流行曲をTikTok・リールで使うときの著作権
更新日:9月14日
結論からいうと、TikTokやInstagramリールでアプリ内の楽曲を使う場合と、自分で市販曲を動画に入れて投稿する場合は、同じではありません。
アプリ上で用意されている楽曲でも、
個人アカウントか
企業・事業用アカウントか
PR投稿か
広告として配信するのか
アプリ外でも同じ動画を使うのか
によって確認内容が変わります。
特に注意したいのは、TikTokやInstagramの中で使える曲だからといって、その動画をYouTubeや広告素材へ自由に持ち出せるとは限らないことです。
この記事で分かること
アプリ内の流行曲なら自由に使えるのか
PR動画や企業アカウントでは何が変わるのか
同じ動画を他のSNSへ転載するときの注意
アプリ内の「使える曲」は、そのサービス内での利用を前提に考える
TikTokやInstagramには、投稿時に楽曲を選べる機能があります。
こうした機能は、そのサービス側が権利者との契約などを踏まえて提供しています。
そのため、通常は、
アプリ内の正規機能から楽曲を選んで、そのサービス上で投稿する
という使い方が一番分かりやすいです。
逆に、
市販曲を自分で編集ソフトに読み込む
動画ファイルに曲を焼き込む
TikTokやリールへアップロードする
という方法は別です。
アプリ内で曲名が検索できるからといって、自分で持っている音源まで自由に使えるという意味ではありません。
TikTokで使えた曲を、そのままYouTubeにも載せていい?
ここはかなり注意が必要です。
たとえばTikTok内の正規機能で流行曲を付けた動画を作ったとします。
その動画を保存して、
YouTube Shorts
Instagramリール
自社サイト
広告動画
にそのまま使う、となるとTikTok上で認められていた音楽利用の範囲を外れる可能性があります。
音楽の利用許諾は、「このサービス上で使える」という形になっていることがあります。
そのため、一つのSNSで使える=どこへ転載しても使えるとは考えない方が安全です。
複数SNSに同じショート動画を出したいなら、最初から各媒体で利用できる音源を選ぶ方が管理しやすくなります。
個人投稿とPR投稿は同じ?
これも同じとは限りません。
たとえば、「自分の日常動画に流行曲を使う」という場合と、「企業から商品提供を受けて、その商品のPR動画に流行曲を使う」という場合です。
後者は広告・宣伝目的を含みます。
Instagramでは、音楽ライブラリの一部について、個人向けの利用と商用利用で使える範囲が異なることがあります。
Metaは、一般のライセンス音楽ライブラリについて、個人的・非商用利用を想定しており、一部のビジネスアカウントなどではアクセスが制限されることがあると案内しています。
一方で、商用利用向けにSound Collectionを用意しています。
つまり、PR動画なのに、個人投稿と同じ感覚で流行曲を付けるのは避けた方がよいです。
TikTokにも商用向けの音源がある
TikTokにも、企業やブランドなどの商用利用を想定した音楽ライブラリがあります。
「通常の人気楽曲」と、「商用利用可能な音源」は同じではありません。
企業アカウントやPR案件では、使える曲が限られることがあります。
特に、
商品紹介
店舗PR
企業案件
ブランド案件
自社サービスの宣伝
では、通常の個人投稿より慎重に確認します。
「この曲、TikTokでみんな使っているから大丈夫」では足りません。
自分の投稿が個人利用なのか、商用利用なのかを見る必要があります。
商品提供だけでもPRになる?
報酬をもらっていなくても、
商品を無料でもらった
店舗へ無料招待された
サービスを無償提供された
という場合は、通常の完全な自主投稿とは違います。
投稿内容によっては、広告・PRとして扱われることがあります。
その場合、音楽だけでなく、広告であることの表示も別に確認する必要があります。
音楽利用と広告表示は別問題なので、「#PRを付けたから曲も使える」わけではありません。
逆に、「曲がアプリ内で使えたから広告表示も不要」ということでもありません。
流行曲を数秒だけ使うなら大丈夫?
「数秒だけなら大丈夫」という一律のルールはありません。
たとえば、
サビを5秒
イントロを3秒
ワンフレーズだけ
でも、その曲を利用していることには変わりません。
アプリ側の正規機能で使っている場合は、そのサービスの仕組みの中で処理されることがあります。
自分で音源を入れる場合に、短いから自由に使えるとは考えない方がよいです。
秒数ではなく、どの権利に基づいて、その音源を使っているのかを見る必要があります。
「原曲」ではなく自分で歌えば大丈夫?
自分で歌った場合、市販CDや配信音源そのものは使っていません。
そのため、原盤の問題は別になります。
ただし、曲そのものの著作権は残ります。
さらに、
替え歌
大幅な編曲
広告利用
企業案件
などでは、通常の投稿より確認事項が増えることがあります。
「自分で歌ったから完全に自由」という意味ではありません。
流行曲に合わせたダンス動画は?
TikTokやリールでは、流行曲に合わせたダンス動画が大量に投稿されています。
この場合も、アプリ内の正規音源を使って、そのサービス上で投稿するのが基本です。
ただし、
そのダンス動画を企業広告へ転用する
SNS広告として配信する
イベント映像へ使う
別の動画作品へ組み込む
となれば、通常の投稿とは利用目的が変わります。
また、楽曲とは別に、特徴的な振付そのものについて権利が問題になる場合もあります。
SNSで流行しているからといって、あらゆる利用が自由とは限りません。
音源を後から差し替えれば、複数SNSで使いやすい
複数のSNSへ同じ映像を出したいなら、映像だけ先に編集して
TikTokではTikTok内の音源
InstagramではInstagram内の音源
YouTubeではYouTubeで利用可能な音源
という形で、投稿先ごとに音楽を付ける方法があります。
これなら、
TikTokで付けた曲入り動画をそのままInstagramへ転載する
という状態を避けられます。
制作時には少し手間ですが、権利管理は分かりやすくなります。
実際にはどう判断すればいい?
まず、次の順番で確認すると分かりやすいです。
1.その曲はどこから使うのか
アプリ内の正規機能なのか、自分で音源を入れるのか。
2.投稿は個人利用か、PR・商用利用か
商品提供や企業案件も含めて考えます。
3.どこへ投稿するのか
TikTokだけか
Instagramにも出すのか
YouTubeにも転載するのか
4.広告として配信するのか
通常投稿と広告利用は分けて考えます。
5.複数媒体で使うなら、媒体ごとに音源を確認する
一つのSNSで使えたことを、そのまま他媒体へ持ち込まないようにします。
まとめ
TikTokやInstagramリールで流行曲を使うときは、
「その曲が有名か」「何秒使うか」より、「どの仕組みで、何の目的で使うか」
を見るのが大切です。
アプリ内の正規音源を使う
そのサービス内で投稿する
という使い方と、
自分で市販音源を入れる
PR動画に使う
別SNSへ転載する
広告に使う
という使い方は同じではありません。
特に、TikTokで使える曲だから、Instagram・YouTube・広告でも使えるとは考えないこと。
複数の媒体へ出すなら、投稿先ごとに使える音源を確認するのが一番分かりやすい方法です。
参考
※個別のSNS動画での音楽利用やPR動画の権利処理についてご相談が必要な場合は、お問い合わせページをご利用ください。
