ変更などを行う可能性があります。
と最初に伝えておくと分かりやすいです。
元データが必要なら最初から頼む
完成したJPEGやPNGだけでなく、
PSD
AI
SVG
などの編集可能なデータが必要になることもあります。
後から別サイズへ展開したり、文字を差し替えたりする可能性があるなら、
今後の宣伝利用のため、編集可能な元データも納品してください。
と頼んでおきます。
ただし、元データをもらうことと、著作権をもらうことは別です。
著作権は譲ってもらった方がいい?
必ずしも必要ありません。
その映画の中や宣伝で使うだけなら、必要な範囲の利用許諾をもらえば十分なことも多いです。
一方で、
続編でも使いたい
グッズ化したい
別作品でも使いたい
長期間自由に加工したい
という場合は、著作権譲渡を考えることがあります。
イラストレーターが自分のSNSに載せる場合は?
イラストレーター側は、自分の実績として、
Instagram
X
Webサイト
ポートフォリオ
などに掲載したいことがあります。
でも、映画公開前に出されると困ることもあります。
そのため、
情報解禁前の公開は控えてください。公開後は制作実績として掲載可能です。
など、公開時期も決めておくとよいでしょう。
外部素材や生成AIを使う場合は?
イラスト制作の中で、
ストック素材
写真素材
フォント
生成AI
などを使う場合があります。
その場合は、完成イラストだけでなく、第三者の素材や生成AIサービスの利用条件が関係することがあります。
なので、
外部素材や生成AIを使用する場合は、事前に知らせてください。
としておくと、後から確認しやすくなります。
イラストレーターには実際にどう頼めばいい?
発注時は、こんなふうに伝えると分かりやすいです。
今回制作いただくイラストは、映画『〇〇』の本編、ポスター、チラシ、SNS、公式Webサイト、映画祭資料、配信ページ等で使用する予定です。各媒体に合わせて、トリミング、サイズ変更、色調整、文字入れ等を行う可能性があります。必要に応じて編集可能な元データも納品してください。外部素材や生成AIを使用する場合は、事前にお知らせください。映画の情報解禁前は、SNSやポートフォリオ等での公開は控えてください。
結局、イラストを依頼するときはどうすればいい?
1.使う場所を全部伝える
本編、ポスター、SNS、映画祭、配信などです。
2.加工する可能性を伝える
トリミングや色変更などです。
3.必要なら元データをもらう
後から別媒体へ展開しやすくなります。
4.外部素材や生成AIの利用を把握する
第三者の権利や利用条件を確認しやすくなります。
5.公開時期を決める
情報解禁前のSNS掲載を防ぎます。
まとめ
イラストを描いてもらった場合、イラスト代を払っただけで著作権が自分へ移るわけではありません。
大切なのは、
どこで使うか
加工してよいか
元データをもらうか
外部素材を使っていないか
いつ公開してよいか
を最初に決めることです。
「イラストを描いてください」だけで終わらせず、「完成後にこのイラストをこう使います」まで伝える。
これが一番分かりやすいです。
参考
※映画や動画のために依頼したイラストの著作権、利用許諾、著作権譲渡などについて確認したい場合は、こちらからお問い合わせください。
