スマホ画面を作品に映したい|何に注意する?
更新日:9月6日
映画や動画では、登場人物がスマートフォンを操作する場面がよくあります。
LINEのようなメッセージ画面、SNS、写真、地図、ニュース、検索結果などを見せたいこともあります。
このとき、スマホ本体を映すこと自体より、画面の中に何が表示されているかが重要です。
実在するアプリやWebサイト、写真、投稿、人物名などが表示されていれば、著作権だけでなく、商標、肖像、プライバシーなど、別の問題も関係することがあります。
そのため、スマホ画面を作品に出す場合は、
「スマホを映していいか」ではなく、「画面の中身を使っていいか」
を確認します。
この記事で分かること
スマホ画面を映画や動画に映してよいのか
実在するアプリ画面を使う場合の注意点
LINEやSNS風の画面をどう作ればいいのか
写真や人物名が表示される場合の注意点
通知や個人情報が映ってしまった場合の対応
実際に撮影するなら、どんな画面を用意すればいいのか
スマホ本体より、画面の中身を見る
スマートフォンそのものは、撮影小道具として普通に使われます。
問題になりやすいのは、その画面に表示される内容です。
たとえば、
SNS投稿
メッセージ
写真
動画
Webサイト
ニュース記事
地図
音楽アプリ
電子書籍
商品画像
などです。
これらには、それぞれ別の著作物や権利が含まれていることがあります。
そのため、「スマホ画面だから一つのもの」と考えず、表示されている内容ごとに確認するのが基本です。
実在するアプリ画面をそのまま映していい?
実在するアプリには、
ロゴ
アイコン
画面デザイン
サービス名
独自のUI
などがあります。
これらについては、著作権や商標、利用規約などが関係することがあります。
たとえば、実際のSNSアプリを開いて、その画面を大きく長時間見せる場合と、操作している様子の中で一瞬見える場合では事情が変わります。
また、実在サービスを使っているように見せることで、
そのサービスが作品に協力・協賛しているような誤解を与えないか
という点にも注意が必要です。
LINE風、SNS風の画面を自作する方法もある
映画やドラマでは、「メッセージのやり取りを見せたい」だけなら、実在するアプリ画面を使う必要はないことも多くあります。
その場合、
架空のアプリ名
オリジナルのアイコン
架空のアカウント
撮影用に作ったメッセージ
独自の画面デザイン
を使えば、権利関係を整理しやすくなります。
ただし、実在アプリの画面をほぼそのまま再現し、ロゴだけ変えるような作り方は避けた方がよいでしょう。
「LINEそのもの」ではなく、「メッセージアプリだと分かる独自画面」を作る方が安全です。
実在するSNS投稿を表示する場合
スマホ画面に実在するInstagramやXの投稿を表示すると、その投稿内の、
写真
動画
文章
プロフィール画像
アカウント名
などが作品に映ります。
公開されている投稿だから自由に使えるわけではありません。
実在するSNS投稿を使う場合については、別記事「SNSの投稿を映画や動画に映していい?」で詳しく解説しています。
写真を表示する場合は?
登場人物がスマホの写真フォルダを見る場面もあります。
この場合、表示する写真が誰のものかを確認します。
たとえば、
自分たちで撮影した写真
出演者本人が持っている写真
ネットで見つけた写真
素材サイトの写真
では、権利関係が違います。
Google画像検索などで見つけた写真を、そのままスマホ画面に表示するのは避けた方がよいでしょう。
ネット画像については、別記事「Google画像検索で見つけた写真を使っていい?」で詳しく解説しています。
人物写真は著作権だけではない
スマホ画面に人物の写真を表示する場合は、写真の著作権だけでなく、その人物についての肖像やプライバシーも考える必要があります。
たとえば、
元恋人の写真
友人の写真
家族写真
芸能人の写真
などを作品上の設定として使う場合です。
撮影用に用意できるのであれば、出演者やスタッフなど、利用について確認できる人物で新しく写真を作る方が整理しやすくなります。
メッセージ画面には個人情報が出やすい
撮影に実際のスマホを使うと、
本名
電話番号
メールアドレス
実在する連絡先
通知
メッセージ履歴
写真
位置情報
などが偶然映り込むことがあります。
これは著作権というより、個人情報やプライバシーの問題です。
そのため、撮影用スマホを用意できるのであれば、
実生活で使っている端末とは分ける
のが安全です。
Webサイトやニュース画面を表示する場合
スマホでWebサイトやニュース記事を見る場面では、
記事本文
写真
ロゴ
広告
サイトデザイン
などが一緒に表示されます。
特定の記事やWebサイトを作品上の重要な要素として見せる場合には、その利用が可能か確認する必要があります。
Webサイトの画面については、別記事「Webサイトの画面を映画や動画に映していい?」で詳しく解説しています。
ネット記事については、別記事「ネット記事を作品内で見せたい|そのまま使える?」で詳しく解説しています。
地図アプリを映す場合は?
登場人物が目的地を確認するために地図アプリを見る場面もあります。
地図にも著作権が認められることがあり、地図サービスにはそれぞれ利用規約があります。
そのため、地図が必要だからGoogleマップなどをそのまま撮影するのではなく、利用条件を確認する必要があります。
物語上、「〇〇駅からここまで移動する」ということが伝わればよいだけなら、撮影用の簡易地図を作る方法もあります。
スマホを操作する芝居では「撮影用画面」を用意する
スマホ画面は、撮影当日にその場で用意するとトラブルになりやすい小道具です。
特に、
メッセージ内容
投稿文
写真
時刻
バッテリー残量
通知
アカウント名
などは、カットごとにつながりが必要になることがあります。
そのため、事前に撮影用画面を作っておくと、
権利関係
画面の見やすさ
連続性
個人情報
撮影時間
のすべてを整理しやすくなります。
結局、スマホ画面を作品に出すならどうすればいい?
スマホ画面を撮影する場合は、次の順番で考えると分かりやすくなります。
1.画面に何を見せたいのか決める
まず、
メッセージ
SNS
写真
ニュース
地図
Web検索
など、物語上必要な情報を整理します。
2.実在するサービスである必要があるか考える
実在するSNSやアプリを見せる必要がなければ、架空の画面を作る方法があります。
3.表示する素材の権利を確認する
写真、文章、アイコンなど、画面内に表示する素材について利用できるものか確認します。
4.個人情報を消す
実際の端末を使う場合は、
通知
本名
電話番号
写真
メッセージ
などが映らないようにします。
5.撮影用画面を固定する
画面が途中で変わったり通知が出たりしないよう、撮影用の画像や画面をあらかじめ準備しておきます。
まとめ
スマホ画面を映画や動画に映すときは、スマホ本体より画面の中身を確認することが重要です。
実在アプリの画面には著作権・商標などが関係することがある
SNS投稿や写真は公開されていても自由素材ではない
メッセージ画面は架空のものを作ると整理しやすい
人物写真では肖像やプライバシーも考える
通知や本名などの個人情報に注意する
実在サービスを使う必要がなければ、撮影用画面を作る方法がある
撮影前に画面を準備すると、権利処理と撮影の両方が楽になる
という整理になります。
スマホ画面は、「本物をそのまま撮る」より「作品に必要な情報だけを撮影用に作る」方が、制作上扱いやすいことが多いでしょう。
参考
※映画や動画でスマホ画面・SNS・写真・Webサイトなどを表示する際の権利関係について確認したい場合は、こちらからお問い合わせください。
