納期が遅れたらどうする?
結論からいうと、納期に遅れそうだと分かった時点で、できるだけ早く連絡し、新しい納期と影響範囲を決め直すことが大切です。
問題になるのは、単に「遅れた」ということだけではありません。
映画祭の締切に間に合わない
配信開始日に間に合わない
広告や宣伝スケジュールがずれる
他のスタッフの作業開始が遅れる
など、後工程に影響することがあります。
そのため、納期そのものだけでなく、遅れたことで何が止まるのかまで見て対応します。
この記事で分かること
納期遅れが起きたときの基本的な考え方
制作側・依頼側それぞれの事情で遅れる場合の違い
契約では何を決めておけばいいのか
まず確認するのは「なぜ遅れたのか」
納期遅れといっても、原因はいろいろあります。
たとえば制作側の事情で、
編集が間に合わない
スタッフが足りない
データ処理に時間がかかっている
という場合があります。
一方で、依頼側から、
素材の提出が遅れた
確認返答が遅れた
途中で仕様変更があった
ために納期がずれることもあります。
この場合、最初の納期をそのまま維持するのが難しいことがあります。
そのため、誰の事情で、どの程度作業が遅れたのかを整理します。
納期が1日遅れるのと、公開予定が飛ぶのでは違う
納期遅れの影響は、案件によってかなり違います。
たとえば、社内確認用の動画なら数日の遅れで済むこともあります。
一方、
映画祭応募
劇場公開
配信開始
イベント上映
広告出稿
などの日程が決まっている場合は、数日の遅れでも大きな問題になることがあります。
そのため、契約では単に「〇月〇日納品」と書くだけでなく、その納期がどの程度重要なのかも共有しておくと分かりやすくなります。
遅れそうなら、完成まで黙って待たない
実務では、納期当日になって、
すみません、まだ終わっていません。
となるのが一番困ります。
遅れる可能性が見えた時点で、
現在どこまで進んでいるか
なぜ遅れているか
いつなら納品できるか
他の工程に影響するか
を伝えます。
必要なら、
当初9月20日納品予定でしたが、追加修正のため9月23日に変更したいです。
と、新しい日付を明確にします。
依頼側の確認が遅れた場合は?
たとえば編集者が初稿を出したのに、依頼側の確認が1週間返ってこなかった場合です。
そのあとで、
最初の納期どおりに完成させてください。
と言われても、難しいことがあります。
そのため、
確認や素材提出が遅れた場合、その日数に応じて納期を変更できる。
と決めておく方法があります。
これなら、制作側だけが一方的に納期責任を負う形になりにくくなります。
途中で修正が増えた場合も同じ
最初は修正2回の予定だったのに、
構成変更
再編集
追加素材
テロップ大量追加
などが入れば、作業時間も増えます。
この場合も、変更内容に応じて納期を見直すと決めておく方が自然です。
追加作業だけ増えて、納期だけ元のままでは、無理が出やすくなります。
納期遅れで損害が出たら?
たとえば、納品が間に合わず、
映画祭応募ができなかった
広告枠を無駄にした
イベント上映が中止になった
という場合です。
このようなときは、契約内容や事情によって損害賠償の問題になることがあります。
ただし、すべての遅れについて自動的に高額な賠償責任が発生するわけではありません。
契約で、
故意または重大な過失に限る
通常生じる範囲の損害に限る
一定額を上限とする
などと整理することもあります。
実際にはどう決めておけばいい?
契約では、次の点を決めておくと分かりやすくなります。
納期
中間確認日
素材提出期限
修正回数
依頼側の確認期限
仕様変更時の納期見直し
遅延時の連絡方法
たとえば、
納品日は〇月〇日とする。ただし、依頼者による素材提出、確認または修正指示が予定より遅れた場合は、その影響に応じて納期を変更できる。
とする方法があります。
また、
納期に遅れるおそれが生じた場合は、速やかに相手方へ通知し、新たな納期について協議する。
と決めておくと、遅延時の対応もしやすくなります。
まとめ
納期が遅れたときは、
なぜ遅れたのか
誰の事情なのか
後工程にどんな影響が出るのか
新しい納期をいつにするのか
を整理します。
特に重要なのは、遅れたことを隠さず、早めに新しい予定を共有することです。
制作側の作業遅れだけでなく、依頼側の素材提出や確認の遅れでも、納期がずれることがあります。
そのため、最初から納期だけを一方的に固定するのではなく、確認・修正・追加作業との関係まで契約で決めておくと整理しやすくなります。
参考
※個別の制作委託契約や納期変更についてご相談が必要な場合は、お問い合わせページをご利用ください。
