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高額なロケ地は必要なカットだけ借りる ーー「そこでしか撮れない画」に絞る

9月2日
読了時間: 9分

更新日:3 日前


駅、病院、高層オフィス、豪華なホテル、特殊な施設などは、1時間数万円の撮影料がかかることがあります。


低予算制作でこうした場所を使いたいときは、「高いから全部諦める」必要はありません。


その場所でなければ成立しないカットだけ撮り、会話や人物の寄り、普通の室内シーンは別の場所で撮る方法があります。


例えば東京ロケーションボックス掲載の大手町プレイスは、


ムービー撮影が現在1時間44,000円~で、別途立会費用や事務手数料がかかります。


こうした場所で長い会話を何テイクも撮るより、特徴的なエントランスやエスカレーターなど、その場所にお金を払う意味がある画を優先する方が低予算制作では使いやすくなります。



この記事でわかること

  • 小規模制作で高額なロケ地を使う考え方

  • 本物の場所にお金をかけるカットの選び方

  • 高いロケ地で撮らなくてよいカットの見つけ方

  • 最低利用時間まで含めて料金を見る方法

  • 高額な場所で撮影時間を使い切らない準備

  • 外観・エントランス・特殊設備だけ使う方法

  • 高いロケ地を使う前に確認しておきたいこと

  • 「安い場所だけで撮る」より効果的な予算配分




高額なロケ地は「何にお金を払っているか」を考える


例えば高層オフィスを借りるとします。


その場所の価値が、


大きなエントランス

高層階からの眺望

長いエスカレーター

特徴的なロビー

都会的な外観


にあるなら、そこを撮るために料金を払う意味があります。


一方、


二人が会議室で話す

上司がPCを見る

社員が電話をする


だけなら、そのオフィスでなければ成立しないとは限りません。


低予算撮影では、「この場所を借りたら何が撮れるか」ではなく、「この場所でしか撮れないものは何か」を考えます。


高いロケ地ほど、この切り分けが重要です。




外観だけ本物を使う


作品の中で、


有名企業

大病院

高級ホテル

大きな学校

立派な公共施設


などを見せたい場合、外観の一カットで場所の印象がかなり決まることがあります。


例えば、


大きな病院の外観

↓

主人公が入口へ入る

↓

別の場所で診察室


とつなげる方法です。


病院内部まで高額なロケ地を使わなくても、最初に本物らしい外観を見せれば、その後の室内を同じ建物として見せやすくなります。


会社も、高層オフィスの外観・エントランスだけ本物を使い、執務室・会議室・社長室は別の場所で撮ることもできます。


場所を説明するための画だけ本物にするという考え方です。




エントランスやロビーだけ借りる


高額な施設の中でも、


吹き抜けのロビー

大型エスカレーター

受付ゲート

特徴的な廊下

高層階の眺望


などは、普通の貸室では作りにくい部分です。


例えば大手町プレイスは、複数のエントランスや10基以上の撮影可能なエスカレーターがあり、オフィス・マンション・商業施設などの設定に使えるロケ地として案内されています。


こうした場所を借りるなら、


人物が入ってくる

受付を通る

エスカレーターへ乗る

建物内を歩く


といった空間そのものが必要なカットをまとめて撮る方が効率的です。


その後の長い会話は、別の会議室や知人の会社へ移すことができます。




「高い場所でしか撮れないカット」を先に決める


高額なロケ地へ問い合わせる前に、台本からその場所で撮りたいカットを抜き出します。


例えば、


1 ビル外観

2 主人公がエントランスへ入る

3 受付を通る

4 エレベーターへ乗る

5 会議室で10分話す

6 社長室で短い会話


というシーンなら、


1~4は本物のオフィスビル

5~6は別の場所


にできないか考えます。


この段階で、絶対に本物で撮りたいカットと、別の場所でも成立するカットに分けます。


場所を決めてから考えるのではなく、借りる前に必要なカット数を決めておくのがポイントです。




人物のアップに高い場所を使わない


高額なロケ地で時間を使いやすいのが、人物の芝居です。


例えば、


セリフの長い会話

リアクション

アップ

細かな演技の撮り直し


などは、何テイク必要になるか読みにくい部分です。


しかも人物のアップでは、背景はあまり映らないことがあります。


高級ホテルのロビーで、人物の顔と背後の壁しか映らないなら、そのカットを1時間数万円の場所で撮る必要があるのか考えます。


一方、巨大なロビーを人物が横切るというワイドショットなら、その場所で撮る価値があります。


広い画は本物、寄りは別の場所という分け方は、低予算制作で使いやすい方法です。




最低利用時間を見る


料金表を見るときは、1時間の料金だけではなく最低利用時間も確認します。


例えば東京ロケーションボックス掲載の「代々木上原のオフィス」は、現在、土日祝日は1時間25,000円、平日は1時間40,000円(いずれも税込の目安)で、最低利用時間は4時間です。


