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ネット記事を作品内で見せたい|そのまま使える?

9月4日
読了時間: 6分

更新日:9月6日


映画や動画の中で、登場人物がネットニュースやWeb記事を読む場面を入れたいことがあります。


たとえば、


  • 事件の記事をスマホで読む

  • 企業について検索した記事を見せる

  • SNSで話題になっている記事を確認する

  • ニュースサイトの見出しを画面に出す


といった場面です。


ただし、ネットに公開されている記事だからといって、そのまま作品に使えるわけではありません。


記事には、


  • 見出し

  • 本文

  • 写真

  • 図表

  • イラスト


など、複数の著作物が含まれていることがあります。


そのため、「記事を見せたい」のか、「登場人物がニュースを見ていることを表現したい」のかを分けて考えることが大切です。



この記事で分かること

  • ネット記事を映画や動画に映してよいのか

  • 見出しだけなら使えるのか

  • 記事本文を読ませる場合の注意点

  • ニュース記事の写真を映す場合に考えること

  • 引用として利用できる場合

  • 実際に記事画面を使いたいとき、どう対応すればいいのか




ネット記事にも著作権がある

ニュースサイトやブログの記事も、文章に創作性があれば著作物として保護されます。


また、記事内に掲載されている写真や図表には、文章とは別の著作権があることがあります。


そのため、「誰でも無料で読める記事だから自由に使える」とは限りません。


Web上で公開されていることと、映画や動画へ転載できることは別です。




見出しだけなら自由に使える?


ニュース記事の見出しは、短い表現であることが多いため、すべてが当然に著作物になるわけではありません。


ただし、独自性のある表現であれば著作物性が問題になることがあります。


また、著作権だけでなく、


  • 実在する媒体名

  • 記事内容

  • 企業名

  • 人物名


などをそのまま見せることで、実際の記事と作品内の出来事が結び付く可能性もあります。


そのため、「見出しだけだから絶対に大丈夫」と単純に決めるのではなく、その使い方を確認した方が安全です。




記事本文を読ませる場合は注意


登場人物が記事本文を画面で読んだり、声に出して読み上げたりする場合は、記事の文章そのものを利用しています。


たとえば、


  • 記事本文を大きく表示する

  • 数段落をそのまま読ませる

  • ナレーションで記事内容を引用する


といった場合です。


この場合は、単なる画面の背景ではなく、文章を作品内で積極的に利用していると考える必要があります。




写真が入っている記事は別の権利もある


ニュース記事には写真が掲載されていることがあります。


この写真は、


  • 新聞社や出版社が撮影したもの

  • 通信社から配信されたもの

  • 写真家が撮影したもの

  • 提供写真


など、記事本文とは別の権利関係になっている場合があります。


そのため、記事を使えることと、記事内の写真まで自由に使えることは同じではありません。


写真が大きく映る場合には、その写真の権利者も確認する必要があります。


ネット上の写真利用については、別記事「Google画像検索で見つけた写真を使っていい?」で詳しく解説しています。




「引用」なら記事を使える?


ネット記事を評論、検証、報道、解説などのために利用する場合には、著作権法上の「引用」として利用できる可能性があります。


ただし、記事を少し使っただけで自動的に引用になるわけではありません。


引用として利用するには、


  • 公表された著作物であること

  • 引用する必要性があること

  • 自分の表現と引用部分が明確に区別されていること

  • 自分の表現が主で、引用部分が従になっていること

  • 正当な範囲で利用すること

  • 出所を明示すること


などが必要になります。


たとえば、「このニュース記事の報道内容を検証する」という作品と、「スマホ画面が寂しいから、実在するニュース記事を出す」という使い方では事情が違います。


引用については、別記事「『引用』なら映画や漫画を使っても大丈夫?」で詳しく解説しています。





記事の内容だけ参考にして、画面は自作する方法もある


物語上、「主人公が事件の記事を読む」ということが伝わればよいだけなら、実在するネット記事をそのまま使う必要はありません。


その場合は、


  • 架空のニュースサイト

  • 架空の見出し

  • 撮影用の記事本文

  • オリジナルの写真

  • 架空の記者名


などを作る方法があります。


実在する出来事や報道された事実関係を参考にする場合でも、元の記事の文章、見出し、構成、写真などの表現は写さず、画面に表示する記事はオリジナルで作成すれば、権利関係を整理しやすくなります。



実在するニュースを扱う場合は?


ドキュメンタリーや社会的な出来事を扱う作品では、実際の記事や報道を見せる必要があることもあります。


この場合は、


  • なぜその記事を使う必要があるのか

  • どの部分を使うのか

  • 引用として成立するか

  • 写真や図表も使うのか

  • 媒体名や記者名を表示するのか


を整理します。


作品の目的によっては、媒体側から利用許諾を得る方法もあります。




スクリーンショットなら使える?


ネット記事の画面をスクリーンショットにしても、記事本文や写真の著作権がなくなるわけではありません。


スクリーンショットにすれば、「Webページを画像として保存した」だけです。


その中に含まれる記事や写真を利用する問題は残ります。


スクリーンショットの利用については、別記事「スクリーンショットを映画や動画に使っていい?」で詳しく解説しています。




結局、ネット記事を作品に見せたいときはどうすればいい?


まず、実在する記事である必要があるかを考えます。


1.ニュースを読んでいることだけ伝えたい

この場合は、

  • 架空のニュースサイト

  • オリジナル記事

  • 撮影用の写真

を作る方法が最も整理しやすいです。


2.実在記事を使う必要がある

ドキュメンタリーや批評など、実在記事を使う理由があるなら、

  • 記事本文

  • 見出し

  • 写真

  • 図表

のどこを使うのか確認します。


3.引用として使えるか検討する

自分の作品の内容が主で、記事を検証・批評するために必要な範囲で使うなら、引用の要件を確認します。


4.引用では難しいなら許諾を取る

記事そのものを大きく見せたり、長く利用したりする場合には、媒体や権利者へ利用可否を確認します。


5.許諾が難しいなら架空記事へ変更する

実在記事である必要がなければ、無理に権利処理をするより、撮影用の記事へ変更する方が簡単です。




まとめ


ネット記事は、公開されているからといって自由に映画や動画へ使えるわけではありません。


  • 記事本文には著作権があることがある

  • 見出しも使い方によっては確認が必要

  • 記事内の写真は別の権利関係になることがある

  • スクリーンショットにしても権利関係は残る

  • 批評や検証などでは引用できる可能性がある

  • 単に「ニュースを読んでいる」ことを見せたいなら、架空記事を作る方法が簡単

  • 実在記事を使う必要があるなら、使う範囲と目的を整理する


という考え方になります。


実在する記事を見せる必要があるのか、それとも「記事を読んでいる芝居」が必要なのか。


ここを最初に分けると、権利処理の方法が決めやすくなります。



参考


※映画や動画でネット記事・ニュースサイト・記事写真などを利用する際の著作権や引用について確認したい場合は、こちらからお問い合わせください。


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