土日祝日に30分だけ必要な場合でも、最低4時間分となるため、単純計算で100,000円程度になります。


また「ピア 48OFFICE」は基本料金が3時間49,500円で、利用は3時間からです。


一見すると1時間料金が安くても、


最低利用時間

立会費

時間外料金

控室代

駐車料金


などを足すと総額が変わります。


低予算制作では、「何時間撮るか」より「最低いくら払う必要があるか」を見ることが大切です。




立会料や時間外料金も見る


撮影料金とは別に費用がかかる施設もあります。


例えば、


立会料

早朝・深夜料金

時間外料金

警備費

控室料金

建て込み保管料


などです。


東京ロケーションボックス掲載のハナマルキ東京本社事務所では、時間外撮影料や立会料、控室料などが別に設定されています。


つまり、基本の撮影料金だけを見て、「予算内だ」と決めると、最終金額が大きくなることがあります。


問い合わせるときは、〇時間使った場合の総額はいくらかを確認します。




高いロケ地では撮影前に芝居を固めておく


低予算撮影で高額な場所を使うなら、現場で芝居を作っている時間はできるだけ減らしたいところです。


撮影前に、


立ち位置

セリフ

人物の動き

カメラ位置

必要なカット


を確認しておきます。


可能なら、別の場所でリハーサルしておく方法もあります。


例えばエントランスを歩くシーンなら、


どこから入るか

どこで止まるか

どちらを見るか


まで決めておけば、現地で何度も試す必要が減ります。


高額なロケ地を「リハーサル場所」にしないことも、ロケ費を抑える方法です。




撮影順も先に決めておく


短時間しか使わないロケ地では、「次、何撮る?」と現場で考えている時間も料金に含まれます。


例えば、「外観・正面入口・受付・エスカレーター・エレベーター」を撮るなら、施設内の移動順まで考えます。


機材を、1階→5階→1階と何度も運ぶより、1階のカットを全部撮る→上階へ移動する→最後に搬出する方が効率的です。


撮影場所が広いほど、移動も利用時間の一部になります。




搬入・準備・撤収も時間に入ることがある


利用時間が、撮影開始から終了までと考えるのはやめましょう。


施設は基本的に、


機材搬入

照明準備

美術設置

撮影

撤収

原状回復


まで含めて利用時間になります。


例えば4時間予約しても、搬入30分、準備30分、撤収30分なら、実際にカメラを回せる時間は2時間30分程度です。


高額な場所を借りるときは、撮影時間ではなく入館から完全撤収まででスケジュールを作ります。


スタッフ間で役割分担など決め、見取り図などを共有しておくとスムーズです。



撮影時間を減らしすぎない


高いからといって、必要な時間まで削ると逆効果になることがあります。


例えば、「1時間だけ借りれば安い」と思っても、


準備が間に合わない

テイクが足りない

必要なカットを撮れない


となれば、再撮影が必要になります。


もう一度借りれば、かえって高くなります。


特に、人数が多い、照明が必要、美術を入れる、施設内の移動が多い場合は、余裕が必要です。


最短時間ではなく、「必要なカットを確実に撮れる最短時間」で考えます。




本物の場所を一カット使うだけでも意味はある


低予算制作では、「数万円払うならたくさん撮らないともったいない」と思うことがあります。


でも、その考え方で不要なシーンまで高額ロケ地へ持ち込むと、利用時間が延びます。


作品上、


高層ビルの外観

大きな病院の入口

特徴的な駅

豪華なロビー


の数カットがあることで世界観が成立するなら、それだけに予算を使う方法もあります。


借りた場所を使い倒すことより、作品に必要な画を撮ることが優先です。




高額なロケ地を借りる前の確認順序


1 本物でなければ成立しないカットを決める

外観、広いロビー、特殊設備などを抜き出します。


2 別の場所で撮れるカットを外す

会話、人物アップ、普通の室内などです。


3 最低利用時間を確認する

1時間料金だけで判断しません。


4 追加料金を確認する

立会、時間外、控室、警備などを確認します。


5 利用時間に何が含まれるか確認する

搬入・準備・撤収まで含むか確認します。


6 現場でリハーサルしなくて済むよう準備する

芝居、動線、カメラ位置を先に決めます。


7 その場所でしか撮れない画から優先して撮る

時間が押しても重要なカットを残せるようにします。




まとめ


駅、病院、高層オフィス、ホテルなど、高額なロケ地が必要なシーンでも、その場所を長時間借りなければならないとは限りません。


外観

エントランス

特徴的なロビー

特殊な設備

ワイドショット


など、本物の場所でなければ作りにくいカットだけ撮る方法があります。


一方、


長い会話

人物のアップ

普通の会議室

診察室などの小さな室内


は、別の場所に移せることがあります。


また、料金を見るときは、1時間単価だけでなく、最低利用時間、立会料、準備・撤収時間、控室、時間外料金まで含めた総額で考えます。


低予算制作では、全部を安い場所に変える必要はありません。


作品を成立させる一番重要な画には予算を使い、それ以外を工夫する。


高額なロケ地ほど、「そこで何時間撮るか」ではなく、「そこでしか撮れない何カットを撮るか」を先に決めてから借りると使いやすくなります。




参考


※撮影場所の管理者や必要な手続が分からない場合は、お問い合わせからご相談ください。


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